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華佗の使った麻酔薬「麻沸散」って何?

2015年6月3日


 

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華陀 麻沸散

 

三国時代の医師、華佗(かだ)は「麻沸散(まふつさん)」という麻酔薬を使って全身麻酔を施し、外科手術をしていたことで有名です。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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華佗の秘伝の書の行方

華佗(華陀)と曹操

 

曹操(そうそう)の怒りを買って処刑されることになりました。華佗は、自らの秘術が書かれた一冊の本を差し出して獄吏にこうお願いします。「この本を使って、これからも人の命を救ってください」しかし獄吏は、勝手にそんなものを受け取ったら罰を受けると思い、断ります。

 

華佗(華陀)

 

華佗も獄吏の心中を察し、無理強いせず、本に火をかけて燃やしてしまいました。こうして、華佗の秘術は、世の中から消えてしまったのです。

 

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麻沸散とはなにか

華佗(華陀)と病人

 

麻酔薬「麻沸散」の原料は、後世の多くの研究者たちが、様々な仮説を立てています。チョウセンアサガオ、マンダラゲ、トリカブト、マンドラゴラなど。しかし、近年の薬学者の中では、インドタイマ(大麻)であるという説が最も有力だそうです。

 

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インドタイマとは

 

アサの一種で、含有成分のテトラヒドロカンナビノールが幻覚作用を引き起こします。マリファナといったほうが、ぴんと来る方もいるかもしれません。タイマは古くはギリシャ時代に書かれた『歴史』(ヘロドトス著)に登場します。また、古代イランでは、占いや幻術にタイマが使われていました。

 

イスラムの勢力が拡大したときに、インドにもタイマが入り、栽培、輸出がされたため、以降はインドタイマと呼ばれるようになりました。

 

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麻賁=麻勃=麻沸散?

中国最古の薬物学書『神農本草経』(書類)

 

『新農本草経』という中国最古の本草書の中に、タイマの花が登場します。「麻賁(まふん)」または「麻勃(まぼつ)と呼ばれ、幻覚作用が指摘されています。

 

この書は、後漢の成立なので、ちょうど三国時代の寸前ということになります。時代的な重なりと、名前の音が似ていることから、これが麻沸散なのではないかと考える説があるのです。

 

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三国志ライフ

 

 

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東方明珠

東方明珠

中国は上海の雰囲気が好きなので、テレビ塔の「トンファンミンジュ」を名乗っています。もともと『水滸伝』の大ファンで、『三国志』に興味を持ったのは、アーケードゲーム「三国志大戦」がきっかけです。当時はゲームセンターに通いつめました!まだまだ中国史について勉強中ですが、精いっぱい面白いことを探してお伝えしたいと思っています。

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