正史三国志は歴史書、三国志演義はそれを元にした歴史小説、なんて良く言われていますね。しかし正史に比べて三国志演義は創作の部分が多く、言い得て妙な表現だと思います。
そんな創作の部分から、今回はとある人物……趙岑とその上司になった華雄についてご紹介しましょう。
この記事の目次
華雄、出る(胡シン、格下げられる)
まずは趙岑の話をするため、三国志演義のお話から。
暴虐の限りを尽くす悪逆非道な董卓を討伐せんと結成された反董卓連合軍。そしてその反董卓連合軍に対抗するため集められたのが汜水関のそうそうたる面子。勇猛果敢かつ巨漢で知られる華雄が総大将となり、趙岑、李粛、そして「正史だと華雄の上司の」胡シンが防衛に当たります。
袁術の活躍により盛り返す汜水関防衛軍(※袁術は反董卓連合軍です)
しかし先方の孫堅軍が猛攻をかけ、防衛軍は劣勢に劣勢を重ねてしまいます……だがそこに颯爽と現れたのは反董卓連合軍の袁術!なんと(味方の)孫堅軍を兵糧攻めにすることで指揮を大幅下げるという奇跡の一手によって孫堅軍も連戦を続けられなくなる!
今こそと奮戦するは華雄たち!その武勇によって孫堅軍の祖茂を討ち取った!ありがとうございます袁術さん今度ハチミツとか贈るね(妄想表現)!と、汜水関防衛軍は一見優勢になったかに見えましたが……。
「げぇ!関羽!」(ちょっと早すぎる)
ここで出てきたのが関羽、猛将華雄をそれはもうあっさりと討ち取ってしまいます。そして董卓は洛陽を焼き、長安に遷都を決意。
趙岑らは董卓の合図に合わせて汜水関の門を開き、なんとここから行方不明……いや、というか華雄討ち取られたけど君は生きていたのか……ということで、三国志演義からオリジナルキャラクター趙岑は退場します。
おわかりいただけただろうか……趙岑はどうして出てきたのか良く分からないのです……では面白くないので、ここでは趙岑が追加された理由を考えてみたいと思います。
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