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牛魔王の妻 斧神(じんしん)の芭蕉扇
斧神というのは、牛魔王の妻で、日本では羅刹女(らせつじょ)と
呼ばれますが、それは、彼女の種族名なんだそうです。
一煽ぎすれば、大風が起こり、二煽ぎすると雷雨が降るという、
大きな団扇(うちわ)である芭蕉扇(ばしょうせん)を持っています。
これは、永遠と噴火し続ける、火焔山(かえんざん)の火を消すのに必要な
アイテムで、孫悟空が斧神を騙して借り受けました。
武器としても使え、一振りすると、どんな相手でも遠くへ、
吹き飛ばしてしまうパワーがあります。
金角(きんかく)・銀角(ぎんかく)大王の武器 紅葫蘆(べにひさご)
テレビドラマでも割合、有名な武器が紅葫蘆です。
これは、赤い瓢箪(ひょうたん)の事なんですが、
瓢箪の口を開けてから、吸い込みたい相手の名前を呼び、
相手が返事をしたら、あっという間に吸い込まれるという最強アイテムです。
この金角と銀角の二人は、それ以外にも、武器の管理が
相当に甘い、太上老君の所から、七星剣(しちせいけん)、
琥珀浄瓶(こはくじょうびん)、幌金縄(こうきんじょう)
そして、芭蕉扇という5つの道具を盗みだしていました。
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全ての武器を無効にする獨角兕大王の金剛琢(こんごうたく)
獨角兕(どっかくじ)大王は、元々は、太上老君の乗る青牛が正体です。
彼は、点鋼槍(てんごうそう)という槍を使用していますが、
それ以外に、金剛琢という、全ての武器を吸い寄せる道具を使用します。
悟空も、これにより如意棒を奪われてしまいます。
ご他聞に洩れず、これも太上老君の武器管理の甘さから、
獨角兕大王に盗まれたものです。
太上老君の武器管理の甘さは、はっきり言って
ドジっ子レベルですね。
実は、孫悟空ばかりではない筋斗雲
筋斗雲は、孫悟空の使う、空飛ぶ雲で、
ひとっ飛びで、十万八千里、60500キロメートル、
すなわち地球を一周半してしまう乗り物です。
しかし、西遊記の物語では、孫悟空だけではなく、
猪八戒も、沙悟浄も筋斗雲を使う事が出来ます。
ですが、基本、神仙仕様であり、純粋な人間の
三蔵法師は乗る事が出来ません。
ただ、車のように性能には差があるようで、
同じ距離でも、孫悟空よりは、二人は大幅に遅れるようです。
本来の字は觔斗雲(きんとうん)といい、
觔とはとんぼ返りを意味します。
これは、孫悟空が雲の上で1回宙返りをする間に、
十万八千里を進むという意味で、その原則に従うと、
筋斗雲は秒速六万キロという光の速さの20%という高速になります。
しかし、そうなると、孫悟空は筋斗雲を進ませる為に
とんぼ返りをし続けないといけない理屈ですが、
それは、面倒臭いので、物語では描写されていません。
はじめての西遊記ライターkawausoの独り言
これらは、長い、西遊記に出て来るほんの一部のアイテムですが、
どれも個性豊かで、長年、多くの人が知恵を絞って考えた事が分かります。
今後、西遊記を読む機会があれば、武器に着目してみるのも、
面白いかも知れませんよ。
それでは、本日のお話はここまで、続きは次回のお楽しみ カチカチカチ
時代を超えて愛される中国四大奇書「はじめての西遊記」