【世説新語】人妻ハンター曹操が息子に先を越されてトホホ


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甄氏

 

建安9年(西暦204年)、曹操(そうそう)袁尚(えんしょう)の根拠地の鄴を攻めた時のこと。

曹操の息子の曹丕(そうひ)は、袁尚の兄嫁で美人のほまれ高い(しん)氏を戦利品としてゲットしました。

甄氏は曹丕の側室となり、甄氏の産んだ曹叡(そうえい)は後に魏の皇帝(明帝(めいてい))になりました。

 

曹丕くんが美女をゲットできてラッキーでしたというこの話、六朝時代の面白話集『世説新語(せせつしんご)』では、

曹操が一足違いで息子に先を越されたトホホなお話になっております。

 

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さっそく読んでみる

書物

 

まずは『世説新語』のお話を読んでみましょう。

 

魏の甄皇后は聡明で美しかった。最初は袁煕(えんき)の妻であって、とても寵愛されていた。

曹操は鄴を陥落させると、すぐに甄氏を召し出すよう命じた。

すると左右の者達がこう報告した。

「五官中郎(曹丕)さまがもうお連れになりました」

曹操はこう言った。

「ことし賊を討ったのはあいつのためにやったようなものだな」

 

曹操の口ぶりからすると、袁煕の妻が美人だという噂を聞いていたから鄴を討つことにしたみたいに聞こえますね。

美女ハントじゃー!!って思って戦ったのに、息子に先に取られちゃった。トホホ。

 


 

人妻ハンター曹操

人妻ハンター曹操

 

曹操には人妻ハンターという一面があります

秦宜禄(しんぎろく)の元妻の杜氏を夫人にしていますし、何咸(かかん)の未亡人である(いん)氏も妾にしていますし、

張済(ちょうさい)の未亡人を妾にして張済の甥に相当する張繍(ちょうしゅう)に背かれてひどい目に遭ったこともあります。

 

『世説新語』では、曹操の人妻好きのイメージから、上のような逸話を記したのかもしれませんね。

『世説新語』には、曹操が袁紹(えんしょう)と一緒によその家に忍び込んで花嫁泥棒をしたという話もあります。

気になる人妻をゲットするためにはなりふりかまわぬ男というキャラ付けがなされているようです。

 

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曹操と曹丕に確執?

曹操と曹丕に確執

 

曹操が後継者を決めるにあたり、当時の正妻の卞氏が産んだ男児の中で年長の曹丕を後継者にするのが順当だったのですが、

なぜか曹操はなかなか後継者を決めず、曹丕は弟の曹植(そうしょく)と後継者争いのようなことになってそりゃもう大騒ぎでした。

 

曹操は曹植を気に入っていたようですが、曹植が自由奔放すぎるのでちょっと、という感じでした。

じゃあ自由奔放すぎない曹丕のほうをさっさと後継者にすればいいのに。

年長だし。曹植にこだわるより断然自然です。なぜなかなか曹丕に決めなかったのか……

これはきっと、甄氏を曹丕に取られたことを根に持って恨んでいたからですよ!(←妄想100%)


 

曹植の気概に期待?

曹植の気概に期待

 

普通に考えれば、曹植のことがよほど気に入っていたのでしょう

曹操は旧来の儒教思想に基づいた政治のあり方を変えたいと思っていて、徳ではなく法や制度によって政治を行おうとしていました。

それを推し進めようとすれば、旧来の体制下で影響力を持っていた人たちと対立することになります。

曹植の自由奔放さは、昔ながらの偉そうな人の言うことを跳ね返すことのできる気概を曹操に感じさせたのではないでしょうか。

 

一方、曹丕は人の言うことをしっかり聞いて慎重にふるまっていたので、こりゃあ儒者官僚に丸めこまれちまうんじゃねえかと

曹操は心配したのではないでしょうか。

私が曹操だったらそう考えますな。(←やっぱり妄想でしかない)


  

 

 

三国志ライター よかミカンの独り言

三国志ライター よかミカンの独り言

 

曹操が狙っていた美女を息子に取られたという情景を想像すると面白すぎます。

どんな美女なんだーって楽しみにしながら必死に鄴を攻略したら、目の前でおいしいところをかっさらっていく息子。

楽しみにしていた分のエネルギーが、全て怒りと憎しみに変換されるのではないでしょうか。

嫉妬に狂って息子を後継者から外そうとしたという線も、お話としては面白いです。

 

なお、『世説新語』は当時の有名人などの面白エピソード集であって、歴史書ではありません

ネタとして楽しんでおけばいいのかな、という程度のものです。

こんなお話が書かれるほど曹操は人々の心に残る人物だったということで、めでたしめでたし……。

 

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