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架空戦記って何?いつから存在してどこでIF戦記ブームは過ぎ去ったの?

何晏




曹操 呂布

 

はじさんでも、時折特集している架空戦記、ローマ帝国対漢帝国や、

スパルタ対秦帝国、或いは項羽vs呂布というような時間と空間を超えた

戦いは、読者の想像力を刺激してくれますよね?

では、そもそも架空戦記とはいつから存在し、どのような作品があるのか

皆さんはご存じでしょうか?

 

関連記事:【架空戦記】時空を超えた最強対決!人中の鬼人・呂布VS楚の覇王・項羽

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架空戦記の源流は歴史を盛(も)る所から・・

劉備 黒歴史

 

私達は、面白エピソードを人に話す時に少々内容を盛る

という事があります。

 

例えば、「面接に大遅刻して30秒前でギリギリ間に合った」と言っても、

本当は面接自体少し時間が延びていて割とセーフだったとか・・

 

「泥酔して気がつくと、道路の真ん中で寝ていて

危うくトラックに轢かれそうだった」

 

とか言っても、実際は街路樹に近い場所だったから

轢かれるまではいかなかったとか・・

 

こういう事は相手を騙そうという意識ではなく、

相手を怖がらせたり面白がらせようという

過剰なサービス精神から発生するものです。

 

同じような事は、古代の戦争を語る叙事詩や、

日本の軍記物などにサービス過剰な盛りとして散見されます。

例えば、ペルシャ戦争を書いたヘロドトスの「歴史」では、

ギリシャに攻め込んだペルシャ軍は数百万というあり得ない

数字になっていますが、これも

 

「こんな大勢のペルシャ軍を破ったギリシャ人は凄いんだぞ」

 

というヘロドトスの盛りなのです。

 

日本の軍記物でも例えば太平記などでは、一人で数千の兵を討ち取る

などという豪傑が登場しますが、三国無双じゃあるまいし、

明らかに話を盛った逸話が多く登場します。




ショック?実は内容を盛っている史記

項羽

 

中国史上、最高峰の歴史書としても名高い司馬遷(しばせん)の史記は、

項羽(こうう)韓信(かんしん)荊軻(けいか)の逸話が

あまりにも完成しているので、司馬遷が元々の話をベースに

かなり内容を盛っているという疑惑が昔から存在しています。

 

しかし、もし、司馬遷が陳寿(ちんじゅ)の正史三国志のように、

史記を史実を忠実に再現した内容にしていたなら、

今日の史記の高い評価はありえないでしょう。

 

司馬遷は嘘を書いてはいませんが、話を面白くして読者を引き込む

というテクニックを無意識に使っていたのです。

 

kawauso

 

kawausoも、より面白くはじさんを読んでもらおうと内容を

少々盛る事はありますが、遥か昔に司馬遷も同じ事をしたんですね。

 

19世紀後半、科学と帝国主義の時代が架空戦記を産む

かあん02

 

19世紀に入ると、戦争の近代化によって仮想敵というものが生まれます。

仮想敵とは、今は戦争状態ではないけど、このまま領土上の緊張が続くと

ゆくゆくは戦争になるのでは?というような潜在的な敵国を意味しています。

 

こうした中で実際に戦争に従軍してリアルな戦争を書いた戦争文学とは別に

今後、起きるであろう近未来の戦争をシュミレーションした架空戦記が生まれます。

市民の識字率も大幅に向上した19世紀後半の世界で、

このような近未来架空戦記は多くの人々に娯楽として読まれました。

 

日本でも流行した架空戦記・・

明治維新

 

明治維新を成し遂げて西洋的な近代化を受け入れた日本でも、

架空戦記は広く一般に受け入れられました。

 

なにしろ、日本自体が、北のロシアや西の清朝と領土のせめぎ合いを

経験しなくてはならないのですから、必然的に海外の戦争や、

日本が戦う相手について、敏感にならざるを得なかったのです。

このような架空戦記では、日本の戦う相手は、ドイツや中国、

そしてロシアなどが登場していました。

 

そして、皮肉な事に、ここに挙げた3つの国と

日本は現実に戦火を交える事になっていきます。

 

1930年、中国では周大荒により反三国志演義という戦記が書かれます。

彼は北京の古本屋で偶然、真実の歴史を記した「三国旧記」という古本を手に入れ

それをベースに物語を書いたというスタンスで、この本では蜀が魏を滅ぼして

天下を統一するという架空戦記風の話になっています。

 

ただ、飽くまで周大荒は、正史三国志は王朝が都合の悪い事実を隠ぺいした偽物で、

こっちが本物というスタンスなので、原作者の考えでは架空戦記ではなく、

三国志演義が正統で正史三国志が架空戦記という、難しい話になります。

 

少年少女向けに戦争より冒険を主題にした架空戦記も登場

 

 

一方で戦争に主眼を置かずに、科学技術の粋を極めた兵器に重点を置いた

冒険小説も登場するようになります。

その草分けは、押川春浪(おしかわ・しゅんろう)という人で、

彼は後に映画化もされた海底軍艦という架空戦記を1900年に書いています。

また、彼は日欧競争空中大飛行艇という空に浮かぶ飛行軍艦をイメージした

架空戦記も書いていて、日本のSF戦記の草分けでもあります。

 

スタジオジブリやFFシリーズの飛行艇も押川の影響を受けていたりします。

宮崎駿は、反戦平和の人ですが、一方で戦前に流行した近未来兵器、

例えば、幾つも砲塔を備えた多砲塔戦車などの絵をよく描いています。

架空戦記は、現在のアニメーションにも影響を与えているのです。

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