キングダムの読者が全員考えてきた大問題、鄴が落ちた後、兵糧補給はどうなるの?この避けては通れない問題についに王翦が答えを出す時が来ました。
沢山のキングダムレビュー予想メディアが、楊端和補給説、実は兵糧隠してた説、昌平君が咸陽から遥々運んでくる説などを展開してきましたが、kawausoはいずれも違うと思います。今回はキングダム最大の謎、秦の兵糧問題のファイナル予想を解説します。
この記事の目次
キングダム636話ネタバレ予想「鄴攻めの兵糧問題とは」
鄴攻めにおける食糧問題は、李牧の策により趙の国門である列尾が封鎖された事から始まります。咸陽からの食糧が断たれた事により、秦軍は手持ちの兵糧が切れる前に鄴を落とさないといけなくなります。
鄴は難攻不落の城である為、王翦は力攻めを断念して鄴周辺の九城から住民を追い立て鄴城に逃げていくように仕向けます。これにより九城の住民に鄴の食糧を食い潰させようというのです。鄴の城主の趙季伯は、九城の難民を見殺しにできずに城門を開いて受け入れました。王翦は、桓騎軍に鄴を包囲させ自軍は李牧と戦うべく朱海平原に向かいます。
これで、兵糧問題はイーブンになったと思いきや、それでも鄴の兵糧が多く、李牧は積極的に戦う事を避けて持久戦に突入します。ところが王翦は二つ目の計略を持っていました。難民の中に秦兵を紛れ込ませ、夜陰をついて鄴の兵糧倉庫に放火して焼き払います。かくして鄴の兵糧はゼロ、秦軍の兵糧もゼロになりました。
鄴の陥落が時間の問題になったので、李牧は朱海平原から鄴に移動して、鄴を包囲する桓騎軍を撃破しようとしますが、王翦の知略と飛信隊や玉鳳隊、楽華隊の奮闘で果たせず、力尽きた状態で鄴に到着し、雷土とゼノウの部隊に粉砕されました。
ここで鄴も食料切れに耐えられず、避難民が暴動を起こして開城。李牧も敗北を悟り、北へ戻っていきます。しかし鄴にも兵糧はなく、秦軍の飢餓状態は変わりませんでした。お分かりですか?兵糧がない以上、秦は鄴を安定して統治できず餓死の危険性があるわけです。
キングダム636話ネタバレ予想「鄴とは何なのか?」
王翦の兵糧問題を語るには、鄴という土地の性質を知る必要があります。早く予想を言えよとイライラせずに、しばらくkawausoの歴史談義にお付き合いを・・・。
鄴は春秋時代、斉の桓公が城塞都市を建設したのが始まりで、戦国時代には魏に属し、黄河や漳河から運河を引く灌漑の大事業で大いに栄えました。簡単に言うと鄴は城塞であると同時に食糧地帯です。
この鄴は紀元前239年に魏から趙に割譲されます。つまり鄴が趙領になってより、まだ3年しか経過していないのです。故趙季伯は随分前から鄴の城主だったような顔ですが、実は3年程度のぺーぺー城主でした。
そして、この鄴は南を洛陽に通じ、北を北京に通じる交通の大動脈です。洛陽は古代周王朝の都であり、華北経済圏の要で豪商の邸宅が軒を連ねていました。現在の北京はキングダムの時代の燕ですが、春秋戦国時代の商人は洛陽から燕に向かう途中で必ず鄴を通過していくのです。
東海道新幹線で言えば、東京から新大阪に行くのに名古屋を通過するようなものです。東西の人と物資の往来が多いと中継地の名古屋は栄える、鄴は名古屋に該当しました。話についてきていますか?次で結論行きますよ。
キングダム636話ネタバレ予想「兵糧は商人が運んでくる」
結論を言います。鄴に食糧を運んでくるのは、楊端和でも昌平君でもありません。戦争が終わった事を知り洛陽から、或いは燕からやってくる商人が大量に兵糧を運んでくるでしょう。鄴に食糧がない事が分かれば、なおさら先を争って鄴を目指して驀進します。どうしてって?儲かるからに決まっています。兵糧が欠乏していれば食料品は高値で売れます、これが市場の原理です。
キングダム635話のタイトルは「宝の山」でしたが鄴の金銀財宝は桓騎の兵士が持っています。桓騎の兵士は飢えていて、食料、酒、女を求めています。鄴を目指して突き進む商人は、この桓騎兵の持つ財宝を目当てに集まります。
需要と供給があり、李牧を北に追い払った今、人間の往来を阻むものはありません。王翦としては、伝令を各地に派遣して戦争が終わった事と、食料が高値で売れる事を告げ後はしばらく待っていればいいのです。可能なら、武器や防具の一部を鋳潰して貨幣を造って戦利品代わりに配ると、財宝と他の商品との交換がスムーズになります。
これこそ王翦のマジック、地の利を利用して兵糧を商人に持ってこさせるです。兵糧とは、要は食い物ですから、軍隊だけじゃない庶民も商人も持っているので十分儲かる事を保障し、彼らに運ばせればいいのです。ね?合理的でしょ、ウヒョ!
