いのちの未来+(高輪)の感想と所要時間|万博で入れなかった展示に行ってきた(三国志もあったよ!)

編集体制の詳細を見る
kawauso編集長(石原 昌光)

編集責任者

kawauso編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

提供する掲載情報について

『はじめての三国志』は、複数の企業と提携し情報を提供しており、当メディアを経由して商品への申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。

ただし、当メディア内での商品評価に関して、提携の有無や支払いの有無が影響を及ぼすことはありません。また、当メディアで得た収益は、読者の皆様により役立つコンテンツ制作へ還元し、情報の正確性担保に努めています。

詳しくは 編集ポリシー をご覧ください。


 

はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

 

MoN Takanawaのライブラリーの棚に並ぶ『キングダム』1巻と横山光輝『史記』

出口の先のライブラリーに並ぶ『キングダム』1巻と横山光輝先生の『史記』

 

大阪・関西万博で大きな反響を呼んだパビリオン「いのちの未来」が、「いのちの未来+」として東京・高輪の MoN Takanawa にやって来ました。2026年8月27日、さっそく現地を訪れました。

 

夜の大阪・関西万博の会場で、ミャクミャクの像の前に立つおとぼけ

2025年、大阪・関西万博のミャクミャクの前に立つ筆者(おとぼけ)

 

実は昨年、著者(おとぼけ)は大阪・関西万博には2泊3日で足を運びました。

 

大阪・関西万博の大屋根リングを背に自撮りするおとぼけ

2025年9月、大屋根リングの前で自撮りする筆者(おとぼけ)。当時は「いのちの未来」に入れず断念しました

 

当時「いのちの未来」は屈指の人気パビリオンで、3日間の滞在でも入場が叶いませんでした。そのため、東京展の開催を知ったときは「今度こそ必ず観る!」と決めていました。展示の主題は、アンドロイドを通して見つめる「50年後」と「1000年後」のいのちです。所要時間は約40分とコンパクトながら、会場を出たあとも思考が揺さぶられ続けました。

 

MoN Takanawaのライブラリーにある物語10作の紹介パネル、04『三国志』(陳寿)

物語10作の04番に選ばれた『三国志』。陳寿の名も記されています

 

さらに、三国志を扱うWebメディアとして見逃せなかったのが、展示出口の先に広がるライブラリーです。書棚には『三国志』と『史記』が堂々と並び、そのすぐ隣には『キングダム』第1巻が置かれていました。

 

不老不死を求める始皇帝

 

アンドロイドによる意識の継承を体感した直後に、不老不死を渇望した始皇帝の物語と向き合うことになるとは予想もしていませんでした。この奇妙な符合が頭から離れず、筆を執った次第です。本記事では、会場の基本情報(所要時間・撮影可否・体験システム)を整理したうえで、高輪版で追加された演出の意義と、出口の本棚が投げかける「歴史と記録の残し方」についてレポートします。

 

「POINT」の文字を指さす、おとぼけのポイント解説イラスト

 

※前半は未体験の方に向けてネタバレなしで記載し、核心部分の考察には注記を設けています。

 

 

いのちの未来+とは?万博の人気パビリオンが高輪でパワーアップ

いのちの未来+の会場、MoN Takanawaの入口のロゴの前に立つおとぼけ

会場となる MoN Takanawa のエントランスに立つ著者(おとぼけ)

 

「いのちの未来」は、2025年大阪・関西万博でロボット工学者・石黒浩氏が手掛けたシグネチャーパビリオンです。高輪の「MoN Takanawa」で開催された本展は、その世界観を移設し、独自の追加シークエンスを加えて再構成した特別版です。

 

MoN Takanawaのいのちの未来+来場者特典のステッカー

来場特典として配布されたステッカー

 

自らの精巧なアンドロイドを開発したことでも知られる石黒氏が掲げたテーマは、「アンドロイドの存在を通して、人間自身のいのちを再定義する」試みです。

 

