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三国志演義に登場しない劉虞
この劉虞、三国志演義には出てきません。
その一つの理由に、三国志というよりもギリギリ後漢時代、北の公孫サンと袁紹との戦いの前日譚、というのもあるでしょう。
何せ官渡の戦いがけっこう削られる三国志演義ですから、劉虞の出番はよりページと時間は裂けません。
しかし劉虞のキャラクター自体は面白い……そうだ!三国志演義の劉備をこんな性格にしてしまおう!となったのではないでしょうか?
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劉備とキャラがかぶるので演義ではお蔵入り
そして三国志演義では劉備が主人公ベース、ややこしくならないために、そして読者がキャラクターを覚えられるようにもできるだけ劉姓は出したくない……うん、劉虞のシーンはカットで!となったのではないかと思います。
また劉虞自体は良い人ではあるのですが、戦が下手だったり、どうにも決断力に欠けていたりと、いうマイナスポイントがないわけではありません。
そこで劉備はそういった面はできるだけフォローを入れつつ、だけど人格は善良な人に……とした結果、三国志演義の劉備というキャラクターが生まれたと思うのですが、どうでしょうかね?
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三国志ライター センのひとりごと
もう一つ考えられるのが、劉虞の説明をすることになると、袁紹がかなりの武将であることの説明が必要になります。つまり寧ろ、官渡の戦いがめっちゃ盛り上がりのある戦いになるのです。そういうことを防ぐためにも劉虞の存在はなかったことにしたのかなーとか考えてみました。
おっと、劉虞について話しているのに袁紹の話になりかけているの?という訳で今回はここまで!
どぼん!
参考文献:後漢書劉虞伝
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