大人気春秋戦国時代漫画キングダム、607話では王翦が悪い癖を発症して李牧に対して共に手を組んで強く新しい国を作ろうと呼びかけました。
王翦の問いに対して、返事をしないままだった李牧。では、李牧が王翦の誘いに乗る可能性はあるのでしょうか?
答えはノーです、それには、5つの理由が考えられるのです。
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この記事の目次
キングダム608話ネタバレ予想「李牧は王翦に協力しないその理由は?」
結論から言って、李牧が王翦と手を組む可能性はないと断言できます。
何を当たり前の事をと思うかも知れませんが、どうして李牧が王翦と組む可能性がないか
真面目に考えてみるのは、今後を予想する上でも大事な事なのです。
さて、李牧が王翦の誘いを拒絶する理由については、以下の事が挙げられます。
①王翦を基本的に信用していない
②趙兵を説得できるだけの力がない
③悼襄王の息子である公子嘉に一縷の期待を掛けている
④趙による中華統一を諦めていない
⑤秦王政を敵視している
およそ、この5つの理由により李牧は王翦に降る事はないでしょう。
以下ではそれぞれの具体的な理由を述べます。
キングダム608話ネタバレ予想「王翦を基本的に信用していない」
王翦は秦国内においても、王の位を狙っていると言われて評判が芳しくありません。
また、かつて廉頗も王翦の能力を認めながらもつまらん男だと興味を持ちませんでした。
非常に優秀な能力を持っている王翦ですが、顔を仮面で覆うなど、人間的には秘密主義で容易に他人と打ち解けない性格をしています。
李牧でなくても、キングダムのキャラで王翦に「共に国を作ろう」と言われて、「はいやりましょう」と答える人はいないでしょう。
それと、王翦の配下にいるのは、亜光、田里弥、倉央、糸凌のような有能ですが、いずれも王翦よりは小物ばかりでしかありません。
自分の配下に昌平君や李斯のような傑物を置いて平気な顔をしていた宰相の呂不韋と比較しても、王翦の人物の格はかなり落ちるでしょう。
つまり王翦と組んで新しく強い国を作っても、カリスマ性の問題で、王国が長続きする事はないので、李牧は手を組まないと考えます。
キングダム608話ネタバレ予想「趙兵を説得できるだけの力がない」
これは李牧の限界に関係する事ですが、李牧が王翦の誘いに乗ったとしても部下の趙兵は従わないでしょう。
昔から、李牧に心服しているカイネや傅抵、馬南慈は何とかなるとしても堯雲が、それに応じるとは考えにくい話です。
特に堯雲に至っては、現時点ですでに馬南慈の指示を無視して、王賁と信を追いかけまわしていますしね。
そもそも李牧の本拠地は北の雁門であり、総大将の地位は悼襄王の威光あっての事。
ここで、王命に叛いて王翦と独立した国を作るのは自殺行為でしょう。
内心はどうあっても、ここで大っぴらに王翦と手を組むのは無理です。
キングダム608話ネタバレ予想「公子嘉に一縷の期待を掛けている」
そもそも、李牧がバカ王や佞臣郭開の仕打ちに耐えているのは、悼襄王の子である公子嘉に一縷の望みを掛けているからです。
バカ王が死んで公子嘉が即位すれば、かつての武霊王の時代のように趙は息を吹き返すと信じているのでしょう。
残念ながら史実での公子嘉は、王位に就く事なく異母弟で暗君の幽繆王が即位し、結果的に李牧は、幽繆王の命令を無視して誅殺される
悲劇の展開が待っています。
つまり夢は、はかなく散るのですが、それは今の李牧は知らない事です。
廃嫡された公子嘉は、趙の故地である代に逃れてそれなりに活躍しますが、残念ながら、その時には李牧はこの世にいません。
キングダム608話ネタバレ予想「趙による中華統一を諦めていない」
王翦と手を組んで新しい国を作るという事は、李牧の視点では趙を裏切る事です。
すでに、キングダム607話で李牧は、趙の160年の歴史にかけてうんぬんと趙の歴史の長さを滔々と語っていますが、
ここでも李牧が趙の歴史に誇りを持っている事が分かります。
公子嘉の事もありますが、李牧は趙国に絶望しているわけでもなく、趙が覇者になる事による中華統一を諦めているわけではないので、
王翦の誘いに乗る可能性は、事実上ないという事なのです。
キングダム608話ネタバレ予想「秦王政を敵視している」
李牧はかつて、秦を含む七国が同盟を結ぶ事による中華統一を秦王政に持ちかけました。
しかし、秦王政は、そのような統一は一時の平穏に過ぎず、七国で力の均衡が崩れれば再び、乱世が再燃する事を理由に拒否しています。
そして、政は秦を含めて七国を全て滅ぼした上で、法を頂点とする史上唯一無二の帝国を打ち立てる事が永遠の平和を築く事と宣言します。
李牧にとって、秦王政の言い分を容れる事は趙が滅亡する事を認める事です。
公子嘉に対して強い忠誠心を持つ李牧が、秦王政の思想について恐怖を感じ相容れない事は間違いありません。
秦が覇者になり、六国の上に君臨するならまだしも秦を含めて全ての国を解体し法の下に秦帝国を樹立するなどというのは、
いまだかつて実現出来た事ではなく現実主義者である李牧が受け入れられる話ではないのです。
もっとも王翦が秦王政を裏切ると宣言して趙につくというなら別ですが王翦は新しく強い国を作ると言っているのですから、
やはり李牧としては、論外の申し出という事にしかなりません。
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
今回は、李牧が王翦と手を組まないのは当たり前じゃんというだけで終らず、
では、李牧が王翦と手を組まない(組めない)理由はいくつあるかで考えました。
その結果、5つの理由は出てきたのですが、その中で一番大きいのは、やはり、まだ公子嘉に望みを掛けているという事がありそうです。
すでに廃嫡されているとはいえ、殺されたわけでもないですからね。
或いは、李牧を他国へやらない為に、あえて公子嘉を殺したりせずに趙国に置いているという裏設定すらありそうです。
読者の皆さんは、上記の5つ以外で李牧が王翦と手を組まない理由は何かあると思いますか?
そして、どんな条件をつけたら李牧は王翦と手を組むと思いますか?
参考文献:史記趙世家
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