劉備と呂布が手を組むことを怖れた曹操は
参謀の荀彧(じゅんいく)が提案した二虎競食の計をもって
二者を仲たがいさせようとしますが、
劉備に見破られてあえなく失敗します。
ですが、男荀彧、一度の失敗にはめげません。
次なる計略を考え出しました。
この記事の目次
駆虎呑狼の計
駆虎呑狼(くこどんろう)の計とは、
虎が巣を離れて豹と戦っているすきに、
虎の巣を横からオオカミが奪ってしまう、という計略です。
すなわち、劉備が誰かと戦って留守をしているうちに
呂布に劉備の巣=徐州を奪わせようということです。
劉備が袁術と戦うために城を留守にするように仕向け、
呂布がその隙に城を乗っ取るという図式、そのままですね。
今度の計略はばっちりはまりました。
張飛にお酒を飲ませてはいけません
劉備は、心の底から呂布を信じていたわけではありませんでした。
城を留守にする際、呂布を残していくのはやはり幾ばくか
心配でした。
そこで、信頼できる義兄弟、張飛(ちょうひ)に留守中のことを
頼みます。
張飛は、猛将呂布に匹敵するほどの強い武将である上、
劉備を裏切ることは絶対にない相手です。
これで万全のはずだったのですが……張飛には欠点がありました。
酒癖が悪かったのです。
いったんお酒を飲んでしまうと、誰も張飛を止めることはできず、
我を忘れての乱痴気騒ぎを始めてしまいます。
劉備もこの点は少し気になっていたようで、
陳登(ちんとう)に張飛に酒を飲ませないようにと言いつけて出かけるのですが
……飲んでしまいました。
結果、張飛が酔っぱらっているすきに、
徐州は呂布に乗っ取られてしまったのです。
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この記事を書いた人:東方明珠
こんにちは。とうほう めいしゅです。
中国は上海の雰囲気が好きなので、テレビ塔の「トンファンミンジュ」を名乗っています。
もともと『水滸伝』の大ファンで、『三国志』に興味を持ったのは、アーケードゲーム「三国志大戦」がきっかけです。
当時はゲームセンターに通いつめました!
まだまだ中国史について勉強中ですが、精いっぱい面白いことを探してお伝えしたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。