よかミカンの三国志入門
三顧の礼




はじめての三国志

menu

はじめての変

【キングダム ネタバレ注意】史上最悪の宦官 趙高(ちょうこう)誕生秘話

この記事の所要時間: 61




photo credit: Untitled via photopin (license)

photo credit: Untitled via photopin (license)

 

最近のキングダムで登場した不気味な宦官、趙高(ちょうこう)

今は秦王政と何の関係もありませんが、この後、政が始皇帝になった後から、

非常に寵愛されて、側近として仕えるようになります。

 

そして、始皇帝没後は、史上最悪の宦官として後世に悪評を残すのです。

さて、本編キングダムでは、そこまで行くか分かりませんが、

はじさんでは、趙高の暴虐と末路までを辿ってみましょう。

 

関連記事:三国志を楽しむならキングダムや春秋戦国時代のことも知っておくべき!

関連記事:キングダムと三国志の違いって何?時代を追ってみる




罪を得て去勢され、秦の宦官に抜擢

趙高 キングダム

 

趙高の前半生については分かっている事が少ないのですが、

閻楽(えんらく)という義理の息子がいる事から、女児がいた事は推測できます。

 

つまり、大人になってから、自ら宦官になったか、或いは、

何らかの罪に加担して連座制で宮刑を受けたかでしょう。

 

趙高は、基本、真面目で秦の法律に詳しく法律の事は直ぐ返事が出来ました。

始皇帝(しこうてい)は、これを便利に思い趙高を側に置くようになります。

さらに末っ子の胡亥(こがい)の家庭教師に趙高を任命しました。

 

関連記事:人々の鑑になった良い宦官達




始皇帝、五回目の巡幸の最中に死去、趙高の野心が爆発する

 

中国の人民をこき使い、傍若無人に振る舞った始皇帝は、

五回目の巡幸の途中で死去します。

 

しかし、この時、始皇帝は極端な猜疑心の塊になっていて、

寵臣の趙高と僅かな人間以外とは面会しなくなっていました。

 

始皇帝の死骸は轀輬(おんりょう)車という

温度調節が出来る車に置かれたままで、その死を知っているのは、

医師と趙高位しかいませんでした。

 

始皇帝は不老不死に執念を見せますが、同時に自分の死後の遺言には

今は北方で匈奴に備えている長男の扶蘇(ふそ)を呼び寄せて

二世皇帝に立てるようにと書いていました。

しかし、そうなれば扶蘇とは何の繋がりもない趙高はお払い箱です。

最悪、始皇帝の悪行の責任を取らされ誅殺される可能性もあります。

 

「扶蘇に皇帝になってもらうわけにはいかぬな・・」

 

密室の中で趙高は、始皇帝の遺言を書き換えます。

長年、始皇帝の側にいて、その字を代筆した事もある勤勉な趙高にとり

遺言の偽造は難しくありませんでした。

 

関連記事:始皇帝が中国統一後、なんで中国全土を巡幸したの?全巡幸をストーキングしてみた

関連記事:始皇帝が中国統一後、わずか15年で秦が滅亡した理由|始皇帝がブサメンだったから?

 

丞相、李斯(りし)を巻き込む!

李斯 ネズミ

 

しかし、趙高は飽くまで後宮の仕事をする人間に過ぎません。

この遺言の偽造を可能にするには表の仕事をする

秦の丞相、李斯(りし)を巻き込む必要がありました。

 

この李斯も今は呂不偉の配下としてキングダムに出ていますね。

 

趙高は始皇帝の死を知らせて李斯に遺言書の偽造を打ち明けます。

李斯は最初、とんでもない事だと反対しました。

 

「何をノンキな事を、、扶蘇が二世皇帝になれば、

側近の蒙恬(もうてん)が丞相になるは必定、あなたは用済みです。

それに、秦の歴史では王が変わると、

前の重臣が粛清されるのが習いではありませんか?

それとも、李斯殿は一つも悪事をした事がないとでも?」

 

李斯は脂汗をかいて、趙高の計画に乗りました。

 

蒙恬もキングダムに登場する爽やかイケメンの青年ですが、

後には、始皇帝の長子扶蘇の側近として北方の匈奴に備えます。

 

趙高は、遺言書を偽造して扶蘇には死を命じ、

二世皇帝には、末っ子の胡亥を立てると書きました。

 

関連記事:衝撃の事実!呂不韋は始皇帝の父だった?諸子百家のいいとこ取りの雑家

関連記事:成り上がり?ネズミが李斯の運命を変えた!

