キングダム「龐煖がショボくなった原因を追究」

2019年12月28日

編集体制の詳細を見る
kawauso編集長(石原 昌光)

編集責任者

kawauso編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

提供する掲載情報について

『はじめての三国志』は、複数の企業と提携し情報を提供しており、当メディアを経由して商品への申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。

ただし、当メディア内での商品評価に関して、提携の有無や支払いの有無が影響を及ぼすことはありません。また、当メディアで得た収益は、読者の皆様により役立つコンテンツ制作へ還元し、情報の正確性担保に努めています。

詳しくは 編集ポリシー をご覧ください。


 

はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

ホウ煖(龐煖)

 

一時は、そのまま引き分けで終わりかと予測されていた信(しん)vs龐煖(ほうけん)の一騎打ちですが、霊のパワーを味方につけた信の底知れないスタミナに龐煖がブルってしまい、その恐怖心が圧倒的なパワーをそいで信に袈裟斬(けざぎ)りにされるというショボい終りを迎えました。まだ、死んだと判定されてはいませんが、直接攻撃で肩から腰辺りまでズバッとやられて生きていたら、もうやってられないでしょう。

そこで、今回は龐煖は死んだと断言し、どうして武神がショボくなったかを考えます。

 

キングダムファン向け:キングダムに関する全記事一覧

関連記事:キングダム最新627話ネタバレ「道の行方」レビュー考察

関連記事:キングダム627話ネタバレ予想vol3「信が龐煖を倒したら中華最強になる?」

 

龐煖の救済が裏目になった

kawauso

 

媚(こ)びているわけではありませんが、キングダムの原作者の原泰久(はらやすひさ)は優しい人です。キングダムには悪党も登場し、卑怯な振る舞いもするのですが、ちょい役でない限りは、どうして悪に染まってしまったかまで考えてストーリーに盛り込む事で、漫画から退場する時には、読者に「嫌なヤツだったけど、そうなるのには事情があったんだな」と思わせる事で救済しています。

呂不韋

 

例えば、秦王政の実母である太后(たいこう)は、政に愛情を注ぐどころか憎んでいる権勢欲の強い淫乱な女性として描かれますが、根っからの悪人ではなく、夫である子楚(しそ)に見捨てられ、政と母一人子一人で敵国趙で趙人の憎悪を受けながら極貧暮らしをするうちに、政さえ居なければ、こんな惨めな暮らしをしなくて済んだと亡き夫への恨みを政に転化させてしまっていたのです。

 

そんな太后には、巨根の持ち主の嫪毐(ろうあい)という絶倫の男が元の愛人である呂不韋からあてがわれますが、嫪毐はセフレではなく、本当に太后を愛するようになり、本当は愛情に飢えていた太后を見事に癒した上で反乱の首謀者として処刑されました。嫪毐もまた、巨根の男として蔑まれていた人生を太后に愛される事で誇らしいものに変えていたのです。

 

これは、sexを絡めつつもキングダム史上随一の良い話でありいつも感心します。とまぁ、原先生は、太后、万極(まんごく)、成蟜(せいきょう)というような、敵キャラ、元敵キャラに救済エピソードを入れて最期を迎えさせているのです(太后はまだ死んでませんが)

同じ理由で、原先生はキングダム随一の嫌われ者のゴキブリ野郎、龐煖にも斬られる前に救済エピソードを用意したのですが、それが完璧な裏目でした。

 

龐煖に救済は要らなかった

 

龐煖は当初、どんどんレジェンド感が高まっていた王騎を殺す事が出来るキャラとして生み出されたと原先生は言っています。どうしたら王騎を殺せるかと考えた上に、天に命じられるままに、強者を狩る最強の武神というぶっ飛んだ設定を構築したわけです。

そこで龐煖は神懸かりの話の通じない、いつもワレブ、ワレブ言いながら、天とかいうよく分からん概念を口走るワカランチーノで、強者と見るや血相を変えて周囲を巻き添えにしながら殺しまくる殺戮者としてキャラが固定されます。

