キングダム
黄巾賊




はじめての三国志

menu

デザイン担当:よりぶりん

実は笑い上戸のちっこいオッサン? 『曹瞞伝』に見る曹操像

この記事の所要時間: 222




現実主義曹操

 

正史における曹操孟徳(そうそうもうとく)は軍人として、

また政治家として、更には詩人としても歴史に大きな功績を残した人物として評価され、

一方で小説『三国志演義』では野心家の悪党として描かれています。

 

いずれにせよ、良しにせよ悪しきにせよ、

歴史上の巨人というイメージの強い曹操ですが、実際はどのような人物だったのでしょうか?




曹操は身長の小さいおっちゃんだった

曹操 三国志 ゆるキャラ1

実在した曹操が小男であったのは、良く知られているところです。

身長は七尺……現代の単位に置き換えると約161cmとされています。

 

その時代の中国の平均身長は今よりも低かったと推測されますが、確かに小柄であったことは間違いなさそうです。

正史『三国志』以外の史書にも「姿貌短小」等と書かれています。

 

陳寿(ちんじゅ)が編さんした正史『三国志』に注釈をつけた裴松之(はいしょうし)は、『曹瞞伝』という書の曹操に関する記述を紹介しています。

この『曹瞞伝』は呉で書かれたもので、曹操に対して悪意のある記述がされていることで知られていますが、その文章を現代的な視点から見ると、曹操の意外な一面が見えてきます。

 

関連記事:三国志は2つある!正史と演義二つの三国志の違いとは?

関連記事:「危うく抹殺されそうになりました、陳寿さんのおかげです」卑弥呼より

関連記事:三国志の生みの親であり歴史家の矜持を悩ます歴史書編纂の裏事情




曹瞞伝から分かる曹操の一面

曹操 詩

 

曹操の幼名は『阿瞞(あまん)』と言います。

今の日本語に(無理に)翻訳するなら「嘘つき坊主」と言う意味に取ることができます。

 

当時は子どもに魔物のようなものが取り憑くことを避けるために、

わざと良くない意味の名前を付ける風習もあったとも言われていますので、

そう名付けられた真意はわかりませんが、『曹瞞伝』にはいかにもその幼名を裏付けるようなエピソードが紹介されています。

 

若いころの曹操はどんな人物だったの?

熱血曹操

 

若いころの曹操は鷹や犬を伴い狩りをすることに夢中になっていました。

そんな彼を見咎めた叔父が、曹操の父である曹嵩に度々報告しましたが、そのことを煩わしく思った曹操は、一計を案じました。

 

ある時、叔父と出会った曹操は表情を崩し、口の端を歪めて見せました。

驚いた叔父に理由を尋ねられた曹操は『病気のせいです』と答えます。

 

叔父づてにその話を知った曹嵩が驚いて駆けつけますが、曹操は普通の顔をしています。

 

叔父から聞かされた話を曹嵩が話すと、曹操は『叔父さんは私を嫌っているからそんなデタラメを言ったのでしょう』と答えました。

それ以降、曹嵩は叔父の言葉に耳を貸さなくなり、曹操は気兼ねなく狩りに没頭できるようになったということです。

 

後に、数多の英雄たちと権謀術数を戦わせた曹操とはまたちょっと違う、子供っぽく小狡いイメージを感じる話ではないでしょうか?

 

『曹瞞伝』には、宮中における曹操の日常の立ちふるまいに触れた部分もあります。

 

関連記事:若かりし曹操は熱血漢

 

実は気さくなおっちゃんだった

笑う曹操

曹操は軽薄で騒がしい人柄で威厳がありませんでした。

音楽が好きで、いつも自分の傍らに音楽を演奏するものを置いて一日中楽しんでいました。

軽い絹の服を好み、腰にぶら下げた革袋に身の回りのものを入れて持ち歩いていました。

宴会の席で上機嫌になると、大笑いして頭を料理の器や盃に突っ込んでしまい、被り物を汚してしまうこともあったということです。

 

『曹瞞伝』はこのように記述することで、曹操の人物を卑小に描こうとしたと考えられますが、これも現代の視点から見るとずいぶん違った印象に捉えることができます。

華美で窮屈な服装より、動きやすく実用的なものを好み、身の回りのものを携え、身軽に動きまわっていた。

たいそう陽気で音楽好き、人との談笑を好み機嫌のいい時は大笑いすることもあった……

歴史に語られる英雄とはまた違う、気さくで人間的な曹操の姿が、そこに見えてくるようには思えないでしょうか?

