曹操、思い出したくないあの場面を知育パズルにされる(華容道)

2018年11月12日


 

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太史慈と孫策の一騎打ち

 

三国志』といえば

豪傑たちの手に汗握る戦いが魅力ですよね。

個性豊かな豪傑たちですが、

全員に共通するのは、

かつては少年であり、

また、彼らを愛する母親がいたということ。

 

劉備(りゅうび)の母親や徐庶(じょしょ)の母親なんかは

三国志演義』にも登場していますから、

印象に残っているという人も多いでしょうが、

他の豪傑たちにだって母親はいたはずです。

 

そして、その母親の多くは

息子たちが将来立派になってくれることを望んで

試行錯誤しながら子育てをしていたことでしょう。

しかし、息子たちが立派に育つことを願うのは

三国時代に限らず現代の母親だって同じです。

 

多くの母親たちは子どもが赤ちゃんのうちから

どんなおもちゃを与えれば

子どもの成長に良いのかなんてことを日々考えています。

そのため、昨今では知育玩具なるものが人気の様子。

 

そして実は

その知育玩具の中には

『三国志』のとある場面をモデルにしたものがあるのだとか…。

 

関連記事:あの曹操が箱入り娘ってどういうこと!?華容道って、なに?

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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子どもの知育教育にピッタリ「箱入り娘」

子どもの知育教育にピッタリ「箱入り娘」

 

数ある知育玩具の中でも

母親たちに人気なのがパズルです。

パズルは脳を柔軟にしてくれる力があるということで

0歳の赤ちゃんのうちから与える母親も多いのだそう。

 

そんな知育パズルの中に、

ちょっと変わった奴が…。

そう、「箱入り娘」です

 

茶道や華道などのめんどくさい習い事と

祖父や祖母、父や母、そして兄弟といった

自分を過保護にしてくる存在を押しのけて

好きな人と結ばれるために出口を目指すという

箱入り娘脱却物語を彷彿とさせる

スライディングブロックパズル。

 

クレヨンしんちゃんに出てくる

ネネちゃんのリアルおままごと並みに

ブラックな印象を受けますね…。

 

 

 



中華版箱入り娘「華容道」

中華版箱入り娘「華容道」

 

小さな子どもには

ちょっと色々な意味で難しそうな箱入り娘ですが

日本から中国に渡ると「華容道(かようどう)」と名前を変え、

そのモデルも『三国志』に変身。

健全なパズルっぽいですよね。

 

「箱入り娘」は娘の脱出ゲームだったのですが、

「華容道」は曹操(そうそう)の脱出ゲームです

曹操をとり囲んでいるのは

4人の兵卒と

関羽(かんう)張飛(ちょうひ)趙雲(ちょううん)馬超(ばちょう)黄忠(こうちゅう)といった

蜀の五虎大将軍たち。

 

果たして曹操はこのメンバーから

逃げ切ることができるのでしょうか…?

 

袁術祭り

 

あれ…?この名前って…

赤壁の戦いで敗戦した曹操

 

『三国志』好きの皆さんは

もうピンと来ているかもしれませんが、

実は「華容道」とは、

赤壁の戦いで大敗を喫した曹操が

必死こいて逃げまくった地の名前

 

この「華容道」というパズルは

曹操にとって思い出したくない

あの場面を再現したゲームなのです。

 

横山光輝『三国志』の中でも有名な

「げぇ!趙雲」「げぇ!張飛」

「げぇ!関羽」のあの場面です。

 

となると、

「おいおい、黄忠と馬超が要らないだろ」

とツッコミたくなってしまいますが、

そこはご愛嬌ということで。

 

 

子どもたちの脳のためにトラウマをエンドレスリピート

五虎大将軍

 

『三国志』の時代から千数百年経った後、

唐突にトラウマ場面を知育パズルにされた曹操。

しかも、実際の逃亡劇とは違って

黄忠と馬超まで参戦していますから、

かなり難易度が上がっていますね…!

 

きっとこのパズルゲームは

中国でたくさんの子どもたちに

数十年にわたってプレイされてきているわけですから、

今現在も曹操は延々トラウマを

味わわされ続けていることでしょう。

子どもの健やかな発達のために

曹操にはこれからも頑張ってほしいですね…!

 

ところで、

「このゲーム、欲しい!」

そう思った方もいると思います。

実はこの「華容道」、

Amazonで買えちゃいます。

 

皆さんも「華容道」で

曹操の脱出をシュミレーションしてみましょう。

   

 

三国志ライターchopsticksの独り言

 

元々はヨーロッパの

パズルゲームだった「箱入り娘」。

中国に輸入されると

その名もモチーフも中華風にアレンジされたというのが

なんだか面白いですよね。

 

それにしても、

曹操を脱出ゲームの主人公に選ぶあたり、

中国人のセンスの高さに頭が下がります。

親子で『三国志』の話をしながら

「華容道」で遊べたら…。

 

そんな妄想がはかどる

知育教育にピッタリな「華容道」を

お子さんにプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

 

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