諸葛孔明のライバルで三国時代を統一した晋の基礎を作り上げた司馬懿。司馬懿は軍事と政治両方に優れた能力を発揮した人物として知られていますが、実は彼、雨が降った事で運気を上昇させており、司馬懿にとって雨はラッキーな出来事であったのです。
司馬懿のラッキーアイテムは雨
曹操時代にはあまり活躍することが無かった司馬懿ですが、曹丕・曹叡・曹芳の時代になると魏の重鎮として、実力をいかんなく発揮し活躍しています。そんな司馬懿ですが雨に助けられたり、雨のおかげで官職が上がったりと彼にとって雨はラッキーアイテムだったのです。
司馬懿のラッキーアイテムが雨な理由その1:大雨で軍事のトップへ
司馬懿が初めて雨に助けられたのは蜀へ遠征した時です。この蜀遠征の総司令官は曹真で、司馬懿は曹真率いる蜀遠征軍の将軍として参加することになります。この時曹真の軍勢は蜀へ侵攻しますが、大雨によって遠征を継続することができなくなり撤退することになります。
もしこの時大雨が降らなかったら曹真は蜀軍と本格的に戦いを行い、もしかしたら司馬懿がこの戦いで討ち取られていたかもしれません。また曹真が蜀を滅亡もしくは一部を魏の領土として占領することに成功すれば、曹真の名声が大きくなり、司馬懿が魏の軍事のトップへのぼれなかったかもしれません。
このように考えれば司馬懿にとって雨はラッキーアイテムだったと言えるのではないのでしょうか。そして大雨で曹真の蜀遠征は失敗に終わり、蜀遠征後曹真は病にかかって亡くなってしまいます。司馬懿は曹真の跡を継いで魏の軍事のトップに就任することになります。
司馬懿のラッキーアイテムが雨な理由その2:命を救われる
司馬懿のラッキーアイテムが雨な理由その2は大雨によって命を救られたことです。この逸話は三国志演義にある逸話です。司馬懿は諸葛亮の北伐を迎撃するため大軍を率いて出陣。二人の戦いは膠着状態になり中々決着がつきませんでした。
そんな時諸葛亮は司馬懿を討ち取るため、ある作戦を行います。まず諸葛亮は上方谷に蜀軍の兵糧庫がある情報を司馬懿の元へ流します。司馬懿は蜀軍の兵糧庫が上方谷にあることを知り、軍勢を率いて出陣。諸葛亮は司馬懿が上方谷に到着したことを知ると以前よりこの地に建設していた兵糧庫の中身の火薬に火をつけるため、伏兵へ火矢で攻撃するように命令を下します。
司馬懿は上方谷の上から蜀軍からの火矢を受けてびっくり。司馬懿がびっくりしている間に上方谷の中の火薬が大爆発を起こしあたり一面を火の海に変えてしまいます。司馬懿率いる魏軍は次々と火薬の大爆発に巻き込まれてしまい、減っていきます。
しかしここで司馬懿を助けるように大雨が降り始めます。大雨は上方谷一面の火の海を消火し何事もなかったようにあたり一面を元の状態に戻してしまうのでした。こうして司馬懿は大雨によって九死に一生を得る事に成功し、何とか魏の本営へ退却することになるのでした。もしこの時大雨が降らなかったら間違えなく司馬懿は命を落としていたでしょう。正に司馬懿にとって雨こそラッキーアイテムと言えるのではないのでしょうか。
三国志ライター黒田レンの独り言
国を建国するような英雄は司馬懿のように雨をラッキーアイテムとした人が何人かおります。
日本の戦国時代では織田信長が田楽狭間へ今川義元を奇襲した時も大雨が降った事で大成功をおさめます。また羽柴秀吉は、備中高松城を攻略する際、水攻めを行いますが、この時も大雨が降った事で水攻めが成功しています。このように司馬懿以外にも国を建国するような人物と雨には深い関係があるのでした。
■参考 三国志武将辞典など
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