【麒麟がくる】戦国時代のビックリ職業を紹介


 

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戦国時代は、戦争ばかりしている一方で、商人の移動も活発で多くの商売が生まれました。NHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」でも、堺や尾張の熱田の市が映ったりしていましたね。そこで今回は室町時代にあったビックリ職業を1500年頃に成立した七十一番職人歌合(しょくにんうたあわせ)から紹介します。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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戦国の健康ドリンク麹売り

長安(俯瞰で見た漢の時代の大都市)

 

(こうじ)売りは、漬物や味噌、それに酒の発酵に欠かせない麹を専門に売った商人で女性が多いようです。「上戸(じょうご)たち、御覧(ごらん)じてよだれ流したまうな」と文言があるのでお酒の麹も売っていたのでしょう。室町時代の説話集、三国伝記にも「(あり)云虫這寄其(いうむしはいよりそ)の汁を(すう)。其の蟻今西京(いまさいきょう)二坊(にぼう)なる(ところ)に粷売に(しょう)して有り」とあるので甘酒も売っていたようで戦国時代のドリンク屋でもあったようですね。

 

仲買人である牙儈(すあい)

鎌倉時代 服装 男女

 

現代日本では考えられませんが、戦国時代には商品に値札はありませんでした。値段は、売り手と買い手の交渉で決まっているので、売り手に田舎者と見られたら高い品物を買う事になります。そこで登場するのが牙儈で、売り手と買い手の間に立ち、買い手の為に品物を値切る交渉をし手数料を取って生活していました。牙儈は素手で何の道具も無しに舌先三寸で商売をするので、コミュニケーション能力に長けた女性が多く、仲買い以外にも副業として売春なども行っていたそうです。

 

はじめての戦国時代

 

枕売り

西遊記の三蔵法師(はてな)

 

戦国時代には、(まくら)売りという枕を販売する職業もありました。網代笠(あじろがさ)を被った初老の人物が赤と黒に塗り分けた箱枕を袋から取り出し、「見て下さい、触ってください、よい枕ですよ」と売り口上を述べている様子が描かれています。一般の人が、早々頻繁に枕を買うとも思えないので、これは旅をする人に販売したのでしょう。

 

旅や外出のお供縫い笠売り

兵糧を運ぶ兵士

 

()い笠は、カサスゲというスゲを材料として縫いつづった笠の総称です。縫い笠は外出、旅行や雨天時に用いられていました。平安時代のドラマで外出中の女性が被っている真ん中が盛り上がった市女笠が有名です。こちらも、近所に住んでいる人より、長旅をしている人の需要があったでしょうね。専門の職人というより、農家や他に職業を持つ人が副業として編む事が多かったようです。

 

戦国時代のピエロ?放下

駒(麒麟がくる)

 

放下は、烏帽子(えぼし)をかぶって笹竹に恋歌の書かれた短冊を吊り下げ背負って歩く奇抜な姿をして、人が多い大道や市の立つ殷賑(いんしん)の地に立ち、竹の棒二本を打ち叩いて調子を取りながら、流行歌や面白い事を言い、子女を集めて芸をする大道芸人です。芸事も多彩で、空中独楽(こま)回し、皿回し、棒渡りや(まり)や短刀などを空中に投げお手玉するジャグリングのような曲芸や奇術を披露し観客を楽しませました。麒麟がくるでは、(こま)伊呂波太夫(いろはだゆう)の旅芸人の一座と移動していた時に、放下の芸を習ったようで、それが、ドラマでお手玉や棒渡りの芸として出て来ます。

 

仏教ビジネス 鉢叩き

筒井順慶

 

鉢叩きとは、鉢、あるいは瓢箪(ひょうたん)を手にして叩きながら念仏や平易な日本語によって仏やお経などを讃えたり、または歌いながら念仏踊を行って金銭を乞う職業です。七十一番職人歌合には、烏帽子も被らず瓢箪と木の枝らしきものを引きづりながら歩いている様子が描かれています。どうして念仏を読んだり、踊りを踊るだけでお金がもらえるのかというと、当時は今より仏教信仰が強いので、坊主に銭を施す事で功徳を積んで極楽往生(ごくらくおうじょう)できるという考えがあったのです。

 

戦国のスイーツ調菜売り

饅頭を作る孔明

 

調菜(ちょうざい)僧体(そうたい)をし、精進料理(しょうじんりょうり)の副菜を造って売り歩いた人です。精進料理は平安末期に中国から日本に入ってきた禅宗が広めたものですが、精進料理には、点心(てんしん)という小腹が空いた時に食べた饅頭(まんじゅう)がありこれも室町期には日本に入りました。この中には、オカズになる菜饅頭以外にもスイーツに当たる砂糖饅頭(さとうまんじゅう)もありました。七十一番職人歌合にも「砂糖饅頭、菜饅頭(なまんじゅう)、いづれもよく()して(そうろう)」の一文があり、ホカホカの蒸饅頭を市で売っていた様子が分かります。

 

戦国のアロマセラピスト薫物売り

和歌を楽しむ小野小町

 

薫物売(たきもの)りは、様々な香りを練り合わせた香料を売る商売です。元々、香料は寺院で仏前を清める供香として始まったものが、平安時代には上流社会で異臭を消す空薫物(からたきもの)として流行し、それが庶民の世界にも広がりました。原料は、沈香(じんこう)丁子(ちょうじ)白檀(びゃくだん)などを粉末にして、天秤で計って調合し麝香(じゃこう)などを加えて、梅肉や蜂蜜(はちみつ)で練り固めたものですが、頻繁に風呂に入れなかった昔は、臭い消しとして需要がありました。こちらの仕事も女性が多かったようです。

 

戦国のジョッキー競馬組

武田騎馬軍団 馬場信春

 

日本では、古くから神事として競馬があり、有名なモノには賀茂競馬(かもきそいうま)などがあります。競馬組は、この時の競馬に参加する職業ジョッキーで堀河天皇の時代の寛治(かんじ)七年(1093年)から続く由緒あるものでしたが、戦国の世には(さび)れていました。七十一番職人歌合にも、「むかしは、上様に寵愛(ちょうあい)され人気があったのに、今はこの氏人のみが残った」とぼやいています。

 

相撲取り

絶命する典韋

 

相撲(すもう)の歴史は神世(かみよ)に遡る程に古く、江戸時代には興行化していますが、戦国の相撲取りは、江戸時代のように肥満してなく、筋肉質なのが印象的です。七十一番職人歌合に描かれた戦国の相撲取りの夢は、相撲道の花道に、天皇臨席で行われていた相撲節会(すまいのせちえ)に出る事だそうです。当時、相撲節会は廃止されていたのですが、復活の機運でもあったのでしょうか?

 

戦国時代ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

戦国時代に実在した職業について、色々解説してみました。今にも通じるような薫物売りや、ピエロのような放下がある一方で、牙儈のような仲買人は、公定価格が定まった日本では、なかなか出ないでしょうね。

 

参考文献:七十一番職人歌合

 

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kawauso編集長

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