兀突骨(ごつとつこつ)は実在したの?悲しみの巨人に迫る

2015年8月29日


 

 

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兀突骨

 

 

兀突骨(ごっとつこつ)は、三国志演義孔明(こうめい)の南蛮征伐に登場する最後の蛮族である烏戈(うか)国の王として出てきます。身長は十二尺、(276センチ、或いは289・2センチ)という巨人で、全身を鱗に覆われ、穀類を食べず、生きた獣や蛇を食べます。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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元祖進撃○巨人 兀突骨

朶思大王、孟獲

 

南蛮孟獲(もうかく)は蜀軍の進撃により本拠地を追われ、知将、朶思(だし)大王、バイオレンスムツゴロウの異名を取る猛獣使い木鹿(もくろく)大王を頼りますが、いずれも蜀軍の前に敗れて戦死します。

 

帯来洞主(南蛮族)

 

追い詰められた孟獲は、妻の祝融(しゅくゆう)夫人の弟、帯来洞主(たいらいどうしゅ)の勧めで烏戈国の王、兀突骨を頼る事になるのです。

 



兀突骨のワイルドすぎる食事に孟獲唖然

孟獲に変装する帯来洞主(南蛮族)

 

兀突骨は、見た目は怪物にしか見えませんが、男気のあるナイスガイでした。「蜀軍など何ほどのものでもない」と援軍要請をOKすると、客人である孟獲に、豚の頭や猿の脳みそ、生のコウモリなどのご馳走を出します。南蛮では、ワイルドで通っていた孟獲ですが、流石に動物の生食は不可能で「あ・・すみません、美味しく頂いています」と言うのが精一杯でした。

 

最強、剣も弓矢も通らず、水には浮く藤甲(とうこう)

 

兀突骨が余裕の態度なのは、何も自惚れではありません。自身の強さもさることながら、烏戈国には、藤の蔓を編んで、油を染み込ませて造り出す、藤甲(とうこう)という堅くて軽い鎧があったのです。さらに、兀突骨には、この藤甲を身につけて戦う三万という勇猛な兵がいました。これなら、自分が負ける事はないと自惚れるのは当然でしょう。

 

藤甲軍、蜀軍を圧倒!

進軍する兵士a(モブ用)

 

やがて、烏戈国にやってきた蜀軍は、藤甲軍と交戦します。しかし、案の定、剣も矢も歯が立たない藤甲軍の前には大苦戦して、一度は退却を余儀なくされました。

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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