朱海会戦の先陣で見事な手腕を発揮して株を上げた蒙恬(もうてん)の楽華隊。
6倍の数を誇る趙軍の右翼 紀彗(きすい)の率いる30、000の軍の背後に
ピタリとつき、隙を突いて紀彗の首を虎視眈眈と狙う体勢に入りました。
ここで、漫画は場面転換、もう一人の三羽カラス、王賁(おうほん)が所属する
秦軍の右翼・亜光(あこう)隊と玉鳳(ぎょくほう)隊に話が移ります。
前回記事:キングダム 523話 ネタバレ予想:左翼戦の鍵を握る楽華隊!
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この記事の目次
キングダム 524話:王翦は蒙恬をスカウトするが蒙恬は・・
冒頭は開戦前の蒙恬と総大将王翦(おうせん)の会話部分からスタートします。
波状攻撃を見破り、王翦の戦略を見抜いた蒙恬に王翦は
「左翼の勤めを果たしたら我が軍の幕僚に加えてもよい」
と誘いをかけました。
いいですね、某三国志の人材コレクターに負けない無節操です。
戦が終わってから言えよですね。
しかし、蒙恬はそれを「笑えない」と一蹴し、
「俺を入れるくらいなら、その前に入れるべき男がいる」
と意味深な事を言い残します。
もちろん、それは王翦の息子、王賁の事です。
この王翦と王賁の親子関係は、かなり険悪で
キングダムでも最大のこじらせ方をしています。
キングダム 524話:朱海会戦 右翼方面でも火の手が上る
朱海の戦場の右方面では、王賁・亜光の連合軍25、000と
趙の左翼軍 馬南慈(ばなんじ)岳嬰(がくえい)趙峩龍(ちょう・がりゅう)
30、000の激突が始まろうとしていました。
仕掛けてきたのは趙の左翼軍で、砂埃が大軍の襲来を知らせています。
王賁に取ってのジイである番陽(ばんよう)が趙軍左翼が迫った事を告げ
王賁は、殲滅すべき趙軍を静かに睨んでいました。
キングダム 524話:3名の指揮官に不協和音の趙軍左翼・・
進軍してきた趙軍左翼には、馬南慈と趙峩龍、そして岳嬰という3名が
指揮官として存在しています。
その中で一番の若手である槍使いの岳嬰が「俺が先陣に出る」と二人を
抜け駆けしようとして馬南慈に止められます。
岳嬰の反論は
「お前達の事を良く知らんから一番槍を任せられない」のようです。
いかにも、若くて生意気を絵に書いたような発言ですが、
確かにkawausoもこの3名をよく知りません・・
それに対して渋さ満開の趙峩龍が、
「この巨体で李牧様の副官という事で馬南慈殿が只者ではないと
察しがつくと思うのだが・・」等と言います。
李牧(りぼく)の副官は、なるほどですが、巨体というのは、
北斗の拳のデビルリバースの昔から、ザコだと相場が決まっています。
ああ、楚の汗明(かんめい)様もいるから、キングダムでは鉄板ではないか・・
キングダム 524話:只者ではない藺相如の副官 趙峩龍
それに対し岳嬰、今度は趙峩龍に
「そういうあんたは、どこの馬の骨だ?」と食ってかかります。
はい、生意気ですね、この手のタイプは古参の場合を除き、
バッサリと斬られると相場が決まっています。
趙峩龍は「馬の骨とは手厳しい・・」とあくまでクールです。
こちらは、そう簡単には死なないでしょうね。
今度は、デカブツの馬南慈が趙峩龍を紹介します。
この二人は意志疎通がしっかり取れていますね。
馬南慈「元、趙三大天藺相如(りんそうじょ)が側近、趙峩龍殿だ
中央軍にいる尭雲(ぎょううん)殿と二人して長年王都圏の秩序を
守られてきた影の英傑だ」
それに対し「藺相如の側近・・」と、はじめて知った顔で驚く岳嬰。
いやいや、びっくりはこっちです、一体どこまで情弱なんですか?
