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馬超とホウ徳の分岐点はどこだった?正史三国志を追いかけてみる


 

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ボロボロになった馬超

 

馬超(きんばちょう)と謳われる馬超(ばちょう)ですが、実は正史を追いかけていっても、三国志演義を見ていってもその結末には何だかもの悲しさを感じる終わりを迎えるのは皆さんご存知の通りかと思います。

 

関中の名将ホウ徳05 ホウ徳

 

しかしその一方で、かつて馬超の、そして馬騰(ばとう)の配下だったホウ(とく)は最期は忠臣と謳われる華々しい最期を迎えています。今回はこの二人について、少しお話したいと思います。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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馬超とホウ徳について~正史から~

ホウ徳、馬超

 

ホウ徳は馬超の父親の馬騰の配下で、馬超と共に行動していました。馬超が曹操(そうそう)に敗れてかたらずっと付き従っていましたが、張魯(ちょう ろ
)
の下から劉備(りゅうび)に仕えた際には道を違えています。

ホウ徳

 

正史でも実はこの際になぜ二人が道を違えたかは良く分かっておらず、資料によって様々です。一般的には病気で馬超に付いていけないまま張魯の下に留まり、その後曹操の下にホウ徳は行くことになります。

 

馬超とホウ徳について~三国志演義から~

張魯

 

三国志演義を見ていくと、ホウ徳は馬超の参謀のような位置におり、活躍します。

 

関中の名将ホウ徳03 ホウ徳、曹操

 

その後張魯の下に身を寄せるのは同じですが、こちらは病気のためにそのまま張魯の下に身を寄せ、その後曹操に気に入られたこともあり、策略によって仲違いさせられ、曹操に降りました。馬超は蜀に身を寄せ、ホウ徳は曹操に受け入れられる、ある意味で二人の命運が分かれた瞬間ですね。

 

その後の二人

蜀の馬超

 

ただし、ここから二人の運命はだいぶ分かれます。というのも正史でも三国志演義でも馬超は蜀に帰順してからの活躍という活躍の記録はありません。謀反を企んでいた人物の密告をして事が起こるのを防いだことくらいでしょうか。

 

ホウ徳

 

対してホウ徳は魏の将として、曹仁(そう じん
)
らと侯音(こう おん
)
による宛の反乱鎮圧を行ったという記述もあり、ここから樊城(はんじょう)に駐留していたことが分かります。

 

馬超の最期

ホウ徳(龐徳)

 

その後、馬超は(主に病死と言われることが多いですが)亡くなり、出番はほぼ終わります。ホウ徳の退場も同じような時期とは言え、ホウ徳は関羽(かんう)との戦いで内通を疑われるも忠義を曹操に示し、関羽との一騎討ちまで行われています。

 

ホウ徳と曹操

 

また弓矢で関羽を負傷させるのに成功するという武勇を見せつけ、水攻めでの絶望的な状況になっても抗戦し続ける豪胆さを示し、捕縛されても命乞いも降伏もせず、その首を討たれました。

 

蜀では結果が出せない馬超

 

馬超は蜀で不安を感じていたと思われる記録もあるので、もしかしたら既知のホウ徳の最期を知っていたかもしれません。そう思うと彼が何を感じていたか……少し胸が苦しくなる所です。

【次のページに続きます】

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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