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蔡夫人、張允、蔡瑁、トリオ攻撃が劉備を追いつめる!

2017年4月3日


 

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※こちらの記事は「大戦乱!!三国志バトル」専用オリジナルコンテンツです。

 

劉備(りゅうび)は官渡の戦いで敗北した袁紹(えんしょう)に見切りをつけて

荊州を統治していた劉表(りゅうひょう)の元で8年間という長期に渡り厄介になります。

劉備の人生で、この8年は、戦争のない平穏な時間であり、お腹にも太ももにも

贅肉がついてデブちんになるのですが、劉表が病に倒れると事態は一変します。

劉備が劉表の後継者で嫡男の劉琦(りゅうき)に近いという理由で、

次男の劉琮(りゅうそう)を後継者に推す蔡(さい)夫人、張允(ちょういん)、

蔡瑁(さいぼう)の魔の3人トリオに命を狙われる羽目になるのです。

 

※今回のお話は、特に断りがない限り、三国志演義に準拠するものです。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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トリオ№1 劉表の後妻、蔡夫人

 

蔡夫人は劉表の後妻で、弟は蔡瑁、姉は荊州の名士、黄承彦(こうしょうげん)の妻です。

さらに、この蔡夫人の姪は、黄月英(こうげつえい)で、

諸葛亮孔明(しょかつ・りょう・こうめい)の妻にあたります。

蔡氏は荊州の軍閥であり、荊州牧である劉表に取り入る名目で彼女は

嫁に来たという事になるのです。

 

蔡夫人は、劉表の子の劉琮(りゅうそう)を産みますが、劉表は正室との間に出来た嫡男、

劉琦(りゅうき)に荊州牧を継がせようと考えていて、彼女は息子と蔡家の繁栄の為に

劉琦、そして劉琦と仲が良い劉備を亡き者にしようと画策します。

 

トリオ№2 劉表の姉(或いは妹)の子、張允

 

張允は、荊州牧である劉表の従弟でした。

事実上、劉表は軍閥である蔡家の力を借りて荊州を円滑に統治していたので、

もちろん張允も、蔡家の当主である蔡瑁に接近し、劉表が健在の時は、

よくコンビで重臣として活躍していました。

 

いよいよ、劉表が病気で危なくなると、蔡瑁、そして蔡夫人が推し、

蔡瑁の姪が妻になっている劉表の次男の劉琮を支持していきます。

史実では、劉表が重病だと聞いて見舞いに来た劉琦を追いかえして、

劉表の気が変わらないようにするなど、中々、血も涙もない行動をしています。

 

トリオ№3 蔡家の当主で蔡夫人の弟、蔡瑁

 

蔡瑁は荊州の名族で軍閥の蔡家の当主で、姉の蔡夫人を通して劉表の義理の弟です。

父の蔡諷(さいふう)の姉は後漢の司徒、張温(ちょうおん)の妻で中央にも

パイプを有している他、荊州の名士である黄家とも姉を通して繋がっています。

 

劉表は、この蔡瑁の軍事力を背景に、荊州の反乱分子を抑えたと言われていて、

当初から、かなり関係は良好でしたが、姉の蔡夫人を劉表に嫁がせ、

さらに姉が劉琮を産むと、劉琮には自分の姪を嫁がせています。

 

劉表が重病に倒れると、その遺言を無断で書き換えるなど、かなり傍若無人な事をする

実力派で、曹操(そうそう)が攻めてくると知ると、劉琮を説得し降伏の使者を派遣して荊州を売り渡した張本人です。

 

どうして劉備は魔の3人トリオに憎まれたのか?

 

元々、劉備は他所者ですが、曹操に対する防衛の為に劉表に重用されます。

それだけでも、昔から劉表に取り入って荊州を自由に動かしてきた魔の3人トリオには、

不愉快なんですが、この劉備に荊州内では味方がいない、劉表の嫡男の劉琦が

子犬のように懐いてしまい、あれこれ孔明にアドバイスを受ける始末です。

 

これでは、劉備が劉琦の後ろ盾になり、蔡夫人の産んだ劉琮を後継者にという

3人トリオの計略もダメになる可能性がありました。

劉備が意図するとしないとに関係なく、劉備は3人トリオの憎悪の対象になります。

 

(おうおう劉備!、、人の縄張りでデカイ顔すると、長生きせんぞゴラァ!)

