NHK大河ドラマ「麒麟がくる」見どころを大紹介


 

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明智光秀(麒麟がくる)

 

2020年のNHK大河ドラマは織田信長(おだのぶなが)を討った男、明智光秀(あけちみつひで)が主役の麒麟(きりん)がくるです。

 

おんな城主 直虎

 

戦国時代を扱うのは、2017年の女城主直虎(おんなじょうしゅなおとら)以来3年ぶりですが、元々視聴者に根強い人気を誇る時代だけに、戦国時代ファンにとっては待望の一作と言えるのではないでしょうか?そこで今回は放送まで待ちきれない大河ドラマ「麒麟がくる」の見どころを紹介します。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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麒麟がくるってそもそもどういう意味よ?

伝説の聖獣・麒麟

 

大河ドラマと言えば、インパクトのあるタイトルで有名です。これまでも山本勘助(やまもとかんすけ)が主人公の風林火山、黒田官兵衛(くろだかんべい)が主役の軍師官兵衛、毛利元就(もうりもとなり)が主役の毛利元就等がありましたが、麒麟がくるって、一体どういう意味なのでしょう?

 

麒麟求める農民たち

 

NHK大河ドラマの企画意図を読むと、麒麟とは王が仁徳のある政治を施した時に出現する聖獣(せいじゅう)であり、応仁の乱以来の荒廃(こうはい)した世を立て直し、民を()えや戦乱の苦しみから救ってくれる強く優しい解放者を麒麟に例えて表現しているのだそうです。

 

幕末 魏呉蜀 書物

 

つまり、麒麟は必ずしも明智光秀を指しているのではなく、光秀をも含めた戦国の群雄、織田信長や羽柴秀吉(はしばひでよし)や、徳川家康(とくがわいえやす)松永久秀(まつながひさひで)、足利義昭のような大きな野望と志を持つサムライ達の栄枯盛衰を表現しているのだと考えられます。そして、最終的に天下を平定するのは誰か?麒麟はいつくるのか?このテーマを絶えず繰り返しながら物語を追っていくのでしょう。

 

麒麟がくる見どころ1 最新の明智光秀像

明智光秀は鉄砲の名人 麒麟がくる

 

歴史は現代進行形の学問分野で、毎年のように新発見や新しい学説が産まれて、古い歴史が塗り替えられています。実は明智光秀もそんな新資料の続出によって、近年その人物像が大きく変化した人物なのです。

 

従来、明智光秀は足利義昭を奉じて京に上洛した織田信長の配下になった永禄十二年より以前の事が分からず、キャラクター像が造りにくい存在でした。それに加えて主君である織田信長を討った謀反人というイメージが先行し、ライバルである羽柴秀吉や、織田信長が何度も映画やテレビドラマの主役になったのに対し、明智光秀は有能だが野心の強い敵役の役割しか与えられませんでした。

 

しかし、インターネットの普及により明智光秀関連史料の閲覧は容易になり、それにより新発見史料も続々と確認され、例えば明智光秀が医学書である針薬方を所持した医学の心得がある人物であり、施薬院全宗や、典薬方の丹波頼景のような当時の一流の医者と交流を持っていた事が分かっています。そればかりか、光秀自身、牢人時代は村医師として、越前長崎称念寺の近くに10年近く住んでいた事などが分かって来たのです。

お茶を楽しむ明智光秀

 

麒麟がくるでも、堺正章(さかいまさあき)演ずる架空の人物として、落ちぶれた京の医師、望月東庵(もちづきとうあん)が出演しますので、彼を通じて、光秀の医師としての一面や人脈がドラマで披露されるかもしれません。また麒麟がくるでは、本木雅弘が演じる斎藤道三も、新しい史料の発掘により、一代で成り上がったのではなく、父子二代で美濃を乗っ取ったと設定が変わっています。今回の大河ドラマでは、そんな誰も知らない新しい戦国群雄像が見られるのです。

 

麒麟がくる

 

麒麟がくる見どころ2 戦国群雄の父の時代が描かれる

虎といちゃつく織田信秀

 

麒麟がくるの見どころの二つ目は、従来の戦国ドラマではあまり描かれなかった戦国大名達の父の時代も描かれるという事です。例えば、織田信長と斎藤道三は婿(むこ)(しゅうと)の関係ですが、関係は信長の時代に始まるのではなく、信長の父の織田信秀の時代からの因縁があります。

 

斎藤道三

 

今回は、従来の戦国ドラマでは、すでに亡くなっているか晩年しか(うかがい)い知れない大名、斎藤道三や織田信秀、今川義元のような戦国大名の父の時代が描かれる事も話題です。

今川義元

 

キャストも、斎藤道三は本木雅弘(もときまさひろ)、織田信秀を大河ドラマ初出演の高橋克典(たかはしかつのり)、今川義元を片岡愛之助(かたおかあいのすけ)が演じています。それに剣豪将軍として知られ、三好一族を一時は抑えつける程に将軍権威を回復した十三代将軍、足利義輝の登場も見逃せません。麒麟がくるでは、足利義輝を向井理(むかいおさむ)が演じます。

明智光秀が剣を持って戦っているシーン

 

