サムライの教える優しさとは?【ほのぼの日本史】

2020年5月3日


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サムライの教える優しさ(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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サムライはどんな時も死と隣り合わせ

幕末75-3_武市半平太

 

天徳寺はサムライの行動は、常に死と隣り合わせであると断じます。

 

一刻、一瞬にも命がかかっているサムライの決断は、いつも悲壮で哀れであり、それを理解できる人間は、過去の武士の一つ、一つの行動に隠れた深い哀しみが身に染みて、しみじみ泣けてくるものだと言うのです。

 

それが分からず、表面上の勇壮な振る舞いしか見えないようでは、常に身を死地におく覚悟が出来ていない、血気と勢いだけに頼る蛮勇のみのサムライで、とても命を預ける事は出来ないと考えたのでした。

 

言うに言えない心を汲むのがサムライの優しさである

幕末67-4_島津斉興

 

私達は、何らかの悩みを抱えた時、それを他人に相談できるとは限りません。自分のプライドや葛藤(かっとう)や、あるいは他人に話しても無駄だという思いから、本当は人の助けが欲しいのに、どうしても言えないという時があるのは、誰でも思い当たるでしょう。

小早川秀秋

 

その時、言ってくれればいいのに、というのでは助けてあげるのは困難です。ここに、サムライの考えた優しさが強い意味を持つ理由があります。どうせこいつ悩みなんかないんだろうな、、、と切り捨てるのではなく、人間はどんな人間でも、生きていく上でなんらかの悩みを抱えているんだと考えられれば、些細な事にまで気をつけて行動を見てあげる事が出来るでしょう。

信長が大好きな柴田勝家

 

いわんや、部下を持つ人や生徒を持つ人なら、言ってくれれば相談にのるよではなく、人は本質的に悲しいものだ、悩むものだという心で、苦しくても言う事が出来ない辛さを知る事が出来る感受性が求められるのです。

 

ほのぼの日本史ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

本当に強いサムライとは、強く、礼儀正しく、誠実であるだけではなく、サムライとは常に死と隣り合わせの哀れなものだという無限の同情を持ち、その繊細な心の(ひだ)を見て、言うに言われぬ悲しみを見抜く、高い感受性を持つ者の事でした。

 

今で言えば、部下に生徒に周囲の人々に同じ人間として深い哀しみと同情を持つ事、それがサムライが大事にした優しさだったのです。

 

参考文献:本当の武士道とは何か?日本人の理想と倫理 PHP新書

 

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武田信玄

 

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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