ログイン | 無料ユーザー登録


法正特集
徐庶


はじめての三国志

menu

デザイン担当:よりぶりん

謎多き登場人物、関索って何者?

関羽と関索

関羽 関索

 

三国志演義』には、関羽(かんう)の息子として、数名の人物が登場します。

 

有名なところで、父である関羽と共に荊州を守り、

共に戦死した関平(かんぺい)、父の死後、孔明による北伐にも参加した関興(かんこう)などが挙げられます。

 

その中でも謎とされている人物が関索(かんさく)です。

史実には一切記されていないという、この関索という人物は一体何者なのでしょうか?

 

 

 

突然登場する謎の登場人物

劉備読書

 

三国志』をはじめとする史書に関索の名前は一切記載されていません。

そのことから架空の人物であるとされる関索ですが、一方、『三国志演義』での描かれ方にも、不思議な点があります。

 

三国志演義』では実在した関羽の息子である関平(ただし『演義』では関羽の養子とされています)や関興が登場、活躍していますが、

関索の名は関羽が死に至るまで登場しません。

 

関索は孔明の南伐のエピソードの際に突然登場します。

関索は関羽の三男であるとされ、荊州で関羽が敗死した際、自身も大ケガを負って療養していたという生い立ちが語られています。

 

唐突に意味ありげに登場してきたこの関索なる人物、しかし、その後物語に大きく関わることはなく、気がついたときにはいつのまにか退場しているという始末。

関羽の息子ということなら、関平や関興が十分活躍しているので、わざわざ新たに架空の人物を登場させる意味はどこにもありません。

 

 

三国志演義』以外では有名な関索?

水滸伝

 

三国志演義』と並んで中国四大奇書(ちゅうごくよんだいきしょ)のひとつとされる小説『水滸伝』に登場する楊雄(ようゆう)という人物は作中で

『病関索(びょうかんさく)』=『顔色の悪い関索』とあだ名されています。

 

三国志演義』が成立した15世紀以前、武将や盗賊の呼び名として『厳関索(げんかんさく)』『小関索(しょうかんさく)』『朱関索(しゅかんさく)』といったあだ名が用いられていた記録があり、また、一部の地方には関索の名を冠した地名も残されています。

 

どうやらこの関索という人物、『三国志演義』が誕生する以前には相当有名で人気もあったようなのですが……。

 

関連記事:三国志と水滸伝の違い、あなたは説明できますか?

関連記事:【衝撃の事実】三国志演義はゴーストライターによって書かれた小説だった!?羅貫中じゃないの?

 

1967年に発見された『花関索伝』

東方 三国志

 

1967年、上海近郊の農地で明(みん)の時代の墳墓が発見されました。その副葬品の中には11冊の書物などが含まれていました。

その一冊が『花関索伝(かかんさくでん)』です。

 

『花関索伝』は関羽の血を引く青年が、恩義のある(関羽を含む)三人の人物の名から一字ずつ取って「花関索」と名乗り、

後に劉備の麾下として活躍するという物語です。

 

『三国志演義』には元になった『三国志平話(さんごくしへいわ)』という絵物語が存在していますが、

『花関索伝』はこの『三国志平話』と良く似た装丁・形式で作られており、『三国志平話』以降、それをマネて作られた読み物であると考えられています。

 

研究の結果、三国志演義に登場する関索は、この『花関索伝』に登場する花関索がベースとなっていることが判明しました。

 

 

まるで“メアリー・スー”な花関索

東方 お花畑

 

『花関索伝』は、主人公である花関索がすべての出来事の中心にあって、なんでも一人で解決してしまうという荒唐無稽な展開をその大きな特徴としています。

戦場ではほとんど花関索が一人で敵を倒してしまい、関羽や張飛ですら出番がありません。

 

孔明劉備が死ぬと修行と称して勝手に姿を消してしまいます。ほとんど『あいつ一人でいいんじゃないか』状態です。

 

更に、『三国志演義』では関羽の配下として登場する周倉(しゅうそう)や蜀の重臣であるはずの糜竺(びじく)なども花関索の敵として登場し、

あげくの果てには妖怪変化まで登場するなど、とにかくハチャメチャな展開を見せる『花関索伝』。

 

どうしてこうなった……?

 

『三国志演義』が成立した明の時代、多くの三国志を題材とした通俗小説が出版されました。

それらは他作品との差別化を図る意味から他には登場しないキャラクターを登場させることが多くあったといいます。

 

花関索は地方に伝承されていた花関索の物語をベースに、物語の独自性を出すために作り上げられた“都合のいい”主人公だったと言えます。

 

現代の二次創作小説において、作者の都合の良い主人公として創作され、原典である物語の主導権を獲ってしまう

キャラクターを“メアリー・スー”と呼んだりしますが、花関索は正に中国版メアリー・スーと呼べる存在かもしれません。

 

関連記事:時空を超える関羽、琉球の民話に登場

関連記事:なんで関羽の顔は赤いの?京劇が関係している?