 

関連記事:意外に似ている曹操とナポレオン、英雄対比してみた

関連記事:三国志の覇者・呆れるくらいの人材マニアの曹操

関連記事:根拠のない夢を信じないリアリスト曹操

関連記事:三国志の覇者・曹操の妻13人を紹介!

 

 

耳で聞いて覚える三國志




よく読まれている記事

曹萌

 

関連記事:曹操の曽祖父 曹萌(そうぼう)は元祖、萌えキャラだった?

 

曹操死んでもヨメを・・・

 

よく読まれてる記事:曹操が遺言で見せた女性への愛情

 

曹操 健康

 

よく読まれてる記事:曹操は健康オタク?三国時代のロングブレス健康法

 

 

この記事を書いた人:石川克世

石川

 

自己紹介:

三国志にハマったのは、高校時代に吉川英治の小説を読んだことがきっかけでした。
最初のうちは蜀(特に関羽雲長)のファンでしたが、次第に曹操孟徳に入れ込むように。
三国志ばかりではなく、春秋戦国時代に興味を持って海音寺潮五郎の小説『孫子』を読んだり、
兵法書(『孫子』や『六韜』)や諸子百家(老荘の思想)などにも無節操に手を出しました。

 

関連記事

  1. 劉備だけじゃない、漢王室の末裔 劉虞
  2. 銅雀台(どうじゃくだい)ってなに?どんな建物で何をするところだっ…
  3. 【週刊文春も驚き】後漢時代のメディア事情はどうなっていた?後漢時…
  4. 漢代まではリアルダンジョンだった蜀
  5. 徳川家康は孫権を参考にしていた?二人の共通する人材起用のポイント…
  6. 幻の必殺陣形・八卦の陣とは?三国志演義と諸葛亮孔明の八陣図
  7. 三国志の徐州争奪戦が何だかややこしい!仁義なき徐州争奪戦を分かり…
  8. 張郃は袁紹の疑心暗鬼の犠牲者だった!?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 【これはひどい】孫皓が天下統一できると勘違いした占いとは?
  2. 刑顒(けいぎょう)とはどんな人?三国志時代の曹植家に仕えていた執事
  3. 三国同盟の終わりと武田信玄の危機
  4. 九品官人法(きゅうひんかんじんほう)は悪法?どうして曹丕は採用したの?
  5. 【シミルボン】とっても面倒くさい!三国志の時代の髪の毛のお手入れ
  6. 何で賈詡は董卓残党を奮起させて王允の政府を破壊したの?

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" “広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

三国志時代の兵士はどうやったら憧れの騎馬兵になれたの?当時の馬事情を徹底紹介! 【第4回 幻想少女】凌統が外される!?強力なイケメン武将がレギュラー入り!! 【キングダム】河了貂(かりょうてん)は本当にポンコツなのか?検証してみる 司馬懿討伐をもくろんだ王陵の反乱はなぜ失敗に終わったの? 諸葛亮の出師の表って、一体何が書いてあるの? 赤壁の戦いで孔明が東南の風を吹かしたじゃん?あれマジらしいよ? 【出身州別】三国志キャラの性格診断 第一回:司隷(しれい)、豫州(よしゅう)編 【三国天武 攻略その3】諸葛孔明?それとも呂布?三国天武に登場する超強力な星7武将ランキング

おすすめ記事

  1. 袁紹と今川義元は似たもの同士だったってホント!?
  2. 【はじめての水滸伝】主役級を一挙公開、これが好漢だ!
  3. 【保存版】関羽が生涯に斬った主な敵将一覧
  4. 夏侯覇(かこうは)の妻は誰だったの?蜀に亡命した魏の夏侯一族
  5. これは可哀想。。嫌な上司と呂布の謀略の為に死んだ正史の華雄(かゆう)
  6. 黄河(こうが)とは何?どんな猛将も敵わない、最凶の暴れ河
  7. 超ネガティブな戦国武将・毛利隆元の偉大なる父を持ってしまった苦悩とは!
  8. 曹操に寵愛された環夫人は、控え目な子育て上手な女性だった

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“西遊記"
PAGE TOP