項目 詳細
会場 MoN Takanawa: The Museum of Narratives「Box1000」
会期 2026年7月25日(土) ~ 2026年9月26日(土)
料金 一般:前売 平日 3,500円/土日祝 4,000円、当日 平日 4,000円/土日祝 4,500円
U25:2,500円、中学生以下:1,500円(平日・土日祝同額)
所要時間 公式目安:45〜65分(実測値:約40分)
撮影規定 写真・動画撮影可能(フラッシュ撮影は禁止)
アクセス JR「高輪ゲートウェイ駅」徒歩約6分、都営浅草線・京急本線「泉岳寺駅」徒歩約3分

 

所要時間は写真のタイムスタンプから算出しました。12時7分に入場し、最終エリアを出たのが12時46分です。各展示の問いかけを深く吟味して進む場合は、公式の目安どおり1時間前後を見込んでおくとよいでしょう。

 

いのちの未来+(FUTURE OF LIFE+)の入場時に係員からもらったステッカー

入場時に受け取った「FUTURE OF LIFE+」ステッカー

 

ゾーン1「いのちの歩み」 土偶・埴輪からアンドロイドへ至る系譜

 

いのちの未来+のゾーン1「いのちの歩み」に並ぶ土偶、人物埴輪、仏像

ゾーン1「いのちの歩み」。土偶、人物埴輪、仏像が並ぶ

 

最初の空間は、壁一面が深い赤に包まれています。土偶、埴輪、仏像、能装束、文楽人形が年代順に配置され、その列の終着点に1体の少女型アンドロイドが静かに腰掛けています。「日本人は古来、人型の造形物に魂や生命性を見出してきた。その延長線上に現代のアンドロイドが存在する」という系譜学的な提示です。

 

いのちの未来+のゾーン1に並ぶ文楽人形と少女のアンドロイド

文楽人形の真横に佇む少女型アンドロイド

 

文楽人形とアンドロイドが並ぶ光景は、親戚の集まりで遠い世代同士が隣り合わせになったような、不思議な静けさを漂わせています。無機物でありながらどこか生々しく、通底する気配があります。歴史を扱う立場として、足を止めずにはいられなかったのが埴輪の存在です。

 

民の心を掴む卑弥呼

 

埴輪の製作が始まったのは3世紀後半です。『三国志』魏書(魏志倭人伝)に記された邪馬台国の女王・卑弥呼の没年は247年ないし248年頃と推定されており、埴輪の黎明期は卑弥呼の死とほぼ重なります。ただし、会場に置かれていたのは座像の「人物埴輪」でした。人物埴輪の登場は5世紀半ば以降であり、卑弥呼の時代からは約200年の開きがあります。もっとも、ひとつの展示空間の中でその200年が一歩の距離に凝縮されている構成には、歴史の連続性を直感させる説得力がありました。

 

関連記事:魏志倭人伝とは何?陳寿に感謝!三国志時代の日本がわかる

関連記事:三国志ってどこまで本当?歴史書としての正史三国志

 

邪馬台国

 

 

鑑賞前に把握しておきたいポイント(音声ガイド・撮影・別料金の体験)

いのちの未来+で音声ガイドのヘッドホンをつけ、展示の写真の壁を撮影するおとぼけ

音声ガイドのヘッドホンを装着して展示エリアを進む著者(おとぼけ)

 

順路の中盤以降は、貸し出される専用レシーバーとヘッドホンを装着して進みます。空間内の音響と物語の語りが耳元で直接再生される没入型の設計です。写真撮影は、フラッシュを焚かなければ全エリアで認められています。なお、会場内には「漱石アンドロイド2.0」との対話プログラムも用意されています(別料金・1組最大3名・所要約3分)。生成AIを搭載した夏目漱石アンドロイドとフリートークができる試みです。今回は参加を見送りましたが、関心のある方は事前確認をおすすめします。

 

 

出口付近の物販コーナーには、公式図録『いのちの未来2075』や、

 

 

いのちの倫理を家族で考える『ドリル いのちの未来』が陳列されていました。壁面には、来場者が問いに対する自らの考えを書き残したカードが隙間なく貼り巡らされています。

 

いのちの未来+の出口で、来場者が答えを書いたピンクのカードが並ぶ壁を撮影するおとぼけ

出口の「FUTURE OF LIFE」ウォール。来場者の回答カードが壁を埋める

 

このカードの問いに対し、筆者自身がどのような言葉を残したのかは、記事後半で触れます。

 