キングダム636話ネタバレ予想「田里弥のセリフは兵糧調達のヒント」
田里弥は王翦の兵糧調達方法を聞かされている可能性があります。その証拠に、食糧問題を問われて
「安心しろ、いずれ秦の領土となる地だ。考え無しの愚行はおかさぬ」
と断言しています。これは略奪はしないという意思表示ですが、奪い取らずに自発的に兵糧を持ってこさせるという前提の上での言葉でしょう。もう一つ言うと、朱海平原周辺には略奪が可能な都市がいくつかあるとも読み取れます。鄴の周辺は、あの九城で終わりではないという事ですね。
キングダム636話ネタバレ予想「似たケースは三国志にある」
実は鄴と似たようなケースは三国志にもあります。西暦214年、劉備は蜀の都の成都を全力で攻めていました。しかし、成都は頑強で簡単に陥落せず、劉備の兵士の士気はみるみる落ちました。そこで劉備は「戦争に勝ったら城の蔵にあるものを何でも持っていけ」と大盤振る舞いを約束します。
これで俄然やる気になった劉備の兵は頑張り、間もなく成都は陥落。兵士は約束通り財宝蔵に突入し、金銀財宝を全て持ち去りました。困ったのは劉備です。これから蜀を復興させ役人に給与を払うのに財宝を当てにしていたのに、すっからかんの一文無しになったのです。
ここに劉巴という部下が登場し、劉備に武器や防具を鋳潰して貨幣を造って兵士に配り、決まった所に市場を立てて手数料を取って運営するように言います。劉備が言う通りにすると、蜀の商人が大勢やってきて、兵士のもつ財宝と食料や酒のような日用品を貨幣を使って交換しました。
兵士は財宝だけ持っていても、食べる事が出来ませんから一部を売却して別の商品と交換します。そこでお金が動いているわけです。劉備は手数料で財宝を買い戻し蔵をいっぱいにしました。劉備は劉巴の提案でお金を造り、一文も使わず、誰からも奪うことなく、財宝を取り返すのに成功したのです。これ、話の大筋はキングダムに似ていますよね?
キングダム636話ネタバレ予想「軍隊が交易するのは普通の事」
リアルなキングダムの時代には、遠征軍の司令官は、辺境の遊牧民を相手に、自軍の余っている物資を放出し遊牧民が持つ金銀細工や毛皮、肉や魚のような食料品と交換する互市という方法を採用しました。私達は先入観で軍隊は戦争だけをやるものと思い込んでいますが、それは近代の話であり、巨大な軍需物資を抱える軍隊は、いつでも商売の当事者になれる存在でした。
むしろ兵站が整備されていない土地では、物々交換の互市を通して必要物資を確保するのも、指揮官の裁量の一つでした。辺境の将軍は、よく互市をしているので、李牧も匈奴相手に互市をやっていたでしょう。王翦がやっていたかどうかは分かりませんが・・
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
長々と書いてきましたが、kawausoは兵糧を運んでくるのは楊端和でも、昌平君でもなく、儲けたいという欲望に駆られた、赤の他人の各地の商人です。多分、田里弥の率いる足手まといの秦の部隊も、途中で商人の群れに出くわし物々交換で幾らかの食糧を手に入れているでしょう。
参考文献:史記
参考文献:正史三国志
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