 

趙高、郎中令に就任して皇帝を籠絡し権勢を奮う

 

即位を渋る胡亥を説得した趙高は、自身が宮殿の全てを取り仕切る為に

郎中令に就任し、胡亥にあらん限りの贅沢をさせました。

こうして胡亥は外の状況を遮断され、何も知らない暗君になります。

 

趙高は代わって実務を執り行い、胡亥即位に反対する重臣や、

皇族、邪魔になりそうな人間は全て、その親戚縁者に至るまで、

尽く、法律知識を駆使して冤罪を造り処刑しました。

 

その数は数万人とも言われ、帝都咸陽で泣き叫ぶ人の出ない日は無い程でした。

趙高の保身の為の愚行により秦を支えてきた名将、功臣は殆どいなくなります。

 

キングダムの漫画に出て来る秦王政を支えた人物やその子孫の大半は、

この趙高の手により命を断たれるのです。

 

関連記事: 【キングダム ネタバレ注意】秦・中華統一後に蒙恬(もうてん)一族が滅びる理由とは?

関連記事:キングダムの時代に開花した法家の思想

関連記事:【キングダム ネタバレ注意】秦・中華統一後、王賁(おうはん)は今後どうなる?

 

趙高 李斯も殺害、絶対の独裁者になる

photo credit: bellagio via photopin (license)

photo credit: bellagio via photopin (license)

 

趙高の計画に乗った李斯は、趙高のあまりの暴政に恐怖します。

既に中国各地では、陳勝・呉広の乱を契機に暴動が多発しているのに

趙高は、大した手も打たずに自分の邪魔になりそうな人間を

殺しまくっているだけだからです。

 

李斯は必死になって胡亥に諫言しますが、既に趙高に丸め込まれている

胡亥は理解出来ませんでした。

 

趙高は、こうして足手まといになった李斯も冤罪で処刑します。

 

「浅はかであった、、このままでは万人の血と汗で築き上げた秦が滅ぶ」

李斯は保身の為に趙高の口車に乗った自分を悔いながら死にます。

 

趙高、皇帝胡亥を馬鹿にする

 

李斯を葬り絶対権力者になった趙高ですが、いざという時に、
どれだけの秦の重臣が自分につくか不安になりました。

そこで、座興と称して胡亥の前に鹿を連れてきて言いました。
「陛下、これは御存じの通り、馬で御座います」

胡亥はそれを聴いて大笑いします。
「普段は真面目なそちでも冗談を言う事があるのだな、
それは、どう見ても鹿ではないか?」

すると、趙高は、整列する文武百官に1人1人に
「これは馬か鹿か?」と質問して回りました。

大半の重臣は「馬」と答え、一部は鹿と答えたり、
また無言で回答を拒否した重臣もいました。

趙高は、無言、或いは鹿と答えた重臣の顔を覚えておき
後で、冤罪にかけて全て処刑しました。

胡亥はあまりにも、馬と答える家臣が多いので、
自分はおかしくなったのではないか?と不安になり
医者に診てもらったそうです。

これが有名な、物事の道理を知らない人間の
代名詞である、馬鹿の語源になります。

 

関連記事:始皇帝の息子、胡亥(こがい)ってどんな大馬鹿野郎だったの?

 

反乱軍、帝都咸陽に迫る、その時、趙高は!

劉邦

 

紀元前、207年、反秦連合軍の一角である、

沛の劉邦(りゅうほう)率いる楚軍が咸陽に迫りました。

 

趙高は、もはや胡亥に嘘を言って騙しとおす事は不可能と悟ります。

そして、胡亥を殺して、これまでの暴政の責任をなすりつけ、

あろうことか、自分は被害者のような顔をして劉邦にすり寄ろうとします。

 

ひっでー、余りにも汚いヤツです!!

しかし、劉邦は趙高の手紙を相手にする事はありませんでした。

 

進退極まった趙高は、今度は自分が死に追いやった扶蘇の子供である

子嬰(しえい)を3世皇帝に即位させて、全ての責任を覆いかぶせようとします。

 

関連記事:人材を使いこなす事で天下を取った劉邦

関連記事:劉邦や劉備も手本にした人物 「重耳」 とは?

 

趙高の無残な最期

photo credit: Buds via photopin (license)

photo credit: Buds via photopin (license)

 

子嬰は、これまで秦帝国を喰い物にしてきた趙高を激しく恨んでいました。

そこで、計略を思いつき

 

「皇帝に即位してもいいが、呼びつけられるのは不快だ、

用事があるなら自分で挨拶に来い」

 

として、趙高に自分で屋敷に来るように言いつけます。

 

趙高はカチンと来ますが、「一度の辛抱」と作り笑顔を浮かべて、

子嬰の屋敷にのこのこやってきます。

 

それが趙高の最期でした、屋敷には武装した子嬰の家臣がいて、

趙高を滅茶苦茶に斬殺します。

 

子嬰は3世皇帝に即位し、趙高の一族を全て誅殺しました。

 

劉備の先祖、劉邦の男気に溢れる処置

項羽と劉邦

 

直後に、子嬰は咸陽を開城して劉邦軍を入れます。

そして、自分の命と引き換えに咸陽の全ての人間を助けて欲しいと

言いますが、劉邦は、子嬰の行いを立派と誉めて命を助け、

さらに、軍には略奪を禁止して咸陽を無傷で残しました。

 

結局、後から項羽(こうう)の本隊が咸陽に入り子嬰は殺されて、

咸陽は略奪の被害に遭いますが、咸陽の人々は劉邦の心の広さを

覚えていて、劉邦が天下を取るまで協力を惜しみませんでした。

 

はじめての三国志ライター kawausoの独り言

kawauso 三国志

 

この劉邦は三国志の英雄、劉備(りゅうび)の遠い祖先です。

いかがですか?振舞いや態度が劉備に似ていますよね?