関連記事:命乞いでここまで堕ちるか?関羽に命乞いし全てを失った男・于禁

関連記事:三国志の二次小説が江戸時代に書かれていた

 

 

耳で聞いて覚える三國志

 

 

 

こちらの記事もよく読まれています

三国志平話

よく読まれてる記事:三国志平話って何?三国志演義の元ネタ

 

孔明 軍師

よく読まれてる記事:軍師ってどんな職業なの? <三国志豆知識>

 

桃園兄弟

よく読まれてる記事:『三国志』人気を数字から考えてみる

 

 

 

この記事を書いた人:石川克世

石川克世 三国志

ライター:

石川克世

自己紹介:

小太郎さん(スキッパーキ オス 2歳)の下僕。

主食はスコッチウイスキーとコーヒーとセブンイレブンの野菜スティック。

朝風呂が生きがいの小原庄助的ダメ人間。ヲヤジ。

好きな映画:

未来世紀ブラジル

パンズラビリンス

タルコフスキーのストーカー

座右の銘:

・事象に惑わされるな。ここがお前の現実だ(押井守)

・私に3分、時間をください(鈴木健二)

・これでいいのだ(バカボンのパパ)

 

関連記事

  1. 大喬・小喬侍らし酒を飲みたい曹操 【三国志ファン必見】これが魏の軍隊だ!
  2. 劉備にアドバイスをする法正 【意外な事実】劉備は孔明よりも法正を用いてた
  3. 曹丕 意外!実は剣術家だった曹丕の自叙伝が凄い
  4. うち結婚しないから!自ら両耳と鼻を切り落とした夏侯令女が烈女すぎ…
  5. 【シミルボン】三国志入門編、刺史と州牧はどう違うの?
  6. 承諾する曹操 【三国志入門者向け】三国志の魏・呉・蜀を建国した君主っていったい…
  7. 袁紹はどんな性格で他の群雄との違いはなんだったの?
  8. 賈詡と曹操と張繍 【マイナー武将列伝】賈詡は有名だけどご主人の張繍って誰?

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 沮授
  2. 太平道の祖・張角(黄巾賊)
  3. 司馬懿
  4. キングダム54巻amazon
  5. 空城も計 孔明
  6. 司馬懿と曹爽

おすすめ記事

  1. 【キングダムの主人公】飛信隊の信は悲惨な最期を遂げる?
  2. 始皇帝が中国統一後、わずか15年で秦が滅亡した理由は始皇帝がブサメンだったから? 病に倒れる始皇帝
  3. 城濮の戦いとはどんな戦い?晋の文公が覇者たる地位を手に入れることになった戦い
  4. もし徐庶が劉備軍に留まっていたら法正と北伐を行った【if三国志】 法正
  5. キングダム最新614話ネタバレ予想vol2「桓騎軍は何故大人しいのか?」 暴れまわる異民族に困る梁習
  6. 【発見】諸葛亮の軍略の後継者は姜維だけではなかった! 姜維、孔明

三國志雑学

  1. 張昭、孫権、孫策、周瑜
  2. 甄氏(しんし)
  3. 五虎大将軍の趙雲
  4. 周瑜と陸遜
  5. 蜀の劉備


“ながら三国志音声コンテンツ開始" “はじめての三国志コメント機能" “はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 諦める公孫サン(公孫瓚)
  2. 李広利
  3. 賈詡
  4. 関羽と周倉
  5. 曹植を暗殺しようとした曹丕を止める卞皇后
  6. 織田信長
  7. 関羽と周倉

おすすめ記事

劉表に反旗を翻する張羨 韓嵩(かんすう)が気の毒すぎる!劉表に命じられて曹操の元へ偵察に行って帰ってきたら殺されそうになる 今更勉強しにくい鎌倉時代ってどんな時代なの?アンゴルモア 元寇合戦記を100倍楽しむ! はじめての三国志編集長 kawauso 朝まで三国志2017 三国志の最強軍師は誰だ! 第16部 陳羣と曹丕 実は曹丕が友達いっぱいだったってホント!? 立花宗茂 【東の本多忠勝と西の立花宗茂】凄いのはどっち?凄さを比較してみた 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース17記事【12/11〜12/17】 曹操と張繍 張繍と賈詡は曹操に降伏したのは本心からではなかった!? 黄蓋、赤壁の戦いでうっかり河ポチャ 【赤壁の戦いの結末】劉備・曹操・孫権はどんな事があったの?

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志

ながら三国志音声コンテンツ
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム はじめての三国志コメント機能
“水滸伝"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志コメント機能"
PAGE TOP