数時間、並んで立っているのに同じ指揮官の一人の事を知らないとは
趙軍の報連相はどうなっているのやら・・
さらにデカブツの割に懇切丁寧な馬南慈の説明が続きます。
「つまり分かりやすく言えば、同時期の趙三大天の廉頗側近
四天王、会子坊(かいしぼう) 輪虎(りんこ)の類の男だと言う事だ」
うん分かりやすいです、、、これなら情弱の岳嬰でも
完全に把握できたでしょう。
デカブツなのに説明が丁寧な馬南慈師匠のお陰で
不肖kawauso、この3名の基本的な部分が理解できました。
そして、岳嬰の馬顔をしみじみ見ていますと、漫画の序盤で、
信(しん)に斬られた趙将の馮忌(ふうき)を思い出します。
やっぱり、王賁の槍の錆になりそうですヨ・・
キングダム 524話:秦は秦で親子ゲームで揉めまくる
さて、反対側の秦軍の王賁サイドですが
こちらも穏やかではありません。
何しろ、すでに趙軍が動きだしているのに、
玉鳳隊には、亜光から何の指示も出されていないからです。
「また親子の確執か・・」と関常(かんじょう)と番陽が気を揉んでいると
そこにようやく亜光将軍がやってきます。
亜光の作戦とは、最初、亜光軍が先頭に立って戦い、時期が来たら、
玉鳳隊にも横陣に入ってもらうというモノでした。
もちろん、王賁は納得しません。
「誰が練った策だ?」と質問し、亜光が自分と王翦だと答えると
「愚策だ、最初から練り直す」と言いだしたのです。
流石に亜光も表情を険しくし「愚策ではありませぬが」と反論します。
はい出ました!キングダム名物、王翦と王賁の親子バトル勃発です。
双方とも激しい口論などしませんが、無言で睨みあうので、
周囲がハラハラするという最悪のタイプの親子喧嘩です。
またかよ・・玉鳳隊の全員の表情が引きつります。
キングダム 524話:むずがる王賁に亜光が一喝する
王賁は、むずがり、なおも愚策だと強調します。
「すでに楽華隊は、1万の敵とも見劣りしないで戦えるし、
そうでなくても、秦軍の右翼は25、000で趙軍左翼の30、000より劣勢
玉鳳隊の力を使わないというのは、何の論理的根拠もある筈がない!
ただ、自分を特別扱いしているだけだ!」
はい、最期の部分が本音ですね、自分を特別扱いしないでくれ
本当にやりづらいから一人前だと認めてくれという意味でしょう。
ここで隠忍自重していた亜光が王賁を一喝します。
「自惚れめさるな若君 誰もあなたを特別扱いなどしていない!」
さらに、その後に「無論、良くも悪くもですが」と亜光は付け加えました。
キングダム 524話:クールな王翦は身内でも実績無しには信じない
これまでの王翦の行動を見る限り、
彼には、例えば、蒙驁(もうごう)将軍にはあった
良くも悪くも身びいきな態度はないです。
そうであればこそ、山の民の楊端和(ようたんわ)や
野盗あがりの桓騎(かんき)を
実力だけで平然と重要なポストに就けるのでしょう。
そこから考えると、序盤は戦闘に参加せず、
亜光の指示に従えというのが、
リアルな王翦の息子への評価なのです。
「良くも悪くもお前には期待していない」が王翦の本心でしょう。
ここは父に認めてもらいたいという王賁の屈折した心情が現実を歪め、
玉鳳隊を実質以上に強く評価したと考えていいでしょう。
キングダム 524話:亜光が言った波乱を予言する一言
そこで伝令が、岳嬰の率いる趙軍1万が急速に、
こちらに向かっている事を告げます。
亜光は、むずがる王賁に念を押すように告げます。
「この開戦の時に、亜光が自ら伝えに来た重みを汲み取って頂きたい
玉鳳の力が必要な時、それが半減していれば戦術がそこで終わるのです。
どうか時が来るまで冷静に」
沈黙で答える王賁に亜光は、、
「それに案じなくても、この右翼の戦場は、亜光隊、玉鳳隊が
死力を尽くさない限り、勝ちは見えてきませぬ」と告げて、
この戦いが死闘になる事を予想しています。
キングダム 524話:王翦が最も信じる男 亜光の鬼神の戦いが始まる
伝令から、趙軍の中央に旗が集まり大将がいるようだと聞くと、
亜光も自ら出ると出陣していきました。
これは、つまり、趙の3名では一番弱いであろう岳嬰の死亡フラグが立つ
前触れだろうと思われます。
麻紘(まこう)・亜光と王翦陣営では、ナンバー2として数えられる亜光ですが、
小細工を使う麻紘と違い、亜光は武力で常に正面突破、その配下も亜光同様に
命令があれば、火の中にでも平然と飛び込むようなクレイジーな
忠誠心を持つ兵士ばかりだと玉鳳隊では噂しています。
そして、関常の話では、そんな亜光、王翦が最も信頼する配下なのです。
王翦という人は小細工をせずに実力で事を遂げる人材を評価する
という事なのかも知れません。
キングダムウォッチャーkawausoの予想と独り言
ここからは予想なんですが、まあ、岳嬰には死亡フラグが立ちましたね・・
序盤で生意気に振る舞わせて、「馬南慈、趙峩龍、別に・・」的な
エリカ様的自己主張をさせておいて、読者にさり気無く、
馬南慈はデカブツで李牧の副官、趙峩龍は廉頗の四天王見たいなもん
などと、予備知識を与える狂言まわしの役割を果たし、最期に華々しく
亜光に真っ二つに斬られて、亜光軍の戦慄する強さも演出するでしょう。
それを受けて、趙軍からは、馬南慈師匠か、趙峩龍が出陣し、
そこからが右翼戦の本番という事になりそうです。
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