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金品巻き上げは金持ちに対する腹いせ?
当時、度々賄賂の話が出てくることから、それなりに賄賂という存在は横行していたと思われます。時としてそれは必要悪であることもあったかもしれません。
しかし、潘璋は合肥、夷陵など、様々な戦場に赴き、命がけで働いて地位を築いた存在。裕福な役人を見ては「安全な場所でぬくぬく過ごしているくせに、賄賂なんか貰ってるのかよ!」とか考えていたのかもしれません。
嘗て市場監督をやっていた際に、不正を行わせることがなかった潘璋だからこそこれに憤り、それを奪うような行為を行った可能性もあります。
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孫権公認で商人が調子に乗るのを抑えた
また出自が貧しかったこと、晩年の振る舞いを見ると、潘璋は名家出身ではありません。また裕福な役人から無理に金品押収をしている所を見ると、そういった立場の人々からは避けられていたでしょう。
だからこそ、孫権からは信頼されていたのではないでしょうか。「孫権は潘璋は功績があるからと目こぼししていた」……のではなく、敢えて潘璋を隠れ蓑に、そういった立場の人々の権力が強くなり過ぎないように……寧ろ、潘璋の行動は孫権にとって都合が良いので目を瞑っていたのではないかと思います。
こう考えると、潘璋の素行の悪さもある種、必要悪であったのではないか……と考えてみたのですが、どうでしょうかね?
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三国志ライター センのひとりごと
なお、潘璋は孫権に何ら咎められることはありませんでしたが、その息子は「素行が悪い」と飛ばされました。この素行の悪さに関してはどこがどう悪かったのかは分かりません。
しかし潘璋の行動を必要悪と考えていたのなら、息子は父親の「ツケ」を払わされたのではないかとも思います。こう書くと全ては孫権の掌の上……となりますが、そんな呉王様も、たまには良いよね!
どぼーん!
参考文献:呉書潘璋伝
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