いのちの未来+のショップに並ぶ図録『いのちの未来2075 人間はロボットになり、ロボットは人間になる』

物販エリアの図録『いのちの未来2075』

 

ここからネタバレ注意

ここから先は、劇中の物語の結末および高輪版で追加されたシーンの核心に言及します。結末を知らずに体験したい方は、目次から「出口の先の本棚に『三国志』と『史記』があった」へお進みください。

 

ゾーン2「50年後の未来」 2075年の家族が下した決断

いのちの未来+のゾーン2、写真が棚に並ぶ「2075年の、ある人生」の壁

展示壁「2075年の、ある人生」

 

「2075年の、ある人生」と名付けられた写真の壁を抜けると、50年後の世界を舞台にした家族の物語が幕を開けます。

 

いのちの未来+のゾーン2、家族の記憶の映像の前に立つ銀色のアンドロイド

書見台の前に立つアンドロイドと、流れる家族の記憶

 

物語の中心は、孫娘と祖母です。人間とアンドロイドの共生が日常となった社会で、ふたりは穏やかな時間を積み重ねていきます。

 

いのちの未来+のゾーン2、窓に未来の街の映像が映る電車内のアンドロイド

近未来の都市を駆ける電車内。アンドロイドが自然に溶け込んでいる

 

しかし、祖母に重い疾患が見つかることで日常は一変します。そこで突きつけられるのが、ふたつの選択肢です。肉体の命を受け入れて寿命を全うするのか。それとも、記憶や意識をアンドロイドへ移植し、この世界に留まり続けるのか。

 

涙が止まらなかった、孫娘の「ずっと一緒にいたい」という言葉

 

病を知った孫娘は、祖母に「ずっと一緒にいたい」と請います。その直後、祖母が幼少期の孫娘を見守ってきた日々を振り返る回想が静かに流れ出します。この場面で、不覚にも涙が溢れました。描かれているのは50年後の未来技術でありながら、そこに宿る本質はいつの時代にも変わらない、ありふれた家族の情愛です。アンドロイドの有無など関係なく、祖母が孫に向ける眼差しの温かさそのものに胸を突かれました。

 

祖母の選択とその行方

いのちの未来+のゾーン2、おばあちゃんと孫

いのちの未来+ おばあちゃんと孫の尊い思い出

 

万博版の展示では、祖母の結論が明確に示されないまま次のエリアへ誘導されたと報告されています。しかし高輪版では、その決断の先が描かれていました。

 

祖母は「孫の子どもの成長を見守りたいという願いをアンドロイドが引き継いでくれるなら」と語り、自身の意思を機械に委ねる道を受け入れます。

 

孫娘には「いつかまた、おばあちゃんのピアノに合わせて踊りたい」という強い願いがありました。細部の台詞の記憶に多少の揺らぎはあるものの、祖母が選んだのは、形を変えてでも家族の傍らに居続ける選択だったと受け止めました。

 

いのちの未来+のゾーン2、窓の外に空が映るおばあちゃんの部屋の舞台と椅子

空を映し出す窓と、祖母の居室を模した舞台

 

高輪版の追加シークエンス|アンドロイドからの問い「人間のままでいたいか」

いのちの未来+の高輪版で加わった場面、舞台に立つ4体のアンドロイドとピアノ

舞台上に並ぶ4体のアンドロイドが来場者に問いを投げかける

 

万博版には存在しなかった高輪独自の追加演出が、ゾーン2の幕引きに用意されています。舞台上に集う4体のアンドロイドが対話を交わしたあと、客席の来場者へ直接問いを投げかけてくるのです。

 

「人間として寿命を全うするのか。それとも、アンドロイドとして自分自身を残し続けるのか」

 

挙手によって意思表示を求められる演出でした。会場で手を挙げつつ、心の中で下した即答は「人間として死にたい」でした。アンドロイドになれば肉体の激痛からは逃れられるかもしれませんが、精神の葛藤や苦悩まで消え去るわけではないと思えたからです。しかし、もし愛する家族から「ずっと一緒にいてほしい」と懇願されたらどうするか。そう問われると、決意は容易に揺らぎます。

 

