麒麟がくる第9話 感想あらすじ「信長の失敗」麒麟がきた

2020年3月17日


 

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麒麟(きりん)がくる第九話は、ずーっと三太郎の(うら)ちゃんだった織田信長(おだのぶなが)の無邪気さと残忍さが垣間見られました。傍目から見ると完全サイコパスなノッブ、そりゃあ重臣が後年に次々裏切る筈です。そして失恋した駒をよそに幼馴染(おさななじみ)と再会して恋心が芽生える十兵衛、人生悲喜こもごもですね。では、今回も行ってみよう。麒麟がキターーーーーー!!

 

前回記事:麒麟がくる第8話 感想あらすじ「同盟のゆくえ」麒麟がきた

関連記事:【麒麟がくる】戦国時代のビックリ職業を紹介

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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麒麟がくる第9話感想あらすじ「家康の父ちゃん死す」

今川義元

 

駿府(すんぷ)では、織田信秀(おだのぶひで)斎藤利政(さいとうとしまさ)と結んだことで緊急に会議が開かれています。出席しているのは、今川義元(いまだわよしもと)太原雪斎(たいげんせっさい)、そして三河の大名松平広忠(まつだいらひろただ)、、この人後の天下人、徳川家康(とくがわいえやす)の父ちゃんです。広忠は今川義元の命令で織田信秀攻めの尖兵として出陣の準備を仰せつかります。

 

さて、少数の供と三河に帰る途中の広忠、いかに今川領とはいえ軽装はやばくないか、おい!と思っていると、案の定、森の中から矢が飛んできて、供が次々にハリネズミになります。

 

広忠は、なんとか刀を抜こうとするものの、矢が胸に刺さり、なんとか木を背にするものの絶命します。刺客は死んだ広忠に忍び寄り、首を()き切ると去っていきました。み、短い、なんと短い登場時間でしょうか・・

 

麒麟がくる第9話 感想あらすじ「菊丸は竹千代を守る忍者」

菊丸(麒麟がくる)

 

絶命した首のない広忠の前に1人の男が立ちます。それは菊丸(きくまる)でした。菊丸は広忠の腰の脇差を抜き取ると去っていきました。

 

三河の刈谷(かりや)城では、城主の水野信元(みずののぶもと)と妹の於大(おだい)の方が、広忠の脇差を菊丸から献上されました。於大は、元々広忠の妻でしたが兄の信元が今川から織田に鞍替えしたので今川の庇護(ひご)を受けていた広忠に離縁され実家に帰っていました。しかし、憎くて別れた夫ではないので於大は涙を流していました。

 

水野信元は菊丸に誰の仕業かを尋ね、菊丸は織田の差し金ではないか?と答えます。つまり、広忠と於大の間の子である竹千代の身柄は織田家が抑えているので、今川義元に従順な広忠を殺し、幼少の竹千代を三河領主に立て、三河を支配しようと企んでいるのではという事です。

 

「このままでは竹千代の身が危ない。菊丸、そのほうだけが頼りじゃ、竹千代を頼むぞ」

 

信元が命じると菊丸は「命に代えても竹千代を守る」と誓いました。

 

いよいよ、菊丸の正体が分かりましたね、、竹千代を守る忍者、今後ドラマにどう関わるのでしょう。

 

【麒麟がくる】菊丸のモデルは徳川十六神将のあの人!

 

麒麟がきた

 

麒麟がくる第9話 感想あらすじ「朝帰りの信長」

天下布武を唱える織田信長

 

尾張に輿入れした帰蝶(きちょう)ですが、婿である信長は初夜に姿を見せませんでした。誰も知人のいない那古野城(なごやじょう)で一人ぼっちで朝を迎えた帰蝶の前に、泥だらけの信長が帰ってきます。

 

斎藤道三の娘・帰蝶

 

「マムシの娘と言うからどんな蛇女かと思ったがいらぬ心配であったな」

 

笑えない冗談口をきく信長に帰蝶は、祝言をすっぽかしてどこに行っていたのか?と聞きます。すると信長は、村の沼にバケモノが出て村人が怯えていたので、わしが沼の水を抜き、沼に潜ってバケモノがいない事を証明したと言います。

 

蛇神ナーガ(神話)

 

