呂布と言えば董卓の愛妾となった貂蝉に自分も虜となってしまい、そこから主である董卓に謀反をした……というのは三国志演義でのお話。
しかし全くの捏造スクープという訳ではなく、正史三国志でも呂布が董卓の侍女と密通していたと言われてもいるので、その元となった女性がいる訳ですね。そんな呂布ですが、実はその後も人の奥さんにお熱を上げていた!?
今回はその人妻について、お話したいと思います。
この記事の目次
曹操と呂布の邂逅
さて話の始まりは呂布が曹操に敗れてのこと。投降した呂布は曹操の前に縛られた姿で連行されることとなります。
ここで有名な呂布と曹操の「縄がキツイ!」「虎を縛る時にはきつく縛るもんだ」というやり取りがあるのですが、正史三国志呂布伝が引く英雄記によるとこんなことが追加されています。
曹操によるお叱り!
ここで曹操は呂布に
「家臣の妻と関係を持とうとするなんて、自分の妻への裏切りである!だからお前は家臣たちに愛想をつかされて裏切られたんだ!」
と呂布を厳しく指摘、それに対して呂布は何も言わず黙ったままだったとか……何だか「曹操が言って良いのか」とツッコミを入れたくなりますが、この呂布が現を抜かした家臣の妻、人妻とは一体?
ここでは名前こそ出てきませんが、この人妻とは杜氏、呂布の部下であった秦宜禄の妻であり、後に曹操の側室となる杜夫人のことではないかと思うのです。
杜氏、杜夫人とは?
まず少し杜氏と秦宜禄のお話をしましょう。
秦宜禄は呂布の部下であり、杜氏はその妻でした。曹操が呂布を包囲した時、袁術に救援要請をすることになります。この時に派遣されたのが秦宜禄です。
しかし何と救援要請に向かった先で秦宜禄は袁術から漢王朝の血を引いた女性と結婚させられてしまいます。おそらく呂布と袁術の関係を強めるためと思われますが、そのまま結婚させられた秦宜禄は袁術の元で、妻である杜氏は下ヒに留まることとなります……ピンチの時に夫は傍におらず、別の所で別の女性を妻に……これでは杜氏の立場がありません。
その後、呂布が敗れた際に杜氏は巡り巡って曹操の妻の一人となるのでした。
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