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三国志演義と正史三国志の違いとは?違う楽しさも三国志の魅力

2020年7月29日


はじめての三国志_ページネーション

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三国志演義と正史三国志の違いとは?(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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読みやすさ、は大事

劉備との楽しい思い出を振り返る孔明

 

筆者は個人的に、読みやすさと面白さは相互効果があると思っています。三国志演義は正史三国志よりも格段に読みやすく、とっつきやすく、だからこそ面白いのです。

 

早めに劉備を暗殺しようと曹操に献策する郭嘉

 

「ここでどうしてそんな行動をしたのか」は歴史には記されません。ですが創作だからこそ、そこに至るまでの経緯や感情を書き、読み手が理解しやすいように伝えているのだろうと感じるのです。

 

受け取りやすく、形を変える

北方謙三

 

ここで例えとして北方(きたかた)先生の三国志を挙げさせて頂くと、桃園の誓いは出てきません。これは北方先生がいきなり出会った三人が義兄弟になることにリアリティを感じないとしたからだそうです。

 

吉川英治三国志

 

また吉川(よしかわ)三国志でもアレンジではなく、物語として書き直ししている部分が多くあります。これらの創作において大きいのは、時代や民族の価値観の違いもあるでしょう。三国志演義もまた、そういった形の変貌があったのではないかと思います。

 

三国志の「違う」は「たのしさ」

悪役の曹操、正義の味方の劉備

 

だからこそ、三国志演義は面白いのです。中国の歴史書が、時代を変え、国を変え、時に内容も変化して人々に受け入れられていきます。そこには色々な思いがあり、その変化にすら背景がある……そう考えるととても面白いと思うのです。

 

三国志を楽しく語るライターセン様

 

あくまで個人的な一意見ですが、前述した三国志で桃園の誓いがないことに少し残念さを感じました。それが三国志演義の創作でも、筆者はそこにリアリティを乗り越えた「輝き」を感じているからだと思います。でもそれは不満ではなく、そういった一人一人の中の三国志がある……そう考えると、違いすらも楽しくは思えないでしょうか。

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

三国志演義は面白いです。数多くの伝を一つに、一つの物語に仕上げているのは感嘆の域だと思います。しかし更に後世では、その三国志も数多くの考察や解釈がどんどん生まれつつあります。正史三国志にはいくつもの伝があったように、三国志には数多くの人の形があるのだと思うと、何だか込み上げてくるものがありますね。

 

参考文献:

三国志演義 三国志平話

北方三国志 吉川三国志

 

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全訳三国志演義

 

 

 

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セン

セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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