最初は迷わず「人間のまま」を選んだはずでした。しかし後から気づいたのは、自分自身が先ほど涙を流した劇中の状況とまったく同じ葛藤に直面しているという事実でした。孫に引き止められた祖母と、寸分違わぬ場所で足踏みしているのです。出口のカードに書かれていた問いは、「からだがロボットでも『わたし』でいられる?」でした。筆者はそこに「自我で苦しんでいるので『わたし』でいられるとおもう。」と記しました。

 

「からだがロボットでも『わたし』でいられる?」という問いに答えた、おとぼけの来場者カード

出口で記入したカード。「からだがロボットでも『わたし』でいられる?」

 

仮に身体が機械に置き換わっても、苦悩する自我がある限り「わたし」であり続けられる。そう確信しながらも、肉体の死を選びたい。しかし、残される者の愛を思えば機械化を拒みきれない。思考は三転し、明確な結論は今も出せていません。舞台後方のスクリーンには、ひとつの英文が映し出されていました。"Well... love. That's what it comes down to."(結局のところ、すべては愛に行き着くのだ)幾重にも絡み合う迷いの着地点は、まさにその一言に集約されていました。

 

 

ゾーン3「1000年後の未来」 肉体という器を脱ぎ捨てた意識

いのちの未来+のゾーン3、光の中に浮かぶ1000年後の人の姿

ゾーン3「1000年後の未来」

 

最終エリアが描き出すのは、1000年後の世界です。光と重低音が交錯する空間に、輪郭を失った幽玄な人の姿が漂っています。それはもはや肉体という物理的な器を必要としなくなった、純粋な意識の具現化でした。

いのちの未来+のゾーン3、光の中に浮かぶ1000年後の人の姿

観客の動線に合わせて視線を追従させるAIの演出

 

2075年の家族劇から一気に1000年先へ跳躍する展開のダイナミズムには、一瞬息を呑まれます。

 

出口の書棚に見る『三国志』と『史記』記録という名の不老不死

MoN Takanawaの「THE FIRST RAILWAY」ライブラリーの解説パネルと本棚

「THE FIRST RAILWAY」ライブラリー

 

展示室を抜けた先には、MoN Takanawaが常設する「THE FIRST RAILWAY」ライブラリーが広がっています。高輪が1872年の日本初の鉄道開業の地であることにちなみ、思索を深める書籍を集めた空間です。

 

MoN Takanawaのライブラリーにある「100年物語」企画の紹介パネルと、物語10作のパネルが並ぶ本棚

100年以上にわたり読み継がれた古典を厳選する「100年物語」企画

 

そこでは「100年物語」と銘打ち、1世紀を超えて読み継がれてきた名作10選が紹介されていました。ラインナップは源氏物語、竹取物語、平家物語、三国志、グリム童話、くまのプーさん、古事記、羅生門、坊っちゃん、そして史記。4番目に選ばれていた『三国志』の解説には、編纂者・陳寿の典拠も明記されていました。

 

MoN Takanawaのライブラリーにある物語10作の紹介パネル、04『三国志』(陳寿)

『三国志』(陳寿)の紹介パネル

 

三国志の棚には、横山光輝氏の漫画『三国志』をはじめ、宮城谷昌光氏の『三国志名臣列伝 呉』、安野光雅氏の『繪本 三國志』、さらには映画『新解釈・三國志』の関連本まで幅広く揃えられています。

 

MoN Takanawaのライブラリーに並ぶ横山光輝『三国志』と宮城谷昌光『三国志名臣列伝 呉』

横山光輝『三国志』と宮城谷昌光『三国志名臣列伝 呉』

MoN Takanawaのライブラリーに置かれた安野光雅『繪本 三國志』

安野光雅『繪本 三國志』

 

人類が連綿と紡いできた知の蓄積が整然と並ぶ中、ひときわ目を引いたのが『キングダム』の第1巻でした。

 

始皇帝

 

脳裏をよぎったのは、やはり始皇帝(嬴政)の生涯です。最先端アンドロイドによる意識の永続化と『キングダム』。一見無関係に思える両者ですが、直前に展示の洗礼を受けた者にとって、その結びつきは自明でした。

 

