【ビジネス三国志】孟獲から学べ!相手の心を掴むビビッドなキャッチコピー

2016年5月6日


 

劉備

 

劉備(りゅうび)の死後、比較的に安定していた南蛮地域は不穏な空気に包まれ、

西暦225年、益州刺史の雍闓(ようがい)が反乱を起こします。

しかし、暮らしさえ安定していれば支配者は誰でもいい南蛮の民は、

当初ポカーンとしており、雍闓の味方は少ない状態でした。

しかし、ミスターワイルド、孟獲(もうかく)は、巧みなキャッチコピーで、

南蛮の民を反乱へと導きます。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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ワイルドな孟獲は演義の創作、本当はインテリ

孟獲

 

建寧郡(けんねいぐん)滇池(てんち)県(雲南省昆明市)に産まれた

孟獲は、どうやらタイ族と漢族の混血であるようです。

 

さらに、孟獲は仕官していた役人でもあったようで、

南蛮ワイルド独り占めな筋肉ムキムキなイメージはありません。

 

そんな孟獲ですが、雍闓の反乱には好意的であったようで、

反乱は起こしたものの、住民を扇動できない脳筋な彼に、

素晴らしいキャッチコピーを提供します。

 

現地の実情を反映した孟獲の見事なキャッチコピー

孟獲キャッチコピー01

 

それは、とてもシンプルでした。

 

「漢のお偉いさんは、お前たちに高さ9メートルの木材を

3000枚出せとか言っているぜ、どうする?」

 

これを聞いた、南蛮の民は激怒して、我も我もと、

雍闓の反乱軍に加わり、反乱は一気に大きくなります。

 

私達から見ると、どうして、この程度で怒るんだろうと思いますが、

実は南蛮では、木は真っすぐに育つ事はなく曲がりくねり、

6メートルの高さがある木さえ稀なのです。

つまり、高さ9メートルの木材なんか出せっこありません。

同時に、そんな現地では当たり前の実情を知らない漢の政府に対して

現地の人々が不安を感じたのです。

 

「俺達の事は何もしらないのに、支配しようなんて、馬鹿にしてる!

そんな政府に服従してたまるか」

 

まさに現地の住民の実情を掴んだ孟獲でないと出せない、

キャッチコピーで雍闓の反乱は軌道に乗りました。

 

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相手を知らない売り込みは逆効果

劉備

 

営業でも、ただ闇雲に売り込みをかければいいというものではありません。

それでも、たまたまで成功する事はあるでしょうが、トータルで見ると、

うっとおしいという扱いをされる事が多いでしょう。

 

それを回避するには、ある程度、これから訪れる企業や、

個人の情報を仕入れておくというのが大事なのです。

 

気難しい作家を陥落させる敏腕編集者のテクニック

曹操と荀彧

 

例えば、気難しい事で評判な作家に原稿依頼に行く時には、

優れた編集者は、その作家の対談などを呼んで、

力を入れたのに、そんなに売れなかった小説などを探します。

 

そして、その小説を読み込んで、感想をまとめてから、

作家の元へ向かうのです。

 

大抵の編集者は、意中の作家の、とても売れた小説などを

褒めそやしますが、そんなのは作家にとっては当たり前なので、

あまり印象には、残ったりはしません。

 

ところが、一生懸命書いたのに、そんなに売れていない小説を

話題にされると、思わず関心が向きます。

 

まさに、自分しか知らない苦労を分かってくれる編集者がいた

 

という心理になり、「この編集者は俺を分かっている」という感想を

勝手に持ってしまうのです。

 

これなども、南蛮の現実をズバリと表現して、民の共感を得た、

孟獲のキャッチコピーと同じでしょう。

 

胸が大きいコンプレックスを商品化するアイデア

曹操 女性

 

ある下着メーカーで、大きい胸を小さく見せるブラを販売したところ、

これが大ヒットしたという話もあります。

 

胸が小さい女性用に、胸を大きく見せるブラなら、どこでも考えますが

胸が大きい事にコンプレックスを持つ女性に特化した商品は、

なかなか存在しなかったのです。

 

胸が大きい女性は、いつも胸に異性の視線を受けたりして、

不快に思う事もあり、これに目をつけての商品化でした。

まさに、知られざる胸が大きい女性のコンプレックスを、

すくい取って生まれた商品と言えるでしょう。

 

ビジネス三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

人の気持ちを動かすには、相手が密かに考えている事を見抜いて、

これを提示して見せるという事です。

孟獲は、南蛮では当たり前の実情を蜀の支配者は知らないと、

煽って住民を扇動し、名編集者は、頑張ったけど売れない小説を

褒めて、作家の共感を呼びます。

 

下着メーカーは、表には現れない胸を小さく見せたいという、

巨乳女性の心理を巧みに掴みヒット商品を出しました。

 

このような事は本当は無限にあり、それを掘り起こす事が、

ビジネスを成功させる鍵になるでしょう。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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