『三国志』をもっと面白く読むためには他の時代も勉強すべき!

2018年11月8日


 

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三国志演義_書類

 

 

皆さんはなぜ『三国志』を好きになったのでしょうか?ゲームや漫画、小説などなど、そのきっかけは人それぞれだと思いますが、『三国志』への愛は皆どれも同じだと思います。

 

鬱になる荀彧

 

しかし、『三国志』についての知識となると、「自分はまだまだかも…」と自信を持てない人が多いのではないでしょうか?

 

史記_書類_劉邦と始皇帝

 

 

もしもあなたが『三国志』についての知識を深めたいのであれば、三国時代について学ぶことはもちろん、他の時代についても勉強すべきです!今回は、『三国志』を深めるためになぜ他の時代について学ばなければならないのか、その理由を説明したいと思います。
 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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『三国志』で活躍する英雄たちも皆歴史を勉強してる

三顧の礼 ゆるキャラ 孔明

 

三顧の礼のお話を皆さんはご存知でしょうか?

劉備(りゅうび)諸葛亮(しょかつりょう)を迎え入れるために、劉備直々に諸葛亮の草廬を何度も訪れたという話です。『三国志演義』の中でも屈指の名場面ですよね。

 

3000人の配下で孔明の庵を包囲する武闘派な劉備

 

 

劉備が諸葛亮の元を訪ねてみると言い出したとき、関羽(かんう)張飛(ちょうひ)も「えぇ~!?一回りも下の奴に何でそんなことすんの!?」とブー垂れます。

 

 

徐庶がいなくなり寂しがる劉備

 

 

その際に劉備は2人に次のように語りました。「(しゅう
)
(ぶんおう)太公望(たいこうぼう)が釣りを終えるのを静かに待ったというではないか。賢者を迎えるとはそういうものなのだよ。」この言葉に渋々従う2人…。

 

 

紂王

 

 

彼らが劉備の言葉に素直に従うことができたのは、周の文王が後に軍師として活躍して(いん)の暴君・紂王(ちゅうおう)を破る人物であるということを知っていたから、すなわち歴史を知っていたからです

 

 

桃園の誓いをする劉備、張飛、関羽

 

 

当然、劉備が2人を説得できたのも歴史を学んでいたから。三国時代の英雄たちも歴史を学ぶことによってコミュニケーションをより円滑なものにしていたというわけです。

 

 

喧嘩ばかりする張飛と関羽

 

 

この他、英雄たちが歴史的事実を例に挙げて人を説得したりより良い人間関係を築いている場面は数知れず。実は、彼らが歴史を学ぶことによって様々なことに役立てているように私たちも彼らと同じように歴史を学ぶことによって『三国志』をより楽しむことができるのです。

 

 

 

 

最低でも周~漢の時代は抑えておきたい

最低でも周~漢の時代は抑えておきたい歴史

 

 

では、『三国志』をより面白く読むために私たちは中国のどの時代について学べば良いのでしょうか?それはやはり、三国志以前の歴史でしょう。

 

 

勉強に励んで文字も読めて賢くなる呂蒙

 

 

三国時代の英雄たちは過去の歴史を本当によく語ります。その内容を深く理解するためにもやっぱり『三国志』よりも古い時代の歴史は知っておきたいところ。

 

 

秦王(始皇帝)に会見で近づく荊軻

 

 

その中でも特に抑えておきたいのは、礼などの制度が整えられた周代、周王朝の凋落によって諸侯たちが群雄割拠した春秋・戦国時代(しゅんじゅうせんごくじだい
)
、ようやく中華が統一された秦代。(しんだい)

 

 

劉邦と項羽

 

 

項羽(こうう)と争った高祖・劉邦(りゅうほう)が開いた前漢時代。

 

 

 

 

王莽(おうもう)によって倒されたものの再び劉氏(りゅうし
)
が返り咲いた後漢時代です。

 

 

光武帝を解説する荀彧

 

 

これらの時代の主な出来事や有名な故事などを一通りおさえることはもちろん、その時代の制度や王朝の政策などを学べば三国時代の英雄たちの言葉だけではなく、三国時代が他の時代と比べてどのように違うのかといったことまでもを鮮明に知ることができるでしょう。

 

 

古代中国・超科学の世界に挑戦する HMR

HMR  

 

 

『三国志』の後の時代を知ると『三国志』がもっと面白くなる!

『三国志』の後の時代を知ると『三国志』がもっと面白くなる

 

 

『三国志』の英雄たちより遥か未来に生きる私たちは、三国時代の後に訪れる時代について知ることができますよね。そのため、『三国志』の英雄たちが後の世の人々にどのように語られたのか、後の世にどのような影響を与えたのかまで知ることができちゃいます。

 

呉志(呉書)_書類

 

 

『三国志』以前の時代だけではなく、『三国志』より後の時代について学ぶ価値も十二分にあるわけです。

 

 

斉王になる司馬攸

 

 

三国をバッタバッタとなぎ倒していった司馬(しば)氏による(しん)王朝について学べば、魏を反面教師とした政治が見えてきますし、(とう)代に詠われた数々の詩を読めば三国時代の英雄たちに思いを馳せる人々の心が見えてきます。

 

 

正史三国志_書類

 

 

陳寿(ちんじゅ)の『三国志』は西晋時代でしたし、小説『三国志演義』が編まれたのは明代、そして陳寿の『三国志』にまつわる様々な論争は清代になっても続くほど延々と盛り上がっていましたから、どの時代を学んでも『三国志』を面白く読むための材料となり得るのです。

 

 

三国志ライターchopsticksの独り言

三国志ライター chopsticks

 

『三国志』と直接関わりのある物事は勿論、一見全く関係の無いような物事も実は『三国志』を楽しむための重要なエッセンスかもしれません。一見『三国志』に関係なさそうな歴史でも、ちょっと勉強してみれば『三国志』に新しい発見を見出すことができるかもしれませんよ。

 

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魏のマイナー武将列伝

 

 

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清朝考証学を勉強中。 銭大昕の史学考証が専門。 片田舎で隠者さながらの晴耕雨読の日々を満喫中。 好きな歴史人物: 諸葛亮、陶淵明、銭大昕 何か一言: 皆さんのお役に立てるような情報を発信できればと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。

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