キングダム886話ネタバレ考察|「殲滅」の報告。河了貂は死んだのか?

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「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

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キングダム886話

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この記事の目次

キングダム886話ネタバレ|後半のあらすじ:河了貂の囮軍勢は百騎ずつ森へ消える

 

趙軍が迫る。同行する兵は、殿を置いて戦うべきではないかと焦る。ところが河了貂は、まだ戦うなと命じた。限界まで敵と交えず、全員で走り続ける。そのうえで河了貂は、百騎を本隊から切り離して右の森へ向かわせた。その前にも、別の百騎を反対側へ離している。離れた兵に出した指示は一つ。本隊へ戻る必要はない。とにかく生き残れ。追っているのは趙忽軍だ。副将の趙備明は、秦軍から百騎ほどの小集団が次々に離れていくことに気づく。

 

 

趙備明はなぜ追手を数百騎しか出さなかったのか

 

趙備明は、これを河了貂の撹乱だと読んだ。離れた小隊のどこかに蒙恬や李信が紛れている可能性は頭に置きつつ、本隊に動揺が見えないことから、二人はまだ中央の大きな集団にいると判断する。だから、分かれた百騎には数百騎ほどの追手を向けるだけにして、本隊への追撃を続けた。判断としては筋が通っている。いちばん大事な二人がいるはずの本隊から、目を離す理由がない。

 

河了貂の側の兵は、趙軍が分離策に食いつかなかったことを問題視した。これでは本隊だけが小さくなり、大軍に追われる危険が増す一方だからだ。ところが河了貂にとっては、それこそが狙いだった。

 

 

河了貂は、この囮部隊を少しずつ「痩せさせる」つもりだったのだ。趙軍が小隊の離脱を「蒙恬と信を逃がすための撹乱」だと思い込んでいる間は、追手の数も限られる。百騎の小隊が数百騎の追手を振り切れれば、生きて飛信隊か楽華軍へ合流できる。信たちを逃がしたあと、河了貂は今度は残った兵を逃がしにかかっていた。

 

囮になって死ぬのが目的なら、こんな面倒なことはしない。囮の軍勢の中から、一人でも多くを信のもとへ帰す。それが河了貂の目的だった。百騎ずつ減っていく本隊は、遠足の帰り道に近い。最寄り駅で一人、また一人と降りていって、最後に乗っているのは家がいちばん遠い子だ。違うのは、最後まで乗っている側がいちばん危ないことだ。

 

 

 

キングダム886最新話:「本当の囮」は河了貂が残る中央部隊

 

この作戦には、逃げようのない問題がある。小隊を逃がすほど、中央に残る部隊は小さくなる。そして趙忽軍の大軍が追い続けているのは、その中央だ。河了貂は、自分たちのいる中央こそが「本当の囮」なのだと認めた。ついてきてくれた兵に謝ろうとする。

 

兵たちは、逆に河了貂を励ました。自分たちは飛信隊を救う役目を果たしている。誇っていい。河了貂は最後まで守る。飛信隊軍師の親衛隊として付き従う、という覚悟だ。それでも兵たちは、河了貂本人まで死なせる気はない。いずれ河了貂自身も別働隊に入って、信のもとへ戻れと求めた。

 

河了貂は礼を言いつつ、まだその時ではないと答える。趙軍に「蒙恬と信は中央にいる」と思わせ続けるには、軍師の自分が中央に残っている必要がある。もう少しだけ敵をだまし、その間にさらに百騎ずつ左右の森へ逃がす。河了貂はそう決めた。

 

キングダム武将の哀しすぎる最期

 

羌瘣軍との合流、医師団の帰還、そして蒙恬の「雨が降りそうだ」

羌瘣

 

楽華軍の側では、羌瘣軍との合流が進んでいた。羌瘣が本隊へ戻ると、兵たちは涙を流して喜ぶ。羌瘣は逃げる途中で甲冑まで脱ぎ捨てたことを詫びた。兵の答えは、甲冑なら何度でも作れる、生きて戻ってくれたほうが大事だ、というものだった。謝るところ、そこじゃない。羌瘣の律儀さが出ている場面で、兵の返しも含めて好きなんだよね。

 

逃亡する兵士 三国志ver

 

さらに、別行動になっていた飛信隊の医師団や負傷兵も姿を見せる。身を隠しながら生き延び、羌瘣軍を見つけて合流していた。信の周りに、行方の分からなかった仲間が少しずつ戻ってくる。兵たちも信の無事を喜び、ここから巻き返そうと声を上げた。その中で、河了貂が囮になったという話を聞いた兵が、信に本当かと尋ねる。信は本当だと認めた。河了貂とは後で会うと約束した。自分は信じて待つだけだ。信の答えはそれだけだった。ここで蒙恬が空を見上げ、雨が降りそうだと口にする。このコマ、妙に引っかかる。合流の喜びの流れを、蒙恬の一言で断ち切っている。雨が、次の場面へ読む側を連れていく合図になっている。

 

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キングダム年表

 

カイネに届いた報告「追っていた敵は殲滅した」

 

視点は趙側に移る。前方へ急ぐカイネたちの周りには、趙忽軍に倒されたとみられる秦兵の遺体が次々に現れる。同行する趙兵は、趙忽軍が前で徹底した追撃をしているようだと話し、今から割り込む余地はないだろうと言う。無理に加われば味方同士で揉める恐れもある。深入りしないよう、カイネに勧める者もいた。

 

それでもカイネは速度を落とさない。雨が降り始める。カイネは、前の状況が分からない以上、とにかく急げと命じた。そしてカイネ自身が、自分に戸惑っている。なぜ自分は、これほど河了貂のことを気にしているのか。河了貂は今や敵国の軍師だ。それなのに頭に浮かぶのは、河了貂が軍師になると語っていた姿と、居場所がなくなったら頼って来い、一緒に来い、と自分が河了貂に言った記憶だった。

 

敵と味方に分かれても、カイネの中で河了貂は「ただの敵」になり切っていない。

 

やがて前方から伝令が着く。前方の趙忽軍は、すでに追撃をやめて駐屯しているという。追っている軍が止まっている。戦いが終わった可能性が高い。カイネが詳しく問うと、伝令は趙忽軍の最後尾にいた兵から聞いた話として告げた。追っていた敵は、殲滅した。

 

 

最後の大ゴマ。雨の中、多くの遺体が横たわっている。その中に、河了貂がいる。全身は描かれている。横たわっている。カイネは目を見開き、言葉を失う。誌面の煽りは、河了貂の別働隊が信たちの活路を開いた、ただ信との合流は果たせなかった、と結んでいる。ただ、この大ゴマには、描かれていないものが一つある。

 

河了貂の顔だ。

 

次ページ:河了貂は死んだのか?「殲滅」の報告で確定していないことを考察

 

【次のページに続きます】

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おとぼけ(田畑雄貴)

数々のブレストと思いつきで場を散らかした後、権限委譲と言い放ち、kawauso編集長に丸投げし去っていく。インターネットの不特定多数無限大の可能性にロマンと情熱を捧げる「はじめての三国志」の創設者。創造的で自由な発想が称賛や批判を創発し、心をつかむコンテンツになると信じている。各メンバーのパーソナリティを尊重し、全員の得意分野を活かし、補完し合うチーム作りを目指している。

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