現在、朱海平原で趙と激戦を繰り広げている秦ですが、趙軍の左翼三将の一人、
馬南慈(ばなんじ)師匠が気になるキーワードを発しました。
それが北の果て、雁門(がんもん)という匈奴(きょうど)と趙との激戦場です。
今後も趙との戦いでは、度々、出てきそうな雁門とはどのような地獄なのでしょう?
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この記事の目次
キングダム526話 中国史上、1700回の死闘が繰り広げられた雁門関
写真引用元:雁門関 wikipedia
雁門とは中国山西省、代県の西北、雁門山に設けられた古来からの関所です。
雁門山は、左右の嶺が向かい合い門のようになっていて、そこを渡りの雁が
くぐりぬける様子から、雁門という風流な名前がつきました。
しかし、雁門は名前の風流さとは対照的に絶えず南下してくる北方の異民族を
喰いとめる為の漢民族の防衛拠点であり、その為に中国3000年の歴史の中で
匈奴、鮮卑(せんぴ)、突厥(とっけつ)、回鶻(ウイグル)沙陀(さた)、
契丹(きったん)、瓦刺(オイラト)韃靼(だったん)という精強な騎馬民族との間で
絶えず侵略と防衛が繰り返され、その回数は1700回を超えると言われています。
キングダム526話 李牧が守備隊長になって熾烈な攻防戦がスタート
雁門の歴史は、キングダムの時代に趙の李牧(りぼく)がここに関所を築いてから
始まります。
当時の趙の最大の敵は、モンゴル高原全域を支配する匈奴でした。
馬南慈は、李牧の副官として登場しますが、もちろん、この雁門で匈奴相手に
死闘を繰り広げている間に、李牧がヘッドハンティングしたのでしょう。
最近は姿が見えませんが、舜水樹(しゅんすいじゅ)も北の遺児などと言われていて、
或いは、匈奴と関係しているのかも知れません。
匈奴は、キングダムの時代を経て、指導者、冒頓単于(ぼくとつぜんう)を得て
さらに強大になり、楚の項羽(こうう)を撃破した劉邦(りゅうほう)の軍まで
包囲して屈服させています。
もちろん、その直前の時代を生きている、李牧や馬南慈も、非常に手ごわい匈奴の
攻撃に曝される中で武勇と戦略眼を磨いたのでしょう。
キングダム526話 ネットでは馬南慈死亡と言われるがトンデモナイ!
一部、キングダムファンの間では、馬南慈師匠のやや大味なキャラ設定に、
死亡フラグが立った等と揶揄する向きもありますが、王賁(おうほん)のジイである
潘陽(はんよう)が「中華の戦乱を凌ぐ程の戦い」と称した雁門で生き残った
馬南慈が、そう簡単に討ち取られるなんて、とても思えません。
もちろん、後まで生き残る王賁が殺される事はありませんが、返り討ちに遭い
負傷して戦線を離脱し、代わりに入り込んできた亜光(あこう)と馬南慈が死闘を演じ、
相討ちもしくは、亜光が討たれる位の事はあると思います。
さらに、その背後には、実力未知数のレジェンド藺相如(りんそうじょ)の腹心、
趙峩龍(ちょうがりゅう)がいますから、
割合に、サクッと展開した左翼の戦場とは違い、右翼は荒れに荒れると思います。
侮れない「雁門帰り」は、どの程度いるのか?
少なくとも、馬南慈と舜水樹は確実に雁門で匈奴と戦った連中でしょう。
それはつまり、天性の騎馬民族である匈奴を上回る機動力を彼等が持っている
という事だと思います。
また、傅低(ふてい)も以前は剣の力が軽くパッとする活躍はありませんでしたが、
蒙恬(もうてん)や王賁のレベルアップを見ると以前と同じと楽観は出来ない感じです。
現在は、秦が少々押し気味に戦いを展開していますが、そろそろ、
悪夢のどんでん返しが来るっぽいのです。
キングダムウォッチャーkawausoの独り言
雁門、これは今後の戦いを占う重要なキーワードです。
史実では、鄴を巡る戦いでは、李牧が敗れて鄴を明け渡していますが、
その後、紀元前233年、桓騎(かんき)を撃破し翌年には、番吾を攻めてきた
秦軍を撃破し、国境線を列尾の当たりまでなんとか、押し戻しています。
それを担うのは誰か?やはり、雁門の地獄で匈奴を撃退した者達です。
これは雁門の将達は思っている以上の秦の脅威になるでしょう。
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