麒麟がくる第6話は、ひさしぶりのチャンバラ回!さらには、明智十兵衛光秀の大活躍の回でした。公家の屋敷で細川晴元の刺客を相手に、三好長慶、松永爆弾上、細川藤孝、明智光秀がお互いに背を預ける様子は、まさに戦国戦隊麒麟ジャーでした。前置きはさておき、今回も元気に行ってみましょう。麒麟がキターーーーーー!
前回記事:麒麟がくる第5話 感想あらすじ「伊平次をさがせ」麒麟がきた
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この記事の目次
麒麟がくる第6話感想あらすじ「三好長慶極秘入京」
天文十七年(1548年)の秋、権勢を誇っていた細川晴元の権勢は足元から崩れかけていました。それは、晴元の重臣、三好長慶が摂津の越水城を拠点に勢力を伸ばし晴元をしのごうとしていたからです。そんな折、三好長慶が京都で公家衆との連歌に臨むべくお忍びで京都に入ります。迎えるのは長慶の重臣、戦国のボンバーマン、爆弾上こと松永久秀です。ところが、長慶が京都に入った事は密偵の報告で細川晴元に漏れていました。軍事力で長慶に適わない晴元は、刺客を連歌の席に送り込み、長慶と松永を亡き者にしようと画策します。
麒麟がくる第6話感想あらすじ「東洞院で鉄砲分解」
同じ頃、十兵衛は伊平次に鉄砲を分解してもらっていました。鉄の筒に空洞が空けられ、弾が飛び出す仕組みになっているのを光秀は美しいと感嘆します。伊平次はそれを聴いて、怖ろしい鉄砲の中身を見て美しいと言ったのは十兵衛と松永様だけだったと呟きます。
伊平次「松永様は人が工夫を凝らしたものは、皆、美しいと常々仰っていました。世間では、恐ろしい方のように言いますが、本当はお優しい方です」
そして伊平次は遊女屋で、複数の武士が本日、万里小路家で開かれる連歌の宴で三好長慶と松永久秀を討つ相談をしていた事を耳にしたと十兵衛に告げます。光秀は知人である松永を救うべく、幕臣の三淵藤英の屋敷に走ります。
麒麟がくる第6話感想あらすじ「武家の棟梁」
三渕の屋敷では、中庭の能舞台で敦盛が演じられており、その日は足利義輝の御成りがあり、藤英、藤孝兄弟を初め幕臣が揃っていました。十兵衛が藤英に、松永と長慶の危機を伝えると、藤孝はただちに救援に向かおうとしますが、藤英は冷ややかでした。
細川と三好は主従関係で、斬り合いはどこまでも内輪もめに過ぎない。そこに自分達、幕府奉公衆が救援に入れば、それは公方様の意志と取られてしまい、細川氏との関係が悪くなると言うのです。
藤孝は、京を将軍家と共にまとめていけるのは三好長慶であり、落ち目で公方様にも無礼な細川晴元は排除すべきだと言いますが藤英は態度を変えません。失望した十兵衛は大声で叫びました。
「将軍は武家の棟梁であり、全ての武士の鑑でなければなりませんその武家の棟梁が家臣を恐れ、お膝元で起きている争いさえ止められないのなら、到底、全国の武士をまとめていく事など出来ないのではないですか!」
十兵衛は、一人でも争いを止める覚悟を決め、藤英の屋敷を出て行きます。歯がみする藤孝ですが、そこに十兵衛の叫びを聞いていた足利義輝が現れます。
「あの者の後を追え!」
藤孝は弾かれたように、奥へと走っていきました。
麒麟がくる第6話感想あらすじ「爆誕!戦国戦隊麒麟ジャー!」
一人で万里小路家に突っ走る十兵衛に、細川藤孝と奉公衆数名が追い付き藤孝は十兵衛に防具を手渡します。
「兄も間もなく参ります。急ぎましょう」
内心、心細かった十兵衛は勇気百倍、勇んで屋敷に飛び込みます。その頃、松永弾正は控えの間で居眠りをしていました。手前に茶釜が映り込んでいます。なかなかしつこい伏線ですね。
突然に戸が開き、血まみれの近習が飛び込んできました。異変を察知した松永、黄色い柄の刀を引き抜くと刺客を切り捨て、次は槍を持ち出して、刺客を突き刺します。
「殿!お逃げ下さい、門の外に馬が」
しかし、すでに刺客は長慶にも襲い掛かっていました。咄嗟の事で、屋敷を転げまわりながら片膝立ちで、ようやく抜刀する長慶、そこに刺客が刀を振り下ろします。
