兀突骨(ごっとつこつ)は、三国志演義の孔明(こうめい)の南蛮征伐に登場する最後の蛮族である烏戈(うか)国の王として出てきます。身長は十二尺、(276センチ、或いは289・2センチ)という巨人で、全身を鱗に覆われ、穀類を食べず、生きた獣や蛇を食べます。
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元祖進撃○巨人 兀突骨
南蛮王、孟獲(もうかく)は蜀軍の進撃により本拠地を追われ、知将、朶思(だし)大王、バイオレンスムツゴロウの異名を取る猛獣使い木鹿(もくろく)大王を頼りますが、いずれも蜀軍の前に敗れて戦死します。
追い詰められた孟獲は、妻の祝融(しゅくゆう)夫人の弟、帯来洞主(たいらいどうしゅ)の勧めで烏戈国の王、兀突骨を頼る事になるのです。
兀突骨のワイルドすぎる食事に孟獲唖然
兀突骨は、見た目は怪物にしか見えませんが、男気のあるナイスガイでした。「蜀軍など何ほどのものでもない」と援軍要請をOKすると、客人である孟獲に、豚の頭や猿の脳みそ、生のコウモリなどのご馳走を出します。南蛮では、ワイルドで通っていた孟獲ですが、流石に動物の生食は不可能で「あ・・すみません、美味しく頂いています」と言うのが精一杯でした。
最強、剣も弓矢も通らず、水には浮く藤甲(とうこう)
兀突骨が余裕の態度なのは、何も自惚れではありません。自身の強さもさることながら、烏戈国には、藤の蔓を編んで、油を染み込ませて造り出す、藤甲(とうこう)という堅くて軽い鎧があったのです。さらに、兀突骨には、この藤甲を身につけて戦う三万という勇猛な兵がいました。これなら、自分が負ける事はないと自惚れるのは当然でしょう。
藤甲軍、蜀軍を圧倒!
やがて、烏戈国にやってきた蜀軍は、藤甲軍と交戦します。しかし、案の定、剣も矢も歯が立たない藤甲軍の前には大苦戦して、一度は退却を余儀なくされました。
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