【麒麟がくる】明智光秀のノルマ侍大将ってどの程度の地位?


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NHK大河ドラマ麒麟(きりん)がくる第二話では、斎藤利政(さいとうとしまさ))(道三)の命令通りに鉄砲と名医を美濃に連れ帰った光秀が、ドケチ利政に旅費を半分返すように請求されます。

利政は支払いたくないなら、攻めて来た織田軍の侍大将(さむらいだいしょう)二人の首を獲ってくれば帳消しにしてやると言いました。

理不尽な命令でも、主君の命令なので従わざるを得ない光秀ですが、ところで侍大将ってどの程度の地位なんでしょうか?

 

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侍大将とは軍団3位の部長クラスの強敵

日本戦国時代の鎧(武士)

 

侍大将という言葉自体は、源平合戦頃にはすでに使用例が見られたたき上げの武将の事を意味していました。つまり、当時は身分が高いだけで戦の経験がない公家の大将と実際に戦い続けてきた侍大将がいたわけです。

しかし、その後、時代が武士の世になり合戦の規模が大きくなると、合戦は、槍、弓、鉄砲、徒武者(かちむしゃ)、騎馬、荷駄(にだ)というように兵科ごとに分かれていき、それぞれの部隊ごとに侍大将が置かれるようになります。

 

さらに、それぞれの兵科の侍大将の下には、槍大将、弓大将、鉄砲大将のように、班長クラスの部将が付き従う形になりました。現在で言えば、部課長のポジションが侍大将という事になりますね。


戦国時代の侍大将にはどんな人がいる?

 

侍大将のおおよそのポジションが分かった所で、どんな人が侍大将になったのかを紹介します。史上有名なのは、西国無双の侍大将と謳われた陶晴賢(すえはるかた)黒田官兵衛(くろだかんべえ)の配下の後藤又兵衛(ごとうまたべえ)福島正則(ふくしままさのり)の配下の可児才蔵(かにさいぞう)や、石田三成配下の島左近(しまさこん)木下藤吉郎(きのしたとうきちろう)等の名前が見えます。

柴田勝家

 

織田信長時代には、柴田勝家が侍大将だったそうなので、考えるだけで気が遠くなります。考えてみれば当然で、部課長クラスの社員なら、将来的には昇進して専務や総務や、社長になる事だってあるわけですから、武力にも知力にも秀でていて当然ですね。

明智光秀は、決して弱くはないですが、麒麟がくる第二話での年齢は19歳なので、百戦錬磨(ひゃくせんれんま)の侍大将にぶつかってしまえば、逆に首を獲られてしまいかねません。

嫉妬している明智光秀

 

それにしても、斎藤利政はアコギですね、それほどの手勢も引きつれていない光秀に、部課長クラスを討ち取れなんて、しかも2名ですよ!出来ないと分ってて、わざとやっているんじゃあないでしょうか?

 

【信長を討った明智光秀の波乱の生涯】
麒麟がくる


弱い侍大将を狙えば善い 光秀の生き残り方

明智光秀(麒麟がくる)

 

いえ、ちょっと待ってください。ここは、利政の言う事を額面通りに取る必要はありません。何が言いたいかというと、侍大将でもランクがあり、そんなに強くない侍大将だって存在するという事です。

史実では、戦国時代後期の軍隊は、一般に次のように分かれていました。

 

前軍(ぜんぐん)

中軍(ちゅうぐん)

後軍(ごぐん)

 

この中で前軍は、最初に敵とぶつかる部隊であり、命知らずの猛者が侍大将を務めていました。ここには、鉄砲足軽、槍足軽、小荷駄という部隊があり、最後尾に前軍侍大将というのが控えています。

ここにぶつかるような事は絶対に避けないといけません。前軍は手柄が欲しい野心家の侍大将が配置しているのであり、斬り合いになれば殺される可能性が高いです。

虎といちゃつく織田信秀

 

真ん中にある中軍は、敵の総大将がいる部隊であり、麒麟がくる出言えば、織田信秀(おだのぶひで)が無数の兵士に守られて中央にいる事になります。光秀が手柄を立てたいなら信秀を()るのが最短距離ですが、槍、鉄砲、歩兵、騎兵の多数の部隊に守られ層は厚いです。失敗すれば、もちろん命はありません。

兵糧を運ぶ兵士

 

最終的に狙えるのは、後軍を担当する後軍侍大将でしょう。

ここは、補給部隊を率いているので全体的に動きが遅く、槍や鉄砲足軽の数も中軍よりは少なく経験を積んだベテランの侍大将が指揮を執っています。後軍の侍大将が弱いかといえばベテラン武士なので微妙ですが、乱戦になれば確率的に一番狙えるのが後軍の侍大将です。


運よく侍大将の首を獲ったらどうすればいい?

明智光秀が剣を持って戦っているシーン

 

仮に万難(ばんなん)(はい)して、光秀が侍大将の首を二つ獲ったらどうなるんでしょうか?

実は、ここからが大変なのです。首を獲ったら終わりではなく、すかさず自分が討ったのが何と言う武将かを書き留めておき、首を城内まで持って帰らないといけません。

御妻木(明智光秀の妹)

 

城内に帰ると、泥で薄汚れた首を水で綺麗に洗い、乱れた頭髪を高く結い直します。このような行為は通常、親族の女性が行ったそうです。少しでも高貴で健康そうな?クビに見えるように薄化粧をしたり、お歯黒をしたりしたとか、、こうしてから首を清めてから戦場近くの寺院に持っていき、いわゆる首実検(くびじっけん)が行われます。

手紙を読む明智光秀

 

侍大将級の首だと、四寸の足がついた(ひのき)の首台に首を乗せ、そこに桑の木で造った首札という札が添えられ、楷書(かいしょ)でクビになった武将の名前が書かれます。首実験は味方の侍大将クラスが行いますが、クビの姓名に間違いはないか?どんな経緯で首を討ったかが細かく質問され、時には敵の捕虜を連れてきて、本人かどうか確認させたりしています。

逆に、どうでもいい足軽の首は扱いも適当で一山幾らで積まれ、杉の板に仮名で名前が記されていたそうです。でも、麒麟がくるの利政なら、執拗(しつよう)に光秀に「お前が首を獲ったのか?本当か?」と聞き続けて説明が面倒くさそうですね。

 

戦国時代ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

今回は、明智光秀が斎藤利政に無茶ぶりされた侍大将の地位と、上手く侍大将のクビを獲った時にはどうすればいいかを解説してみました。

しかし、麒麟がくるで強欲でケチな面が強調される斎藤利政こと、道三ですが、史書には道三がケチであるとした逸話は出て来ません。

家康や秀吉のケチエピソードは出てくるんですけどね、、でもドラマでは道三の強欲さとケチぶりが何とも言えない愛嬌になり、斎藤利政を魅力的にしているのも一面の事実ですね。

 

参考文献:歴史道 戦国合戦の作法と舞台裏

 

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【麒麟がくる 視聴感想】
麒麟がきた

 

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