天才軍師・諸葛亮孔明抜きの劉備はどこまで健闘できるの?


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ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく

「ろひもと理穂の三国志・もしもボックス」のコーナーです。

 

 

三国志にはドラマチックなシーンが豊富に盛り込まれていますが、

その中でもインパクトがあるのが、

放浪の君主・劉備が在野の士・諸葛亮孔明を三度訪ねて仕官を嘆願するという「三顧の礼」でしょう。

 

 

現代でいうところの、経験豊富な社長さんが社会人の経験もない学生に

頭を下げて社員になってもらうような話です。なかなかない話ですよね。

 

しかもこのときの劉備は領地を有してはいませんでした。

荊州牧・劉表の客将だったからです。

あるのは経験と名声、関羽・張飛・趙雲といった精鋭、そして漢王朝復興という志だけです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:桃園の誓いがなかったら劉備はどうなっていたの?


207年という節目

 

207年(建安十二年)は三国志では一つの節目です。

袁紹の遺児である袁熙、袁尚らが処刑され、曹操が完全に河北を制したのです。

官渡の戦いから数えても8年あまり、曹操はついに最大のライバルを滅ぼしました。

曹操の支配する領国は、

幽州・幷州・冀州・青州・徐州・兗州・豫州・司隷という広大な範囲に及んでいます。

 

残る勢力は、荊州の劉表、益州の劉璋、

揚州の孫権、涼州・雍州の馬騰・韓遂くらいなもので、

これまで敵対してきた袁氏に比べると国力でも軍事力でも見劣りします。

もはや曹操の天下統一は時間の問題でした。

 

諸葛亮孔明が劉備の陣営に加わったのはこの年の12月といわれています。


諸葛亮孔明動かず

 

劉備にとってはギリギリのタイミングといっていいでしょう。

ここで諸葛亮孔明を得ることができず、将来の明確なビジョンを描けなかった場合、

劉備は浮上するきっかけをつかめずに曹操という激流に飲みこまれていたはずです。

 

仮に諸葛亮孔明を三顧の礼をもってしても陣営に招けなかったとします。

劉備は荊州の北、新野にあって曹操の南下に対する準備をひたすら進めます。

夏候惇を大将として荊州に攻め寄せてくる「博望坡の戦い」については、

三国志正史では202年のことになっていますし、

三国志演義では諸葛亮孔明を迎えた後の208年ごろの設定になっていてまったく別の内容です。

話が混乱するので省略します。

 

【奇想天外な夢の共演が実現 はじめての架空戦記


208年の決戦

 

軍師のいない劉備。周辺はどんどん騒がしくなってきます。

6月には曹操は丞相に就任。同じタイミングで荊州の江夏郡は孫権軍に侵略され、

太守・黄祖は討ち死にします。

そして8月には荊州の牧・劉表が病没するのです。

後継者は豪族・蔡瑁を外戚とする次子の劉琮です。

蔡瑁は客将の劉備に人望が集まっていることを好ましく思っていなかったようですから

劉備を頼ることはもはやないでしょう。

さらに曹操への帰順を決意しています。

 

 

劉備とすると新野に留まり援軍も期待できぬ状態で曹操軍とぶつかり玉砕するか、

あてもなく落ち延びるか、劉琮を討って荊州を手に入れるかの三択となるでしょう。

しかし蔡瑁らの兵力は劉備より上であり、

さらに籠城されれば城を落とすだけの余裕もありませんから荊州を手に入れるのは難しい話になります。


  

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

 

諸葛亮孔明はその後のビジョンを考え、

戦略的に新野からの逃走を図るのですが、諸葛亮孔明がいない劉備はやみくもに逃げるしかありません。

東に向えば江夏で孫権の勢力の保護を受けることになります。

赤壁の戦いには参加できそうです。

西に向えば漢中の張魯、益州の劉璋の保護を受けることになります。

もしかしたらそこから益州を奪い取るチャンスが訪れるかもしれません。

どちらにせよ長期的な戦略の視点に欠ける劉備は、

大きな勢力を築けずに客将として生涯を終えることになるのではないでしょうか。

 

やっぱり諸葛亮孔明抜きでは三国志の後半は盛り上がらないわけですね。

 

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