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執筆者:kawauso

楽毅の猛攻に神対応!籠城の天才、斉の田単(でんたん)




 

紀元前284年、秦と並ぶ東の強国だった斉は、突如出現した

燕を中心とする楽毅(がくき)の五カ国連合軍の前に砕け散りました。

そして、七十以上の城が落され、即墨(そくぼく)と莒(きょ)のみが

斉に残されるという絶対絶命の窮地に落ちます。

しかし、ここで最強の籠城戦の腕前を見せて、斉を復活させた

奇跡の名将が登場します、それが楽毅のライバル、田単(でんたん)です。

 

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無名の市場の役人、田単、安平(あんぺい)を脱出時の神対応

 

田単は、斉の王族、田氏の傍流ですが、当時、全くの無名でした。

 

紀元前284年、臨菑(りんし)という市場の役人をしていた彼に

燕の楽毅率いる五カ国連合軍が、怒涛の勢いで斉軍を粉砕して、

斉の都、臨菑に迫っているという情報がもたらされます。

 

すでに斉の王は、都を逃げて、莒に逃亡していました。

それを聴いた、臨菑の人々はパニックに陥り、

皆、家財道具を馬車に積んで、我先に城門から逃げ出しました。

 

田単の一族も逃亡していた安平から急いで

脱出しようとしますが、それを田単は押しとどめます。

 

田単「待ちなさい、狭い城門を大勢の馬車が通ると、

接触して、壊れる馬車が続出するだろう!

今の内に、車輪に鉄を打ちつけて補強するのだ!」




城門に殺到した馬車が壊れる中、田単の一族の馬車は難を逃れる

photo credit: :) via photopin (license)

photo credit: 🙂 via photopin (license)

 

田単の見通し通り、安平の4つの城門は、

馬車が殺到、接触して、大破する馬車が続出しました。

しかし、前もって鉄で補強した田単の馬車は、

衝撃にも負けず、無傷で城を脱出する事に成功するのです。

 

田単の優れた神対応が炸裂した瞬間でした。

 

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湣王(びんおう)暗殺され、即墨の指揮官は戦死する

 

臨菑を脱出した田単の一族は、まだ落ちていなかった

即墨という城に逃げ込みます。しかし、そこで田単に最悪の知らせが届きました。

先に莒に逃げた、斉王湣は、宰相の淖齒(とうし)に殺害されたのです。

 

それを怒った、莒の人民は淖齒を殺し、王の息子の法章(ほうしょう)を立てて、

襄(じょう)王としましたが、すでに、斉に残された城は莒と即墨の二つだけでした。

 

さらに悪い事に、即墨の司令官は、楽毅の包囲軍に立ち向かい戦死、

即墨には司令官がいない状態になります。

 

田単、神対応が評価され、即墨の司令官になる

photo credit: .... via photopin (license)

photo credit: …. via photopin (license)

 

楽毅は、莒が斉の襄王を中心に団結して落せない事から、

矛先を田単が籠る即墨に向けていました。

司令官の戦死は、その矢先の出来事だったのです。

 

このままでは、命令系統が機能せず、即墨は落ちてしまう。

そう考えた即墨の人々は、安平で馬車の車輪を補強して、

危機を切り抜けた田単を司令官に推します。

 

燕の昭王死去、、楽毅に弱点が発生する

photo credit: Clover Flower via photopin (license)

photo credit: Clover Flower via photopin (license)

 

田単は司令官に押されてより、即墨をしっかりと守りました。

楽毅は、力攻めを避けて、ひたすら包囲作戦をとり、

それは5年間にも及ぶ長いものになります。

 

外部から補給の出来ない即墨は、食糧不足が深刻になり、

追い詰められます。

しかし、この時に、田単に思わぬ朗報がもたらされるのです。

 

それは、楽毅を信じて、すべてを任せた名君、燕の昭(しょう)王の死でした。

おまけに、新しい王には、楽毅とは仲が悪い恵(けい)王が即位したのです。

 

田単、流言を流し、楽毅を更迭させる

 

これを知った、田単は、反間(はんかん)の計を発動させます。

 

反間の計とは、敵のスパイを利用して自軍に都合のいい偽情報を

流して、戦局を有利に進める方法です。

 

「楽毅は、本当は、即墨も莒もあっと言う間に落せるのだ、、

しかし、燕の王は、楽毅と仲が悪い恵王であり、楽毅は手柄を立てても、

誅殺されるのではないか?と内心では恐れている。

そこで、楽毅は、ゆっくり包囲して、斉の人民を手懐けて

斉の王になろうとしているのだ。

実際に、即墨の民は、楽毅に心服していて、

楽毅以外の将軍が来たら大変だと噂をしている」

 

田単は、このような噂を意図的に流させました。

即墨に入り込んでいる斉のスパイは、これを燕まで伝えます。

 

ただでさえ、楽毅と仲が悪い、恵王は偽情報をうのみにして

騎劫(ききょう)という将軍を遣わし楽毅を更迭しました。

 

誅殺を恐れた楽毅は、趙に亡命してしまいます。

田単の反間の計は、見事に成功したのです。

 

田単の神対応、神のお告げを利用して士気を高める

 

恵王の対応で、楽毅を信じていた燕の兵士の士気は低下します。

田単は、これを逆襲のチャンスと考えて、5年の籠城戦で弱っている

即墨の住民の士気を高めようと考えます。

 

田単「即墨の住民よ、今後は、食事をする時に、

必ず庭に出て先祖に供物を祀るようにしなさい」

 

即墨の住民は、司令官の言う事だからと、庭に出て、

祈りをささげていると、供物を目当てに鳥が大勢飛んできました。

人々は、「これは天変地異の前触れでは?」と驚き怪しみます。

 

田単「住民の諸君、これは吉兆である、間もなく、

即墨を斉から解放する神人が降りてこられるぞ」

 

田単は、その様子を見て、不思議なお触れを出しました。

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