日常生活

はじめての三国志

menu

デザイン担当:よりぶりん

三国時代の音楽ってどんな感じだったの?

この記事の所要時間: 253

周瑜 周郎

 

曹操は音楽を好み、宴の席で楽の音に合わせ、しばしば即興詩を披露したといいます。

また、周瑜は音楽に精通し、したたか酒に酔っていても、音楽の演奏に間違いがあるとその事を指摘するよう振り向いたことから

 

『曲に誤りあれば周郎が振り向く』と言いはやされました。

 

三国時代、人々にとって音楽はどのようなものであったのでしょうか?

 

演奏できる状態で発見された紀元前6000年頃の骨笛

1024px-Neolithic_bone_flute

 

音楽の起源は古く、いつ頃からあったのか、定かではありません。

現在、最も古い時代に作られた笛であると確実視されているのは、ドイツで発見された36000年前の骨製の笛です。

 

中国神話において、人類を創造したとされる神『女禍』(じょか)が、人間に音楽を与えたとされています。

 

1986年には中国で紀元前6000年頃に作られたと思われる笛が数本出土しています。

 

素材はタンチョウの骨と考えられ、中には現在でも演奏可能なものも含まれていました。

 

 

政治・道徳的に重視されていた音楽

三国志 音楽

 

現代人にとっての音楽は娯楽であり芸術であり……

つまり楽しむための創作作品、というイメージが強いところですが、古代中国では、音楽を政治的な儀礼に利用する考え方が強くありました。

 

その時代、音楽は人の本心やまごころを表現するための重要な手段と考えられていました。

音楽は正しく用いることで人間の意識をコントロールして意識を高める道具とされ、

礼儀作法と合わせて『礼楽』(れいがく)とも呼ばれました。

 

礼楽を重視した孔子は音楽理論を記述した『楽経』(がっけい)という書物を記したとされていますが、

これは秦の始皇帝が行った『焚書坑儒』(ふんしょこうじゅ)によって焼き払われ、失われてしまったと伝えられています。

 

関連記事:秦の始皇帝ってどんな人だったの?幼少期編

関連記事:始皇帝が中国統一後、なんで中国全土を巡幸したの?全巡幸をストーキングしてみた

関連記事:始皇帝が中国統一後、わずか15年で秦が滅亡した理由|始皇帝がブサメンだったから?

 

 

重箱の隅をつついたわけではない周瑜

周瑜 美男子

 

『礼楽』の考え方によれば、音楽は正しい楽器や曲目、そして演奏を行うことで初めてその本来的な役割を果たすとされ、

さまざまな思想家が音楽理論を論じる書物を書き記しました。

 

こうした『礼楽』の考え方は前漢時代まで支配的であったとされますが、

後漢の時代に入るとそうした堅苦しい考え方から解き放たれた自由な形式の楽曲『楽府』がもてはやされるようになります。

 

曹操も、この新しい音楽である『楽府』に合わせて即興詩を詠んだとされています。

 

しかし、三国時代は新しい音楽の時代ではありましたが、まだまだ古い『礼楽』の考え方が根強く残っていたことは想像に難くありません。

音楽を正しく演奏することが求められる『礼楽』にあっては、小さな演奏ミスも大きな問題であったのでしょう。

 

些細な演奏ミスをいちいち指摘するような周瑜の行為は、現代時の音楽観からすればやや『重箱の隅を突く』ようにも思えますが、

『礼楽』という背景を考えれば、音楽に精通していたという周瑜の反応としてはごく自然なものだったのかもしれませんね。

 

中国風のメロディと聞いてどう思い浮かべますか?

中国 メロディ

 

『中国風のメロディ』と聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのは

 

「チャカチャカチャンチャンチャンチャンチャン~♪」

 

というメロディではないでしょうか?

 

さまざまな楽曲に似たようなフレーズが使われており、その原典が何であるかははっきりしていませんが、どうやらその出典元は中国の音楽ではないようです。

 

19世紀半ばにアメリカで作曲された

 

「アラジンの中国大スペクタクルあるいは魔法のランプ(The Grand Chinese Spectacle of Aladdin or The Wonderful Lamp)」という

オペレッタに、この原型となったメロディが確認できます。

 

 

魔法のランプのメロディ

 

あのメロディは欧米人が『中国風』を意識して創ったもののようですね。

 

関連記事:三国志時代の兵士の給料と戦死した場合、遺族はどうなってたの?

