世界遺産・姫路城とはどんなお城?楽しみ方や秘密・魅力をご紹介

2020年8月10日


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世界遺産・姫路城とはどんなお城?(1P目)

 



監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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姫路城はどうして「廃城令」を逃れることが出来たのか

 

明治時代が始まるまで、日本全国いたるところに天守閣(お城)があったわけですが、現在は12基しか残っていません。それはどうしてなのでしょうか。実は天守が減ってしまったのは、大きく2つの時代背景が考えられます。

 

一国一城令(いっこくいちじょうれい
)

徳川幕府は大名の防衛力を削ぐため、居所となる1城以外の城の破却と、新しく城を造ることを禁止しました。それによって全国に3000程あった城は江戸時代には170ほどに激減してしまいます。

 

廃城令(はいじょうれい
)

廃藩置県を機に天守(お城)は一旦陸軍の所有物となりました。しかしすべてが軍用地として必要だったわけではなく、維持費に莫大な費用がかかったため、要塞として必要な天守(お城)は残されることとなり、その他の城は財務省の管理となり、取り壊されてしまいました。お城跡に学校や県庁、警察署などが建っているのはそのためです。

 

「姫路城」も例外ではなく、陸軍省の管轄となり駐屯地として使用されますが、資金難もあり、天守閣などの建造物は荒れ果てたまま、放置されていました。そんな時、中村重遠大佐が荒廃を憂い、1878年(明治11年)、山縣有朋に対して「姫路城は永久保存するべき存在であり、一日も早く修理をすべき」という内容の伺書を提出しました。

 

この結果、姫路城は倒壊を免れ、現在にその姿を残すことができました。「菱の門」から城内に入ると、左側に「中村大佐顕彰碑」という石碑があります。お城に落ちた焼夷弾を不発にしてくれた神様と仏様、必死に城を守ろうとした太平洋戦争当時の姫路の市民の皆さま、そして中村重遠大佐、「姫路城」をわたしたちに残してくださり、ありがとうございました。

 

「姫路城」=「武将」のイメージはなく、ご当地キャラは「しろまるひめ」

 

 

時はゆるキャラ全盛時代。前述のとおり、「姫路城」は世間的にはあまり「武将」と紐づいた印象がないので、城の最大の押しどころは「白壁」となっています。「姫路城」は別名「白鷺城(はくろじょう)(しらさぎじょう)」と言われています。名前の由来は、真っ白な天守群がそびえ立つ姿が、まるで白鷺が羽を広げているように見えるということから来ているのですが、「姫路城」のキャラクターも、白鷺を彷彿とさせる真っ白な姿の可愛い女の子キャラ、「しろまるひめ」が勤めています。

 

歴史は意外に古く、2009年の姫路お城祭りで披露されたそうです。(ちなみにひこにゃんの誕生日は2006年でした。)

 

唄が得意で、HPで唄声が3曲も公開されています。そのうち一曲には振付までついています。そしてなんと、Facebookまでありますよ。

しろまるひめ(facebook-外部リンク)

 

場内の散歩スケジュールなども公開されています。

しろまるひめ(公式ウェブサイト-外部リンク)

 

ひこにゃんは人気なのに、しろまるひめはあまり目立っていませんね。ですが、HPなどをみると、観光協会もすごく力が入っているような印象を受けました。

 

戦国時代ライターかずさんの独り言

戦国史ライターかずさん

 

いかがでしょうか。現存する「お城」の多くは、戦国時代というより江戸時代初期に築城されています。従来の、「(いくさな)」を行うために造られた、砦の延長戦というべき山城から、統治の象徴としての役割を担い、そして徳川幕府にとっての懸念点となりうる勢力の抑えとしての存在を求められた時代。

 

そこには城下町が栄え、経済の中心地としても発展していく。そして何時しか住民の象徴となり、愛される「お城」となっていく。「姫路城」を知ることで、そんな昔の人たちの思いに触れることができたように思います。もちろん「お城=天守閣」という王道を最大限に体現出来る場所、そして平和の時代・江戸を体現できる場所、「姫路城」にぜひ圧倒されてみてください。

 

参考URL:

姫路城公式サイト(外部リンク)

城びと - 第41回【鑑賞】石垣って積み方に違いがあるの?(外部リンク)

ニホンタビ(外部リンク)

 

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はじめての戦国時代

 

 

 

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かずさん

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ライター自己紹介: 歴史との出会いは小学生の頃、図書館にあった日本の歴史に関する「漫画」でした。その後、ベタですがNHKの大河ドラマが好きすぎて「戦国時代」と「幕末」にはまっていきました。最近では城郭考古学者である千田先生の影響で「城」に一番の興味を持っています。先陣をきって攻めている足軽の気持ちになっての城散策が最高に楽しいです。 好きな歴史人物: 土方歳三、前田慶次、山本勘助、北条早雲、関羽雲長 etc 何か一言: 教科書で習ったイメージと事実とのあまりにも大きなギャップに驚きを隠せない今日この頃です。

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