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この記事の目次
麒麟がくる第十七話 感想あらすじ「帰蝶と信長」
尾張では帰蝶が落ち込んでいました。折角用意した越前までの逃走ルートを道三がきっぱりと拒否したからです。負けると分っている戦に赴くなど愚かじゃと帰蝶は愚痴ります。やはり、このお嬢さんは分かっていない。戦は合理だけでやるものではないという事がです。
道三の兜の前立ては二頭立波という特徴的なものですが、波しぶきが右と左で2個、3個と偶数と奇数になっています。これは、一説では世の中には割り切れる物と割り切れない物があるという意味だと言われます。
長良川の戦いは全く割り切れない非合理な戦ですが、それでも道三は逃げません。今回は、息子の高政の呪縛を解き放つ意味がある戦だからです。
信長も道三の判断にイラつき、とうとう兵を率いて救援に出陣していきました。しかし、救援は間に合わず、帰蝶は自分の短慮が父の命を奪った現実に気づく事になります。
麒麟がくる第17話 感想あらすじ「高政との決別」
高政は道三の大音声に耐えきれなくなり、この者を斬れと命じました。道三は最期の力を振り絞り突撃を試みますが、途中で二人の武者に槍で突かれます。口から血を吐きながら、道三は、それでも息も絶え絶えに高政にしがみつきました。それは最初で最後の父子の抱擁のようにも見えます。
「この戦は、道三の勝ちじゃ・・・・」
道三は首に掛けた数珠を引きちぎり、地面に倒れ込みました。高政は溢れる涙を堪えようと上を向きます。ここに倒れたのが、父でないのなら、卑しい油売りなら、どうして涙を堪える必要がありましょう?
高政は認めたのです、この卑しい油売りが紛れもなき自分の父だと、、己は嘘をついたとだから、道三は勝ったのです。そこに、ようやく光秀が到着し、変わり果てた道三を見つめます。
ケチで人使いがあらく、どちらかと言えば嫌いであったが、油売りの息子という己の出自を隠さず正直に誇りを持って生きられた、立派な主君であった。と十兵衛は振り返ります。
「マムシの謀略にかけられた、わしは生涯、父殺しを背負っていかねばならぬ」
高政はつぶやき、十兵衛に、もう一度だけ機会をやる、俺の政を手伝えと言います。
しかし十兵衛は「わしはそなたには与せぬ、これが答えだ」と決別を宣言しました。これまで即断が苦手だった十兵衛ですが、道三の死に際から得る物があったようです。己を偽らない、誇りを棄てては武士ではない。本能寺まで繋がる重いキーワードです。
麒麟がくる第十七話 感想あらすじ「光安との別れ」
明智荘に十兵衛が戻ると、幸いな事に光安も足をひきづりながら帰還していました。ですが、再会を喜ぶ暇はありません、勝利者の高政に弓を引いた明智には、間もなく追手がかかるでしょう。光安は、笑みを浮かべて十兵衛を無理やりに上座に座らせます。
「この光景がみたかった、、明智家の当主はこれより十兵衛お前だ」
そして、明智の大将旗である薄い水色の桔梗紋を十兵衛に手渡しました。
「十兵衛、お前は生き延びて、いつか城持ち領主となり、この明智の大将旗を掲げてくれ・・」
かくして、妻の熙子や母の牧、それに数名の供を連れて十兵衛は明智荘を落ちていきます。
藤田伝吾は意気消沈する牧に、ずっとここにいて、いつお帰りがあっても変わらず守りますと笑顔で別れました。やがて、利政の命を受けた追手が明智荘に殺到、城は火に包まれ、栄、栄、応の勝鬨が聞こえます。
十兵衛は、叔父、主君、親友、そして故郷を失い長い放浪生活に出るのです。
麒麟がきたライターkawausoの独り言
kawausoは、長良川の戦いに道三は勝ったのだと思います。ひたすらに、マムシの血筋から目を背け道三討伐の大義にしても薄汚いマムシから土岐家を取り戻すだった高政が十兵衛の前で、己は父殺しをしたとハッキリと認めました。
どんな境遇でも、己に正直でいろという命懸けの道三の父としての訴えに心が動かずにいられなかったのです。道三の死は、十兵衛、高政、信長の心に守るべきものは何かという問いを残していきました。さて、次回から麒麟がくるは新章突入「越前へ」です、ご期待下さい。
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