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執筆者:黒田廉

冒頓単于(ぼくとつぜんう)とはどんな人?漢帝国の宿敵で匈奴の名君Part.2【完】

この記事の所要時間: 526




劉邦

 

高祖劉邦との戦い:その1

冒頓(ぼくとつ)は漢の皇帝劉邦(りゅうほう)が大軍を率いて、

援軍に来たと知ると、一つの策を用います。

その策とはあえて撤退し、伏兵が居るところまで漢軍を誘い込み、

漢軍を撃滅するという作戦です。

冒頓は早速、漢軍に攻撃を仕掛けます。

劉邦は漢軍と匈奴軍が激しい戦いを始めると思いきや、突然匈奴軍が撤退を開始。

劉邦は諸将に命じて匈奴軍へ追撃を行います。

冒頓は漢軍が匈奴軍を追ってきている事を確認すると、

伏兵が居る場所に漢軍を誘います。

 

前回記事:冒頓単于(ぼくとつぜんう)とはどんな人?漢帝国の宿敵で匈奴の名君Part.1




劉邦との戦いその2:漢軍を白登山に追い込む

祁山、街亭01

 

冒頓は伏兵が居るところまで漢軍を誘い出すことに成功。

その後漢軍に向かって猛反撃を開始します。

劉邦率いる漢軍は匈奴軍の精鋭騎馬隊の反撃を打ち払う事が出来ず、

白登山(はくとうざん)へ逃げ込みます。

冒頓は白登山を重厚に包囲し、漢軍を一人も出させないようにします。

劉邦は白登山へ逃げ込みますが、すぐに兵糧が尽き、絶望的な状況に追い込まれます。




陳平の奇策

陳平

 

漢帝国の功臣者で、張良(ちょうりょう)に匹敵すると言われた陳平(ちんぺい)はこの状況を打開する為、

単于の妻妾に大量の賄賂を贈ります。

彼は賄賂と共に手紙を同封させます。

その手紙には「包囲を解くように単于を説得していただけないか。

もし白登山の包囲が解けた時は、さらにあなたへ贈り物を送らせていただく」と

記した手紙を送ります。

単于の妻妾は陳平の策に嵌り、単于に包囲を解くよう懇願。

 

関連記事:陳平(ちんぺい)とはどんな人?詐欺師か、天才軍師か?謀略の達人

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陳平の奇策により包囲が解かれる

陳平

 

冒頓単于は妻妾の話を聞き、悩みます。

彼は先に降伏させた韓王信(かんのうしん)の配下に別働隊を率いさせて、

合流の手筈を整えていたのだが、その軍勢が表れない事に不信感を募らせておりました。

その為、このまま包囲を続けるかどうか迷っている所に、

妻妾の懇願を聞きます。

冒頓は迷いますが、ついに撤退を決意し、白登山の包囲を解いて撤退。

漢軍も匈奴軍を追撃する余力を持たず、撤退します。

 

漢との和睦

張良 劉邦

 

劉邦は首都である長安に帰還すると、劉敬(りゅうけい)を使者に立てて、

匈奴と和睦を結びます。

しかしその内容は漢にとって非常に不利な内容でした。

漢は匈奴と和睦を結ぶ代わりに、親王の娘を単于の妻に差し出す事と

毎年、家畜や高価な絹・酒やコメなどの食料を差し出す事を条件に

和睦を結ぶことになります。

 

強勢を誇る匈奴帝国

漢帝国の宿敵で匈奴の名君Part.1 01 匈奴族

 

冒頓は漢が匈奴にとって非常に有利な和睦条件を示した事で、

大いに満足し、漢と和睦を結びます。

その後漢から毎年、和睦条件である物資が匈奴の国を潤していきます。

兵は精強になり、経済的は安定し、国力は増大していきます。

さらに匈奴へ亡命してくる、漢の将軍を受け入れ、

漢民族の文化を吸収していきます。

 

呂太后を挑発する

太后

 

冒頓は漢を安定させないため、漢を挑発します。

彼は漢のトップである呂太后(りょたいこう)へ「今匈奴は非常に豊かになっており、

漢帝国を滅ぼすことなど造作もない事だ。

我らは和睦を破棄し、これから漢へ攻撃を仕掛ける所存である。

漢は我ら匈奴の攻撃を止めさせたいなら、来年から、贈り物をもっと増やすように

要求する。」と呂太后を挑発した内容の手紙を送りつけます。

 

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激怒した呂太后は匈奴殲滅の決意を固めるが…

photo credit: Sunrise via photopin (license)

photo credit: Sunrise via photopin (license)

 

呂太后は冒頓の手紙を見て激怒し、諸将を集め、

匈奴を殲滅するように命令します。

会議に参加した諸将は呂太后の意見に賛成しますが、

一人の臣下が反対した事で匈奴へ出撃する事が取りやめになります。

その臣下の名を季布(きふ)と言います。

剛直で他人との約束に一度応じれば絶対に裏切る事をしない、

信義に厚い人物です。

彼は会議で匈奴と戦った高祖がいかに大変な目に遭ったかを説きます。

すると呂太后は匈奴へ出撃する意見を引っ込めます。

季布の諫言により、冒頓の策は失敗する事になり、

漢は少しずつ安定し、国力を回復させていく事になります。

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