「こういう時に領主が知らんふりはいかん、共に問題に取り組んでこそ民は安心し、生業(なりわい)に戻れるというものじゃ、そうは思わんか?」と信長は力説します。しかし、その為に祝言をすっぽかしたのは悪かったと信長は言い

 

「お詫びがしたい、なんぞ欲しいモノはあるか?」と帰蝶に尋ねます。

 

信長がしおらしく謝るので帰蝶は笑顔を見せ「お腹が空きました」と言うと、信長は腰から干しダコを取り与えます。

 

「ほれ、尾張の海の幸じゃ、嚙めば噛むほど味が出るぞ」

 

色々ズレた夫ですが、裏表がない信長に帰蝶は好感を持ったようです。破れ鍋に綴じ蓋と言いますが、変人同士良いコンビなのでしょう。

 

麒麟がくる第9話 感想あらすじ「信長サイコパス炸裂」

織田信秀(おだのぶひで)は信長のお父さん

 

信長と帰蝶は信秀と母の土田御前(どたごぜん)の住む末盛城(すえもりじょう)に婚儀の挨拶にいきます。帰蝶は信秀に父の斎藤利政からの贈物の大きな盆栽を手渡します。信秀は満足そうに微笑みました。すると信長からも信秀に引き出物があると朱塗りの飯桶を差し出します。イヤな予感がした信秀が桶を開けると、そこには松平広忠の首が入っていました。信秀は、静かに桶を閉めてから土田御前と帰蝶に席を外すように言い、信長の肩を扇子で打ち据えます。

 

「このたわけが、広忠の首を取っては今川との戦いは避けられぬぞ」

泣いている織田信長

 

しかし、信長はビックリ顔です。竹千代が織田にあり、斎藤利政と手を結んだ今、邪魔な広忠を殺して竹千代を前面に出して戦えば今川など恐れるに足らんと考えていたのです。

 

「私は、父上に褒めてもらおうと思って・・」涙目になる信長。

 

「たわけ!モノには順序というものがあるわ、昨日今日、同盟を結んだばかりの利政がアテに出来るか!」

 

こんな事も分らんのかと怒りをぶつける信秀に、信長は首桶を持って不満顔で立ち去って行きます。敵大名の首を父の相談も無しに善かれと思い嬉々として簡単に獲ってしまう。その狂気の行動力、この信長ヤバすぎます。

 

麒麟がくる第9話 感想あらすじ「金魚と竹千代」

若い頃の徳川家康(松平元康)

 

同じ頃、帰蝶は土田御前に末盛城を案内されます。途中で、竹千代ともう少し大きな少年が将棋を打っている所に出くわしました。竹千代は、参りましたと少年に頭を下げます。

 

「竹千代は弱いな、、打ってもつまらぬ」

 

土田御前は少年に、次からは駒を落として手加減して差し上げなさいと助言します。

 

「帰蝶殿、私のもう一人の息子の信勝(のぶかつ)です。私に似ているでしょう」

 

土田御前は信長の前に居る時より上機嫌です。つまり、サイコパスで野性的な信長より、自分に似て端正な顔で行儀のよい信勝を愛しているのでしょう。しばらくして、帰蝶は、縁側の手水鉢(ちょうずばち)の中の赤い金魚を眺めている竹千代を見かけます。

 

「この金魚は可哀想じゃ、わしと同じ鉢から出られぬ不自由な人質じゃ」

 

竹千代は自分の境遇を帰蝶に語ります。三河からの人質で自由がなく、何事もつまらないと、さっきの将棋も本当は勝てたけど、信勝に気を使い負けていて面白くないと告白します。ただ、信長との将棋は面白くて好きだと帰蝶に笑顔を見せます。

ちょっとしたことでブチ切れる織田信長

 

そこに信秀に叱られた信長が、面白くなさそうにやってきます。竹千代は信長に懐いているようで、犬のようにまとわりつきますが、信長はどけ!と邪険にして通り過ぎます。

 

麒麟がくる第9話 感想あらすじ「鉄砲撃ってストレス解消」

火縄銃を撃つ侍(鉄砲)

 

那古野城に戻った信長は、鉄砲を撃ってストレスを解消していました。それを見ていた帰蝶に「お前も撃つか?」と聞きます。帰蝶は喜んで「はい」と答えました。信長は喜び、帰蝶に鉄砲の撃ち方をレクチャーします。ズドン!と撃った帰蝶の鉄砲は、的をギリギリでかすめました。