その後も、恐怖の武神、神の禍としてキングダムの人気キャラを殺しまくり、読者の憎悪を煽るヒールとして定着しました。

kawausoとおとぼけ

 

そんなゴキブリのように嫌われる龐煖にも、原先生は救済を与えてあの世に行ってもらおうとしたのですが、それが、全く余計な事だったのです。どのように余計だったのか、kawausoの考えを述べましょう。

 

キングダムネタバレ考察

 

人間となりショボくなった龐煖

土いじりをする劉備

 

どうして龐煖が強者を狩るのか?それは最後の最期まで謎でしたが、いよいよ朱海平原の戦いで、その謎が明らかになりました。それによると、龐煖は決して快楽殺人者ではなく、元々は人類を争いの世界から救おうと考えていた求道者、賢者の一人だったのです。

しかし、いくら人類を争いの世界から救おうとしても、それは人間には無理だという結論に至りました。何故なら争いの原因は、人間の愛情にある事が判明したからです。

三国志のモブ 反乱

 

愛情は偏るものであり、愛する者と憎む者を生み出しそれが争いに繋がる、だから人間には、争いを無くす言は出来ない、ではどうするか?感情を捨てて神に近づけばいい。龐煖はそう結論し、愛を捨て、ひたすらに武を極め、強者を打ち倒して天下最強になれば超人となり、エスカレーター式に人類すべてが超人となり地上から争いが消えるという、ちょっと何言ってるのかわかんない行動を開始したのです。

ところが、その余りにも自分勝手で、しかもとんでもない勘違いに邁進する龐煖に、読者は?がいっぱいになるだけで同情できませんでした。

 

正体不明で憎まれて死ぬ方が龐煖の救済

袁術

 

もうひとつは、それまで何を考えているのか分からないからこそ、圧倒的な暴力が際立った龐煖が、実は人類救済の為にトンチンカンな殺戮を繰り広げているただの人と言う事が暴露されキャラクターがとても矮小化されてしまった事です。

そんな事になるくらいなら、天だの人類救済だの高尚なスローガンはなくして、ただ、強さに憑(と)りつかれただけのクレイジーなキャラの方が、武神、天の禍(わざわい)として相応しかったでしょう。信にぶち殺されても、一切の正体が不明なままで憎まれて終る方が、龐煖にとっての救済になったとkawausoは考えています。

矛を持った信

 

これは、原先生の優しさが龐煖のキャラクター造詣には仇(あだ)になったと結論するしかありませんね。

キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言

 

 

kawausoは、ワレブ氏を取り上げると、必ずと言って良いほどpvが獲れないので大嫌いでしたが、いざ殺されてしまうと、あの人類救済計画がなければなぁと思ってしまいます。何の高邁な理想もない、むき出しの野心だけで強者に挑みかかる引きこもりの童貞魔法使いのままで龐煖が信に斬られていれば、それはそれであっぱれと思ったかも知れないなと考えるのです。天に残酷な真実を告げられ、傲岸な武神のベールを引きはがされて、素っ裸の人として怯えながら死んでいく龐煖は、やはり惨めだったとしか思えません。

これが原先生の本意だったんですかねェ・・

 

参考文献:キングダムコミックス

次回記事:キングダム最新628話ネタバレ予想vol2「王翦は李牧を斬れるの?」

 

 

関連記事:キングダム最新627話ネタバレ予想vol2「羌瘣のゾクッの理由は?」

関連記事:キングダム627話ネタバレ予想「確定!信が龐煖を破るこれだけの理由」

 

キングダムを100倍楽しむ

 

 

はじめての三国志を、もっと読みたい方へ
Google検索であなたの優先ソースに登録しておくと、はじ三の記事が上位に出やすくなります。
  • この記事を書いた人
  • 最新記事
kawauso編集長

kawauso編集長

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。「はじめての三国志」編集長。三国志・中国史を中心に、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を執筆・編集し、当サイトでは4,000本以上の記事を担当。三国志は正史から入ったため、演義を書くときのほうが神経を使うという天邪鬼。故郷・沖縄の歴史に関する勉強会の開催や、ラジオパーソナリティとしての活動も行う。

-キングダムのネタバレ考察
-, ,