関連記事:三国時代の料理と酒って何を食べてたの?英雄たちの宴が気になる

関連記事:1800年前に呂布がビーフバーガーを食べていた?気になる漢時代の食生活

関連記事:寂しい、5日に1日しか帰宅できない三国志時代の武将達

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 

耳で聞いて覚える三國志

 

こちらの記事もよく読まれています

大喬 小喬 三国志当時のファッションとは!

 

よく読まれてる記事:三国時代のファッションはどんなのだったの?

 

 

孔明 軍師

 

 

よく読まれてる記事:軍師ってどんな職業なの? <三国志豆知識>

 

 

お酒 三国志 曹操

 

よく読まれてる記事:三国時代のお酒は発泡酒レベルだった?

 

賈詡

 

よく読まれてる記事:ある意味、戦乱時代の勝者? 賈詡とはどんな人物だったか?

 

 

この記事を書いた人:石川克世

石川克世 三国志

ライター:

石川克世

自己紹介:

小太郎さん(スキッパーキ オス 2歳)の下僕。

主食はスコッチウイスキーとコーヒーとセブンイレブンの野菜スティック。

朝風呂が生きがいの小原庄助的ダメ人間。ヲヤジ。

好きな映画:

未来世紀ブラジル

パンズラビリンス

タルコフスキーのストーカー

座右の銘:

・事象に惑わされるな。ここがお前の現実だ(押井守)

・私に3分、時間をください(鈴木健二)

・これでいいのだ(バカボンのパパ)

 

関連記事

  1. 顔良と文醜の裏話、顔良って実はいい奴?
  2. 黄忠(こうちゅう)ってどんな人?華々しさとは真逆、家族に恵まれな…
  3. 【真田丸】三谷幸喜ならやりかねない?実は生きていた真田信繁!!頴…
  4. 権力に執着した曹操が魏王になるまでに荀彧と荀攸との間に亀裂が生じ…
  5. 53話:体制を立てなおした劉備に曹操が襲いかかる
  6. 荀彧は曹操の下でどんな仕事をしていたの?尚書令について超分かりや…
  7. 曹操は女の敵なのかどうかを検証する・その4
  8. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース13記事【4/17〜4/2…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 赤兎馬ってどんなウマ?呂布も関羽も愛した名馬
  2. 66話:曹操、孔明の実力を確認すべく劉備討伐の兵を挙げる
  3. 【ビジネス三国志】みんな真似で天下を取った!群雄に学ぶ生き残り戦術
  4. 76話:孔明による材料も手間もなく矢を造る方法
  5. 毛利家を守るために小早川隆景の苦渋の決断とは?
  6. 合肥(がっぴ)むかつく!孫権が合肥攻略にこだわる理由とは?

三國志雑学

ピックアップ記事

おすすめ記事

三国時代の鉄の生産と専売制度はどうだったの? 113話:老将・黄忠死す、次々と天に還る五虎将軍 来敏(らいびん)とはどんな人?孔明が魏延よりも苦手だった学者 16話:菫卓を変貌させた権力と武官差別 霊帝は近衛軍創設の為に売官で資金を造った?実は優秀な皇帝の真実 呂布VS袁術、東西嘘合戦、勝利するのはどっちだ! 孟嘗君(もうしょうくん)とはどんな人?戦国七雄に絶大な影響力を及ぼした戦国四君【成人編】 【キングダムの登場人物の子孫達】東晋時代の王賁の子孫の政治手腕と軍事手腕がヤバイ!

おすすめ記事

  1. 劉瞱(りゅうよう)ってどんな人?王族出身の名門参謀でもあり魏の重臣
  2. 初めてでも大丈夫!楽しい正史 三国志の読み方
  3. 阿会喃、死んだらあかいなん!!孔明に裏切られた良い蛮族
  4. 凌統(りょうとう)ってどんな人?本当は甘寧と仲直りしてないよ
  5. 話題の水素水問題は三国志時代にもあった?健康になる水信仰
  6. 廉頗(れんぱ)とはどんな人?悲劇のレジェンド元趙三大天[キングダム ネタバレ注意]
  7. 戦国最強の同盟を成立させた名軍師・太原雪斎(たいげんせっさい)の活躍
  8. 三国時代の船はどうなっていたの?三国志の海戦は目的別に船が用いられていた

はじさん企画

袁術祭り
特別企画
異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
はじめての三国志TV
PAGE TOP