周瑜の立てた劉備暗殺計画は、
孔明が事前に趙雲に渡しておいた錦嚢(きんのう)の計により
流れてしまいます。(前回の劉備暗殺計画はこちら)
孫夫人の母が劉備を気に入ってしまったため、
数日後、甘露寺では孫権の妹と劉備の婚儀が盛大に開かれます。
周瑜は次なる計画を実行しました。
第二の袋「落城寸前です」
周瑜と孫権は、劉備を婿殿ともてはやし、大邸宅を与えます。
毎晩盛大な宴を開き、さらにたくさんの美女をあてがいます。
劉備はそれを孫権の厚意と思い
パラダイス生活を満喫します。
……義弟の関羽は曹操に同じことをされても我慢したんですがね。
しかも新婚さんなのに。
とっても人間臭い劉備くんです。
いよいよ荊州に帰ることを忘れてしまったために、
困った趙雲は、孔明から渡された第二の袋を開けます。
劉備を驚かせた一言とは?
するとそこには、
「曹操が荊州に攻めて来て、落城寸前ですと伝えよ」と書かれていました。
孔明には、劉備が鼻の下をのばしている姿がとっくにばれています!
さすがの劉備もこれには慌てました。
新妻をつれ、孫権に秘密で城を出ます。
しかし、そこに3000騎の兵が立ちふさがりました。
周瑜は劉備が逃亡するのを防ぐため、徐盛(じょせい)と丁奉(ていほう)を
配置してあったのです。
第三の袋「嫁に頼め」
困った趙雲はついに三つめの袋を開きます。
劉備に差し出すと、そこにはこう書かれていました。
「孫夫人にお願いしなさい」
そこで劉備は新妻に頼みます。
「頼れる人は、そなたしかいない!」
新妻は夫に頼られ、ぐぐっと心を揺さぶられました。
(わたくしが、この方を助けてみせるわ)
徐盛と丁奉の前に進み出ると、威厳のある声で叫びます。
「おまえたち、周瑜の命令は聞けても
わたくしの言うことは聞けぬと言うのですか?
そこをどきなさい!」
彼女は主君である孫権の妹です。
このように言われては、徐盛も丁奉も引き下がるしかありませんでした。
こうして劉備は、
無事に孫夫人を手に入れ、荊州に帰還したのです。
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この記事を書いた人:東方明珠(とうほうめいしゅ)
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東方明珠(とうほうめいしゅ)
■自己紹介:
通称「はじさん」のはじっこライター東方明珠です。
普段は恋愛系のノベルやシナリオを書いています。
中国の歴史が大好きで、
ハンドルネームにも上海のテレビ塔の名称を拝借しています。
行き当たりばったりで中国の遺跡を巡る旅をしていましたが、
次は無錫市にある三国志のテーマパーク「三国城」に行きたいです。
■好きなこと(趣味):
本屋さんをはしごすること
■好きな三国志の人物:
孫策と周瑜
■幸せを感じる瞬間
自分の書いた文章に素敵なイラストを描いてもらったとき
■出没場所
動物園
この記事のデザインを担当した人:よりぶりん
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イラスト担当のよりぶりんです、ご存じの方もそうでない方も名前だけでも覚えて帰って下さいね。
三国志初心者の新米イラストレーターでございます。
なにとぞ温かい目で見てやってください。宜しくお願い致します
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「すいません」 とにかく謝ったら勝ちと思っている腰ぬけです
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よりぶりんでした。