もし諸葛亮孔明が袁紹軍に参画したら三国志はどう変化する?袁紹・公孫瓚・劉備の幻の北方大同盟軍が曹操軍を襲う!

2025年11月20日


 

はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

 

諸葛亮孔明の天下三分の計に感化される劉備

 

天下がおおいに乱れ、群雄が割拠し覇を競った、後漢末。そんな中、天下を三分して覇を争いあったのは、曹操と孫権、そして、名軍師、諸葛亮孔明とのコンビが有名な劉備

 

袁紹

 

というのがお決まりの口上なのですが、そうした三国志の主人公たちが出そろうよりも少し前に、もう一人、天下をめぐる争いに参加していた人物がいました。北方の雄、袁紹です。

 

後継者を決めずにダラダラする袁紹

 

袁紹は、もともとは後漢王朝の体制下では名門中の名門の出身。おまけに河北の豊かな土地を領地として支配し、十万の大軍を動員できる状態で乱世に突入しました。かの曹操よりも、天下獲りのレースでは理郎的な好スタートを切っていたのです。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


【誤植・誤字脱字の報告】 バナー 誤字脱字 報告 330 x 100



【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



袁紹の下に諸葛亮孔明が加わる夢のイフシナリオは見参するか?

はてなマークな劉備と袁術

 

そんな袁紹は、どうして三国志の物語の初期において、あっけなく曹操に敗れ去り、歴史から姿を消してしまったのでしょうか。

 

曹操にコテンパにされる袁紹

 

実は、袁紹が愚将であったかのように思われているのは、後世の『三国志演義』において、曹操とその部下たちの異才ぶりを目立たせるための配分でのこと。実際の袁紹は、なかなかに統率力もあり、軍事指導の面でもベテランであり、決して愚昧な人物とは思えません。

 

袁紹にお茶を渡す顔良

 

ただし、袁紹の欠点として、史実においても目立つのは、官渡の戦い等の決定的な場面において、判断ミスや、あるいは判断の遅れを繰り返していた点。果敢な判断力と胆力に満ち溢れていた若き日の曹操には、確かに、どうしても、見劣りがします。

 

ポイント解説をするYASHIRO様 ポイント

 

ですが、こうは考えられませんでしょうか?

 

袁紹

 

中国の歴史においては、「本人の才覚はいまひとつだが、補佐する部下に恵まれていたおかげで大活躍ができた英雄」というパターンは少なくありません。要するに、袁紹には、彼の欠点を補い支える強力な補佐役が必要だったのでは?

 

新解釈・三國志 ネバギバと煽る孔明

 

そして袁紹が曹操軍と対決せねばならなくなった頃において、優秀な軍師として、まだ誰にも登用されておらずフリーな人材といえば・・・諸葛亮孔明がいたではありませんか!

 

関連記事:【初心者向け】パリピ孔明から知る諸葛亮ってどんな人?5分でわかる三国志の天才軍師のガチすご伝説とは?

関連記事:諸葛孔明とはどんな人?三国志が語らない天才軍師の人物像と三顧の礼から始まる不滅のロマン

 

諸葛亮

 

 

諸葛亮孔明が袁紹軍で働くために必要な条件とは?

諸葛瑾と幼い頃の孔明

 

「しかし、この時期の諸葛亮孔明はまだ十代の若者ではないか!」と思うかもしれません。心配ご無用です!孔明ほどの異才ならば、きっと、十代の時に登用しても即戦力としてオトナ顔負けの大活躍をすることでしょう(汗)。

 

まだ漢王朝で消耗しているの? 董卓 チェックポイント

 

「いやしかし、いくらこの時期にまだ在野の身分であったとはいえ、袁紹軍に諸葛亮孔明がやってくる理由がないではないか?」と思うかもしれません。その点も、心配ご無用です。実は曹操と対峙していた頃の袁紹軍には、その保護を受ける客将の身分ながら、曹操の手から逃げ落ちてきていた劉備が参加していたのです!

 

三顧の礼 ゆるキャラ 孔明

 

なるほど、袁紹本人が三顧の礼をとっても、諸葛亮孔明は動かないでしょう。しかし、袁紹が、劉備に頼み込んで、「諸葛亮孔明を三顧の礼で連れてきてくれれば、きっと劉備殿に将来、大きな土地と軍を渡して独立させてやるから!」と土下座すれば、仁義に厚い劉備、それならばと、諸葛亮孔明を迎えに行ってくれるかもしれません!

 

関連記事:孔明で有名な故事成語「三顧の礼」とは?他にも三顧の礼を受けた歴史上の人物

関連記事:【三顧の礼】諸葛亮が自ら盛った作り話か!?あったか疑わしい三顧の礼

 

三顧の礼特集バナー

 

 

赤壁の戦いの先駆?袁紹が劉備と同盟を結び曹操に抗する!