また、麒麟がくるでは明智光秀を演じる長谷川は、本木雅弘演じる斎藤道三の配下になる設定です。織田信秀と斎藤道三は、加納口(かのうぐち)の戦いで激闘をしていて、その時期は明智光秀が1528年生まれとするなら、青年期に当たるので、あまり有名ではないこの戦いが光秀の目線を通じてクローズアップされて描かれるかも知れません。

 

麒麟がくる見どころ3 明智光秀の人間関係

酒席で下戸の明智光秀をいじめる織田信長

 

明智光秀は、これまで大河ドラマの主役になった事がないので、光秀から見た戦国群像のイメージは新鮮なものになるかと思います。特に元の光秀の主君である足利義昭は、従来信長に追放された情けない最期の将軍の評価でしたが、近年では自ら積極的に将軍になろうと画策し、信長により京都を追放された後も、毛利氏の庇護を受けながら、反信長の運動を主導していた事が明らかになっています。

 

松永久秀

 

それから、光秀の思想に大きな影響を与える人物として、松永久秀も重要な役どころです。従来は、あまり詳細に描かれなかった松永久秀ですが、信長を超える革新的人物であり、また、三好長慶(みよしちょうけい)により家格に関係なく抜擢された実力本意の人物でした。職務上、室町将軍と三好家の折衝にあたる事も多く、後に光秀が織田家と将軍家の間で軋轢を感じるのと似たような経歴も経験しています。

 

織田信長

 

松永久秀は信長を二度も裏切りながら、二度とも信長が赦そうと考えるなど異彩を放つ人であり、演ずるのが吉田鋼太郎(よしだこうたろう)である事から、あるいは主役の光秀を喰う存在感を発揮するのではないかとkawausoは予想します。

 

宴会好きな豊臣秀吉

 

織田家における最大のライバルであった羽柴秀吉との出世競争も、ドラマの見どころで、両者がお互いを意識していた事は加賀一向一揆(いっこういっき)の鎮圧の時に、先を争うようにして手柄を立てた事実からも窺い知れます。

 

明智光秀(麒麟がくる)

 

ただ、従来は秀吉が主役で光秀が敵役だったので、それが光秀を主役にした時に、どのように変わるのかが楽しみです。麒麟がくるでは秀吉は演技派の佐々木蔵之介が演じます。

 

麒麟がくる見どころ3 明智光秀の部下

井伊直政

 

明智光秀は非常に部下思いの人で、身分が低い部下でも高い部下でも平等に香典として米を贈るなど、部下を愛する事、並ぶ者なしという人でした。本能寺の変の時にも、五宿老と呼ばれる明智秀満(あけちひでみつ)明智光忠(あけちみつただ)斎藤利三(さいとうとしみつ)藤田行政(ふじたゆきまさ)(伝五)、溝尾茂朝(みぞおしげとも)にのみ決意を打ち明けましたが、誰一人として裏切っていません。それだけ明智軍団は鉄の信頼で結ばれていたのです。

 

安土城 織田信長が作らせた城

 

そんな明智光秀の部下ですが、これまで光秀が敵役として演じられる事が多い為に、詳しく描かれる事はありませんでしたが、麒麟がくるでは光秀が主役である為に、謎に包まれた光秀の部下についても深堀りがされるだろうと思います。現在の所、光秀配下のキャストは藤田行政役の徳重聡(とくしげさとし)しか発表されていませんが、実直で寡黙だが戦闘力の高い人物として描かれるそうですから楽しみです。また、ただの推測ですが岡村隆史(おかむらたかし)が演じる菊丸という三河の農民が出身不詳の光秀の重臣、明智秀満を演じるかも知れません。

 

麒麟がくる見どころ4 本能寺の変はどのように描かれる?

燃える本能寺

 

明智光秀の最大の謎はどうして、織田信長を本能寺に討ったのかでしょう?従来から、古くは信長のパワハラによる怨恨説、黒幕徳川家康説、黒幕羽柴秀吉説や正親町天皇(おおぎまちてんのう)が信長に地位を脅かされる事を恐れて等と無数の動機が出て来ました。

幕末70-8_天皇(シルエット)

 

シンプルに信長が隙を見せたからというまんまな説もあり、kawausoはそれを推していますが、それにしても、決定的な失敗をしたわけでもない光秀が、どうして、織田家重鎮の地位をかなぐり捨ててまで織田信長を討ち、三日天下と言われる短い覇権の末に非業の最期を遂げたのかという不思議には、永遠に答えは出せないでしょう。

 

kawausoとおとぼけ

 

 

だからこそ、役者や脚本、演出家の腕の見せ所であり、麒麟がくるではどのように本能寺の変が描かれるか今から楽しみです。

 

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そんな見どころ満載の麒麟がくるを、ただウォッチするだけではもったいないという事でkawausoは、麒麟がくるを毎週ウォッチして内容をチェック、本当に歴史に沿っているのか?

 

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気になるあの武将の経歴や、戦国時代の時代風俗などをドラマの内容に合わせて面白おかしく配信する「麒麟がきた」を一年間を通してやります。麒麟がくるのおさらいに使うもよし、kawausoの面白話を聞くもよし、戦国時代の予備知識を増やすもよしで、好きなように楽しんで下さい。

 

参考文献:明智光秀 牢人医師はなぜ謀反人になったか

 

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はじめての戦国時代

 

 

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