 

こうして、もはや我慢できんと考えた3人トリオは、劉備の暗殺を企てます。

 

宴会にかこつけて劉備を殺そうとする3人トリオ

 

蔡瑁は謀臣の蒯越(かいえつ)と謀り、宴会と見せ掛けて劉備を殺そうと考えました。

何も知らない劉備は、「おお、劉表様からのお呼ばれだ、るんるん♪」と

平和ボケぶりを発揮して、のこのこと襄陽城に出かけていきます。

 

蔡瑁は、劉備が来た事を知ると、すぐに劉備の宿舎の周辺に兵を配置します。

散々に酒を勧めて酔い潰し、帰る途中で殺してしまおうと言うのです。

何も知らない劉備ですが、その蔡瑁の様子を伊籍(いせき)という人物が見ていました。

 

伊籍が劉備に蔡瑁の計画をチクった

 

彼は、珍しく蔡瑁派ではなく嫡男の劉琦を推す人で劉備にも好意的でした。

伊籍は酔った振りをして劉備に酒を勧めに行き、耳元で囁きました

 

「蔡瑁があなたの宿舎に兵を伏せています、トイレに行くフリをして

立ち去るのが賢明ですぞ」

 

劉備は、「ま、マジで!」と思いますが、確かに蔡瑁は悪い顔をして

こちらをチラチラ見ています。

 

「うぃ~っ、酔っ払っちゃったーい、、ボクちん、おトイレ~」

 

劉備はオーバーな動きをしながら、トイレへ回り込んでから横道に逸れ、

自分の馬を繋いである場所まで行くと、飛び乗って一目散に逃げ出します。

 

的盧、檀溪の水中に落ちて動けず、絶体絶命!

 

劉備が戻ってこない事を知った蔡瑁は計画がバレた事を悟り、

すぐに追手を出しました。

 

劉備の馬は、的盧(てきろ)といい、額と四本の足に白いワンポイントがありました。

これは凶馬で持ち主に禍をもたらすというのを劉備は知らず人から買ったのです。

辺りは真っ暗闇で右も左も分かりませんが、とにかく追手から少しでも逃げようと

闇雲に的盧を走らせると、突然、目の前に檀溪(だんけい)という大きな河が出現します。

 

その流れは結構、激しく、馬ごと飛び込んで向こう岸まで渡れそうもありません。

 

「どうする、一度、戻るか!」

劉備がそう思った時、向こう側から、松明を持った騎兵が数十近づいてきます。

蔡瑁が放った刺客でした。

 

「くそっ!!もうヤケクソだっ!」

 

劉備は、的盧の腹を足で叩いて檀溪に飛びこみました。

 

ブヒヒヒーーン!! バッシャーーーン・・

 

無情にも、的盧のジャンプは向こう岸にまでは届きませんでした。

劉備は、的盧もろとも激流に押し流されそうになります。

 

的盧が奮起し大ジャンプ、劉備を救う

 

「はっはっはーバカめーー、そのまま溺れ死ぬがいいわ」

 

岸からは、蔡瑁の刺客が嘲笑います。

 

「おい、的盧よ!お前はやはり持ち主に不幸を呼ぶ凶馬だったのか?

そうではないと言うのなら、努力してくれ、頼むよぉ!!」

 

劉備は、激流に流されそうになりながら、必死に的盧の体にしがみつき

叫びました、それが的盧に通じたのでしょうか。

 

ブヒヒヒヒ~~~~~ン!!

 

的盧は力強くいななくと、濁流を抜けだすこと三丈(9メートル)も跳躍し

見事に向こう岸に渡る事に成功したのです。

こうして、禍転じて福と為すで、劉備は暗殺の危機を免れたのです。

 

その後の魔の3人トリオはどうなったのか?

 

劉表は、この宴会の後、体調を崩して亡くなってしまいます。

劉琦は暗殺を恐れて孔明のアドバイスで江夏城に逃げていたので、

魔の3人トリオは劉表の遺言を書き換えて、後継者を劉琮にしてしまいました。

 

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蔡夫人、張允、蔡瑁、トリオ攻撃が劉備を追いつめる!

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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