 

「なかなかスジがよいぞ」と褒める信長に帰蝶は、美濃にいる頃に、やたらに鉄砲にこだわり、京都や堺で鉄砲を手に入れようと奮闘して父を振り回した明智十兵衛という男がいたと懐かしそうに語ります。

 

火縄銃(鉄砲)が得意な明智光秀

 

聞いている信長は少しムッとしています。その男を帰蝶が好きな事が分かったのでしょう。そして、話は変わり、帰蝶と信長はお互いに時々父が嫌いになるが、普段は父の事が大好きという話で意気投合しました。

 

麒麟がくる第9話 感想あらすじ「光秀の恋」

煕子(明智光秀の妻)

 

同じ頃、十兵衛は叔父の光安の命令で、縁戚関係の妻木城に米を運び込んでいました。

妻木城が日照りで米不足との事ですが、妻木は水も豊かな土地なのに、どうして米が足りなくなるのか?家臣の伝吾(でんご)と話し合う十兵衛ですが、二人とも首を傾げるばかりです。

 

城に辿り着くと、家臣が出迎えて妻木家へと案内されますが、人がいる気配がありません。しかし、家の前に桜の花びらが落ちているのを見て、十兵衛は扉を開けて入ります。

 

「もし、扉を閉めて下さいまし、小鬼(こおに)たちに見つかります」

 

屋敷の中では若い女性が身をかがめて小声で言います。十兵衛が小鬼?と言うと、女性はかくれんぼの途中なのですと答えました。

 

「では、扉の前に桜の花びらが落ちていたのは?」

 

「はい、小鬼たちに見つかったら、この桜の花びらをかぶせてやるのです」

 

・・・あれ?何、この不思議ちゃん、、と思いますが十兵衛はとても穏やかな表情をしています。そして、小さな頃、この女性と鬼ごっこをし桜の花びらをかぶせられた事を思い出したのです。

 

「あなたは煕子殿ですね」

 

「はい、十兵衛様」

明智光安(麒麟がくる)

 

その頃、光安は(まき)と将棋を打ち、十兵衛に身を固めさせる為に、敢えて煕子のいる妻木城に米を運ばせたと打ち明けます。こうでもしないとニブチンで堅物の十兵衛は嫁を探してこないだろうと言いました。

 

打ち解けた十兵衛と煕子、煕子は幼い頃、かくれんぼの後に、十兵衛が「大きくなったらお嫁においで」と言った事を打ち明けます。

 

「幼い頃の約束ですから・・」笑って打ち消す煕子ですが、十兵衛も、その約束を覚えていました。どうやら十兵衛のタイプは逞しく元気な庶民の娘でも、勝気なじゃじゃ馬姫でもなく、小さい子供達とも鬼ごっこをして遊ぶ優しい不思議ちゃんのようです。

 

麒麟がくる第9話感想あらすじ「今回のお駒さん」

駒(麒麟がくる)

 

今回のお駒さんは傷心です。京都に帰ってからボーッとして仕事に身が入りません。東庵(とうあん)の代役で患者に針を刺していてもツボを外しているのか、痛い、痛いと患者は悲鳴で「もういいよ東庵先生とかわってくれ」と言われる始末です。

 

「先生、私ダメです、もうダメみたいです」

 

東庵も駒と十兵衛の間に何かがあった事を知り(うなず)きますが、どうしてやる事も出来ません。恋の病はどんな名医でも治す事が出来ないのです。そんな時、東庵の診療所を賑やかな音楽が包みます。駒にとっては懐かしい音楽。それは、旅芸人伊呂波太夫(いろはだゆう)の一座の奏でる音楽だったのです。

 

麒麟がきたライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

十兵衛を吹っ切った帰蝶は信長と言う伴侶を見つけ、信長は松平広忠を殺す事で今川との対決を不可避にし、二人の女を気づかずに振った十兵衛は不思議ちゃんの煕子に再会して恋心を抱きすでに相思相愛です。一方で失恋を引きずる駒は、今後の運命に関わりそうな伊呂波太夫に再会します。移り変わる人間関係が目まぐるしい麒麟、今後のサイコパス信長の動向も楽しみですね。

 

参考文献:NHK大河ドラマ麒麟がくる完全ガイドブック(前編)

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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