諸葛弩とはどんな武器?武器から時代背景が伝わってくる?


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諸葛弩とはどんな武器?(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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弩の存在

ポイント解説をするセン様

 

さて、では連弩の「弩」についても少し知って頂きましょう。この弩については実は良く分かっていません。なんと紀元前五世紀から使われていたと言われているようですが、誰が考案したかまでは分かっていないのです。

 

ギリシャ神話の大神_ゼウス(神話)

 

一説には神が作ったとも言われる武器でもあったそうです。しかし弩は弓と比べて使い方だけ教えれば兵士でなくても使えるという大きなメリットがあり、軍隊で良く利用されるようになりました。

 

「宋」の国旗をバックとした兵士

 

(そう)では主力武器として使われ、民間での所持を禁じられてもいたそうです。

 

連弩のメリットと蜀

夷陵の戦いで負ける劉備

 

これは筆者の推測ですが、諸葛亮が連弩を改良して軍に取り入れた背景には、蜀の人材不足が理由として挙げられると思います。蜀は夷陵(いりょう)の戦いで大きな敗北をしました。最早天下への道はこの時点で潰えたと言ってもいいほどです。

 

馬良

 

この敗北で失ったものは大きく、何よりも人材を失ってしまったのが蜀のその後に響いてきました。名のある次世代たちだけでなく、訓練された兵士たちを失ったのも大きいでしょう。人はしっかりと育つまでに十数年かかります。

 

馬良と孔明

 

育成をいれたらもっと時間が必要であるかもしれません。それを考慮すると、使い方を理解するだけで使えるようになる連弩は蜀にとって必須の存在だったのでは?と思うのです。

 

弩のこぼれ話

曹操(後漢王朝)とローマ帝国

 

最後に少し弩の小話をしましょうか。弩という名前ではないものの、似たような存在にクロスボウがあります。このクロスボウは西洋で使われていましたが、何と威力が高すぎるからその時代の法皇様から「残虐すぎる」と言われて使用禁止令が出たのだとか。また日本にも奈良時代から平安時代の最初まで利用されたそうですが次第に廃れてしまったそうです。この日本に伝わったものは連弩ではなく、弩だったのか連射速度が遅いのが廃れる原因の一つだったと言われています。

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

今回は諸葛弩、連弩に対して色々なことを調べてみました。その中で至ったのはやはり、蜀は人材が足りなかったのでは……?という考察でした。こういう武器や物から当時の時代背景が伝わるような感覚は、何とも言えない面白さがあります。機会があればもっと色々な道具に関しても調べてみたいですね。

 

文:セン

参考記事:連弩 wikipedia

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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