不老不死を求める始皇帝

 

『史記』秦始皇本紀が伝える通り、天下統一を果たした始皇帝は死を病的に恐れ、方士・徐福に東方の霊薬探索を命じ、不死の妙薬を求め続けました。

 

不老不死を目指す始皇帝

 

中華の覇権を握り、現世の欲望をすべて手中に収めた権力者が最後に渇望したのが「永遠の生命」でした。しかし不老不死は叶わず、巡幸の途上で病に倒れ、その肉体は朽ち果てます。アンドロイドへの意識移入という技術的特異点を目の当たりにした今、人類は始皇帝が渇望した領域へ、科学の力で足を踏み入れつつあるのかもしれません。

 

病に倒れる始皇帝

 

しかし、始皇帝の肉体は滅びても、彼が遺した事績は司馬遷の手によって『史記』に克明に刻まれました。そして2000年以上の歳月を経た現在、その記述を礎として『キングダム』という新たな物語が息づいています。陳寿が著した『三国志』もまた、1700年以上にわたって人々の魂を揺さぶり続けています。自己を未来へ残す手段は、アンドロイドや電子データへの意識移植だけではない。文字によって編まれた「記録」こそが、すでに千年単位の不老不死を実現しているのではないか。

 

関連記事:始皇帝はどんな人?不老不死を求めた中国史上初の皇帝の人生を解説

関連記事:徐福とはどんな人?徐福伝説や史記に記された徐福と日本のつながりを探る!

 

展示が投げかけた問いへの最終的な答えは、まだ見出せていません。

 

正史三国志を執筆する陳寿

 

 

司馬遷や陳寿であれば、機械化による生の延長と死の受容、どちらを選んだでしょうか。おそらくはどちらにも与せず、「歴史を後世へ書き残す営み」を選んだはずです。肉体を永遠化することと、生きた証を記録として託すこと。人が生命の意味を問い続ける動機は、古代中国の乱世も、50年後の未来も、本質的に何ひとつ変わっていません。気づけば書棚の前で30枚近くのシャッターを切っていました。展示室の撮影枚数を上回っていたあたりに、歴史コンテンツを運営する者としての業の深さを痛感します。

 

キングダムを100倍楽しむ

 

【余談】万博スタンプ帳を忘れた痛恨のミス

はじめての三国志主宰 おとぼけ(田畑雄貴)

 

 

最後に、万博ファンの方に向けた重要な共有事項です。大阪・関西万博の会場で大人気だった「いのちの未来」公式スタンプが、なんと本会場出口に設置されていました。

 

「いのちの未来」館のスタンプ

会場出口に設置されていた公式記念スタンプ

 

事前の告知を把握しておらず、体験を終えて出口でスタンプ台を見つけた瞬間は呆然としました。昨年、万博会場でスタンプ帳を購入し、各パビリオンを回ってコツコツ押印していただけに、手元に公式帳を持参していなかったことが悔やまれます。やむを得ず、記念カードの裏面に押印して持ち帰ることにしました。

 

「いのちの未来」館のスタンプ

カードの裏面に押印して持ち帰ったスタンプ

 

 

なお、公式X(FUTURE OF LIFE いのちの未来|石黒浩)のアナウンスによれば、このスタンプ台は本展の入場チケットを持参していない方でも利用可能とのことです。会期中にMoN Takanawaを訪れる万博ファンの方は、ぜひスタンプ帳を忘れずにご持参ください。

 

 

はじめての三国志を、もっと読みたい方へ
Google検索であなたの優先ソースに登録しておくと、はじ三の記事が上位に出やすくなります。
  • この記事を書いた人
  • 最新記事
おとぼけ(田畑雄貴)

おとぼけ(田畑雄貴)

数々のブレストと思いつきで場を散らかした後、権限委譲と言い放ち、kawauso編集長に丸投げし去っていく。インターネットの不特定多数無限大の可能性にロマンと情熱を捧げる「はじめての三国志」の創設者。創造的で自由な発想が称賛や批判を創発し、心をつかむコンテンツになると信じている。各メンバーのパーソナリティを尊重し、全員の得意分野を活かし、補完し合うチーム作りを目指している。

-三国志の雑学, 体験レポート