ところが、次の瞬間、刺客の腹には飛んできた刀が深々と突き刺さっていました。刀を投げたのは十兵衛、スゴイです・・ジャンプの漫画です。さらに、藤孝も飛び込んできて、刺客との間でチャンバラが始まります。ところが相手は十名以上で、こちらは4名じりじりと追い詰められて、中庭で十兵衛、藤孝、長慶、爆弾上の4名が互いに背を預けて刺客に対峙します。
カッケーーー!戦国戦隊麒麟ジャー爆誕です。
やがて、三淵藤英が援軍を引き連れて屋敷に到着。刺客は引けっ!とお決まりの台詞を吐いて逃げていきました。松永の窮地を救った十兵衛ですが、知らない内に左の肩を斬られていました。そして十兵衛は大出血、望月東庵の屋敷に運び込まれたのです。
麒麟がくる第6話感想あらすじ「藤孝との約束」
東庵の屋敷の前で、倒れた十兵衛を看病したのは駒でした。傷口から菌が入り、高熱を発していた十兵衛の傷口に丁寧に薬を塗り、熱を覚まし続けた駒は丸二日、不眠不休で十兵衛を看病していたのです。駒に対して、感謝の言葉を述べる十兵衛ですが、健気な駒は十兵衛の傍に居られるだけで幸福を感じるのでした。
それから、十日後、東庵の屋敷の前に陣笠を被った侍が立って居ました。入ろうか入るまいか、ウロウロしつつ、意を決して屋敷に入ってきたサムライは細川藤孝でした。
藤孝はボンバーマンより、刺客より救ってくれたお礼として壷に入った水飴を預かっていました。松永は、以前十兵衛と飲んだ時に、光秀が絡み酒で酒に弱い事を知っていて、酒がダメなら甘いものをと持ってきたのです。
この時、駒が「水あめ、大好きです」と思わず口走ってしまった事で藤孝と十兵衛は笑い、一気に雰囲気が和みます。
藤孝は十兵衛の恐れず腐らず正論を吐く態度を高く評価していました。そして、十兵衛のように熱い男が京にほとんどいないのを嘆きます。京都の武士は混沌に慣れてしまい、強い者につく事や目先の利益ばかりを追い、もっと大きな視点で将軍家を盛り立てて行こうと考える者が少ない。十兵衛のような武士が、あと二、三名いれば、公方様をしっかりとお支えする事が出来るのにと残念そうです。
十兵衛は、藤孝にもうしばらく京に留まり、我々に力を貸してくれないかと頼まれますが、京同様に美濃も守護の土岐家が没落し、騒乱が絶えない事を理由に断ります。そしていつか美濃を一つに出来たら、必ず美濃一国を挙げて公方様をお支えすると約束するのでした。
そんな時、唐突に望月東庵が登場。美濃の大柿城を巡り、織田信秀と斎藤利政が激突したという事を知らせました。
今回のお駒さん
十兵衛の事は身分違いだから諦めるように於牧に言われた駒ですが、再び十兵衛が、傷だらけとはいえ自分の前に現れた事で、乙女心は暴走してしまいます。刀傷が癒え、大柿の戦が心配だから帰ると言う十兵衛にくっついて、強引に一緒に美濃に向かってしまうのです。
途中、寒風が吹きすさぶ中、二人は宿を取れなかったのか、すきま風が入る荒れ寺に避難し、十兵衛が火を焚きここで二人きりで眠る事になります。当初、私は体温が犬のように高いので、筵は要らないと強がる駒ですが、十兵衛は、駒が寒い思いをしているのを考えると気がかりで眠れぬと、筵に入るように言います。
おおっ、麒麟がくる初のウヒョシーンかなと思いきや、そんなシーンにはなりません。十兵衛は、イヤらしい気持ちは一切なく、ただ、駒に寒い思いをさせてはいけないと、その気持ちだったのです。でも、女として見られていない事が駒にはショックでした。
けど、いいのです。ただ十兵衛の傍にいられるだけで、それが残酷な優しさでも十兵衛が自分の為に何かをしてくれただけで駒は幸せなのでした。
麒麟がきたライターkawausoの独り言
今回はチャンバラでカッコイイ十兵衛が見られました。松永久秀、三好長慶、細川藤孝、明智光秀がお互いに背を預けるなんて、史実ではあり得ませんが、そこが大河の醍醐味ですね。
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