はじめての三国志

menu

執筆者:ろひもと理穂

卑弥呼の鬼道を探る。卑弥呼-張魯-安倍晴明のつながり

この記事の所要時間: 248




 

ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく

「ろひもと理穂の三国志・呪術の世界」のコーナーです。

 

 

タイトルが少し怖くてスミマセン。ホラー系ではないので安心してください。

以前に邪馬台国の女王・卑弥呼が魏に朝貢したお話をしました。

卑弥呼については「魏志倭人伝」に記録が残っています。

そこには「事鬼道、能惑衆」とあります。

鬼道という技を用いて、民をまとめたということでしょう。

鬼道という言葉は、三国志の他の場面でも登場してきます。

それが漢中に一大宗教国家を築いた張魯の実母の紹介シーンです。

今回は鬼道にまつわるお話に触れていきましょう。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:鬼道の使い手である卑弥呼の女王即位と三国志の関係性




五斗米道

 

益州北部・漢中に五斗米道の一大宗教国家を築き上げた張魯(ちょうろ)は、

初代・張陵から数えて三代目です。

天師・張陵の孫にあたります。

二代目は張魯の父親である張衡ですが、西暦177年に亡くなっています。

その跡を継いだのが張魯です。

いくつだったのかわかりませんが、このときの張魯はまだ若かったのではないでしょうか。

この地には他にも似たような宗教団体があり、張脩が率いていました。

五斗米道が分裂してできた組織かもしれません。

やがて張魯はこの張脩を倒して教団を一つにまとめあげます。

 

 

張魯は曹操に降伏するのですが、五斗米道はその後も受け継がれていきます。

この五斗米道こそが道教の始まりとされているのです。

ちなみに黄巾の反乱を起こした張角の太平道と並んで道教の起源とされています。




張魯の母

 

張魯の母の名前は詳しく伝わっていません。

盧氏とか陳氏などといわれています。

この張魯の母が鬼道をよくしたと記録されているのです。

鬼道は巫術とも訳されます。彼女はたぐいまれな美貌の持ち主でもあり、

かつ鬼道を扱えることから益州の牧である劉焉に気に入られます。

二人がどのような関係だったかは謎です。

ただ、彼女が劉焉に取り入ったことで息子の張魯が漢中を支配することを許されたといいます。

劉焉は西暦194年に亡くなります。その跡を継いだのが劉璋です。

張魯は漢中で独立し、劉璋はそれに対抗して張魯の母を処刑しました。

 

関連記事:倭国 「魏志倭人伝」 から読み取る当時の日本、邪馬台国と卑弥呼を分かりやすく解説

関連記事:邪馬台国ってどんな国だったの?まさに神っていた邪馬台国

 

鬼道・巫術とは

 

一般的にはシャーマンといわれます。

トランス状態になって神や霊と交信したり、

神をその身に降ろしたりすることができる術をもっています。

劉焉は張魯の母の鬼道に魅了され、邪馬台国の民は卑弥呼の鬼道に魅了されたということになります。

はたしてこの二人の鬼道にどれだけの相違点があったのか、

記録されていないのでまったくわかりません。

同じような技であったのかどうか気になりますね。

 

関連記事:松本清張も注目!邪馬台国(やまたいこく)はどこにあったの?

関連記事:衝撃の事実!卑弥呼はアイドル活動をしていた?通説・卑弥呼伝

 

道教となって日本に伝わる

 

五斗米道を起源とする道教はやがて日本に伝わります。

そして地元に伝わる古神道や仏教の密教などの要素を取り入れ、

陰陽道として平安時代の政治に大きく係わっていくことになるのです。

その陰陽道を極めた人が就く官位が陰陽師です。

陰陽師は、10世紀に安倍晴明というスターを生み出しました。

京都には晴明神社が実際にありますね。

安倍晴明は現代でも有名であり活躍しています。

彼が使役する式神とともに平安時代の魑魅魍魎たちを倒すお話はアニメや小説などでよく見かけますね。

この式神と呼ばれる鬼を操る術こそまさに「鬼道」そのものです。

邪馬台国の卑弥呼から伝わる鬼道と、

五斗米道の張魯の母から伝わる鬼道はこうして一つになったのかもしれません。

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

 

邪馬台国と五斗米道、そして平安時代の陰陽師まで話が広がってしまいましたが、

歴史はつながっているのです。

かなり推測の域ではあるものの、

こうしてつなげて想像してみるのも三国志の楽しみ方のひとつなのかもしれませんね。

 

皆さんはどうお考えですか。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:曹真が余計な事をするから邪馬台国の場所が特定出来なくなった?

関連記事:邪馬台国が魏と外交出来たのは司馬懿のおかげ?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

ろひもと理穂

ろひもと理穂

投稿者の記事一覧

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください!

好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. 蜀建国以前に劉備に仕えた歴代の軍師・参謀役を徹底紹介!
  2. 三国志水軍最強の将・決定戦!あの色男が一位でしょ!?
  3. 曹操は郭嘉を後継者として考えていたのは本当なの?
  4. 呂玲綺(りょれいき)とはどんな人?史実でも実在したの?
  5. 袁術が天下を獲るためにみんなで考えよう【第4回】
  6. コーエー三國志の李儒は何であんなにパラメーターが高いの?
  7. 姜維が北伐をしなかったら、あるいは北伐を成功させていたら蜀漢は長…
  8. 趙雲は何で新参者の馬超や黄忠や魏延よりも位が低いの?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 十常侍に学ぶ正しい謝罪!真土下座の花道【ビジネス三国志】
  2. 楊端和(ようたんわ)の最期は壮絶な戦死?キングダムの女将軍の死を大胆予想
  3. 張飛(ちょうひ)は本当は知将だった?
  4. 【お知らせ】耳で聞いて覚える三国志を追加配信しました。
  5. 三国志時代の字体とは?現代でも通じるの?
  6. 陶謙はどうして劉備を後継者にしたの?三国志の素朴な疑問に答える

三國志雑学

ピックアップ記事

おすすめ記事

関羽が打った囲碁って、どんなものだったの? 孫権の後を継ぐのは私なんだから! 孫家のドロドロした後継者問題 禰衡大喜び?刑罰はフンドシ一丁で受ける決まりだった魏 仏門教師・太原雪斎とはどんな人?今川義元の幼少期・青年期を支えた坊主軍師 秦王政の疑心を見抜いていた二人の人物:尉繚と王翦 秦国の六虎将軍・李信の妻となるのは誰かを大胆予想!羌瘣?それとも河了貂か? 曹操は女の敵なのかどうかを検証する・その4 キングダム時代に活躍した法家 商鞅と韓非はどんな人?

おすすめ記事

  1. 【センゴク】なんで西の覇者・毛利家は織田信長と敵対し続けたの?
  2. 曹操は女の敵なのかどうかを検証する・その4
  3. 驚愕!蜀漢の塩の精製が意外にハイテクだった!
  4. 羊祜(ようこ)ってどんな人?皆に慕われた名将
  5. 井伊直虎の許婚はどういう人?おんな城主 直虎をさらに楽しむ!
  6. 大阪城へいざ参らん!!黒田家元家老・後藤又兵衛
  7. 102話:成長した張飛、計略で張郃を撃ち破る
  8. LINE 三国志ブレイブとはどんなアプリゲーム?

はじさん企画

袁術祭り
特別企画
異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
はじめての三国志TV
PAGE TOP