 

それにしても趙高の悪事は凄まじい限りです。

元々は、ただ、真面目で法律に詳しいだけだった趙高が、

こうまで変質してしまった背景には、権力を維持する為に

やらなければやられるという悪循環に陥った事があります。

 

敵を排除すれば排除するだけ秦は弱くなり滅亡への道を

突き進んでしまう。

 

元々、自分で築いたのではない天下を身の程知らずにも

奪おうとした事が趙高の悲劇の末路を産み出したかも知れません。

 

関連記事:劉備と劉邦

関連記事:滅びゆく秦、そして中国に二人の巨星が現れる

関連記事:秦が中華統一できたのは秦が三流国家だったから?

 

—熱き『キングダム』の原点がココに—

春秋戦国時代バナー

 




こちらの記事もよく読まれています

王騎 キングダム

 

よく読まれてる記事:王騎将軍は二人いた!キングダムのカリスマの真実

 

信 キングダム

よく読まれてる記事:中華統一を果たした信と政はどうなった?

 

蒙恬

よく読まれてる記事:【キングダム ネタバレ注意】秦・中華統一後に蒙恬(もうてん)一族が滅びる理由とは?

 

この記事を書いた人:kawauso

kawauso

■自己紹介:

どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。

関連記事

  1. 曹操は女の敵なのかどうかを検証する・その1
  2. 左慈(さじ)の秒速デリバリー!三国志も鮮度が命
  3. 世界一お粗末! 菫承の曹操暗殺計画。間男の恨みでぶち壊しに!
  4. 【蒼天航路】よかミカンが選ぶ面白ポイント6選
  5. 孫策、旧勢力に恨まれ無念の死を遂げる
  6. もし司馬懿が赤壁の戦いに参加していたら魏はどうなった?
  7. 解煩督 呉 【解煩督】呉にだっているぜ!解煩、敢死、無難、様々な特殊部隊
  8. ええっ?蒙驁(もうごう)将軍は史実では秦の六大将軍に並ぶ超名将だ…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 韓非の本を熟読して感銘を受ける政
  2. 結婚を喜ぶ孫策

おすすめ記事

  1. 王朗はいかにして「噛ませ犬」になったのか
  2. 三国志 Three kingdomsの諸葛亮がイケメンすぎる!
  3. 三国時代から西晋時代を駆け抜けた羊祜の魅力とは 羊コ 羊祜 魏と晋
  4. ひとりしかいない筈なのにたくさんいた? 『皇帝』のお話
  5. 中国四大美女のひとり貂蝉
  6. 111話:関羽と張飛の死に劉備は仇討ちの決意を固める

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 徳川慶喜 幕末

おすすめ記事

【政界の怪物】田中角栄が日本に残した功績って何? 張遼の墓は存在するの?中国の三国志観光スポット旅行 韓遂と王国の反乱が後漢王朝の基盤を揺るがした 【はじめての孫子】第7回:凡そ戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ。 【真田丸特集】司馬懿と秀吉、大返しで天下を手繰り寄せる! 実は曹丕が友達いっぱいだったってホント!? 総制作費40億円!!三国志史上、最も美しいエンターテインメント時代劇『三国志 ~趙雲伝~』を11月2日からレンタルをスタート 病気の呂蒙を穴から見守る孫権

おすすめ記事

  1. 【シミルボン】戦だけが能じゃない?三国志の英雄達を詩で比較してみたよ!
  2. 袁術が天下を獲るためにみんなで考えよう【第3回】
  3. 【キングダムネタバレ】ちょ~先読み!桓騎(かんき)李牧(りぼく)に負ける!宜安の戦いを徹底解説!
  4. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース14記事【5/15〜5/22】
  5. 劉備より先に五斗米道の教祖・張魯が漢中王になった可能性が浮上
  6. 賈詡が李傕を有名人へと押し上げたアドバイスとは!?
  7. 【孔門十哲】顔回(がんかい)とはどんな人?孔子が最も愛した弟子
  8. 【衝撃の事実】三国志でよく使われていた弩が日本で流行らなかったのは日本人がガラパゴス脳だったから

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

PAGE TOP