孔明

 

このイフシナリオは、残念ながら、袁紹が直接、諸葛亮孔明を登用できるわけではありません。さすがに、それは無理というものです。ですが袁紹が、自らの陣営に保護を求めてきていた劉備を自らと対等な同盟者として厚遇し、その劉備が諸葛亮孔明を登用してくれれば?

 

劉備と同盟を組む孫権

 

あたかも赤壁時代の孫権が、劉備と強固な同盟を結んだことで、諸葛亮孔明の作戦を採用して曹操軍と戦えたように、

 

北方謙三 ハードボイルドな劉備

 

袁紹も劉備を対等な同盟者として帷幕に迎え、そこに諸葛亮孔明も連れてきてもらえれば、結果としては、対曹操の戦いに孔明の頭脳を取り入れることができます。それだけでも、曹操への勝率はぐんと上がるのではないでしょうか。

 

関連記事:【三顧の礼】孔明トコの天才童子が劉備に冷たすぎる件

関連記事:【三顧の礼】諸葛亮が自ら盛った作り話か!?あったか疑わしい三顧の礼

 

赤壁の戦い

 

 

袁紹軍に合流した諸葛亮孔明が「言いそうなこと」!

舌戦で煽るのがうまい諸葛亮孔明

 

こうして袁紹に対して助言をする立場となった諸葛亮孔明。曹操との対決で苦慮する袁紹に、どのような助言をするでしょうか?ざっと、以下のような提案になるのではないでしょうか?

 

公孫瓚と揉める袁紹

 

・曹操との戦いに集中すべき、公孫瓚と和睦し、さっさと仲間に引き入れること

・一族の中で造反者が出ないよう人心掌握に尽力すること

・烏巣の兵糧が狙われることなど誰が見ても明白なので、むしろ烏巣をおとりに使い、曹操に逆の火攻めをかけること

 

易京城に兵糧を蓄え、堅城を作った公孫瓚

 

特に公孫瓚との余計な戦いや、一族の不和による内部崩壊というつまらない懸念は徹底的に火種をつぶすよう孔明は進言するでしょう。

 

白馬義従の公孫サン(動物)

 

そして、公孫瓚と争わずに北方大同盟を組んで味方につければ、タイミングがよければ、もれなく趙雲がついてきます。もはや、いいことだらけです!

 

関連記事:公孫瓚の武力の強さは独自の戦闘組織にあった

関連記事:公孫瓚は異民族に特別厳しかったのか?

 

公孫瓚特集

 

 

まとめ:唯一の懸念は、劉備が出て行ってしまうこと!

袁紹と曹操

 

袁紹が劉備を厚遇し、劉備を通じて諸葛亮孔明の知恵を借りられるようになったこのイフ世界ならば、曹操に対する勝率は上がり、まさかの「官渡の大反撃」もあり得るかもしれませんね。

 

劉備を徹底サポートする趙雲

 

ただし、このシナリオには、大きな懸念があります。劉備を同盟者として遇し、兵力も与え、諸葛亮孔明や趙雲をつけてやった場合、そんな劉備と諸葛亮孔明が、いつまで袁紹の下にとどまってくれるか、ということです。

 

関連記事:趙雲子龍の強さの秘密!歴史を動かしたその力とは?

関連記事:趙雲とはどんな人?経済感覚を備えた蜀の名将【年表付】

 

趙雲

 

 

三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

わずか数日のうちに、二人の間で、

 

呉の諸将を論破する諸葛亮孔明(セリフなし)

 

「劉備様。考えてみれば、私たちは袁紹のもとなどにとどまらず、早晩自力で独立したほうが早いのでは?」

「おお、それもそうだな孔明よ!」という会話が成立し、

 

三国志の武器 虎戦車 諸葛亮孔明

 

ある朝、起きてみたら、劉備は孔明や趙雲を連れて出奔済み、なんてことになっても不思議はありません。はたして、袁紹は、劉備と孔明のコンビをどれだけの間、手なずけ、自分の戦力として使いこなせるでしょうか?

 

はじ三倶楽部 スマホの誤変換でイライラする参加者(はてな)

 

え?劉備や諸葛孔明を使いこなせる度量の将軍なら、審配やら田豊といった、もともと袁紹軍にいた有能な人材をもっと大切に使えていたはずですって?いや、なるほど、それはごもっとも。

 

関連記事:袁紹の評価が残念な6つの理由

関連記事:袁紹の評価は名君?凡君?徹底紹介

 

if三国志

 

 

 

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
YASHIRO

YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

-if三国志
-, ,