架空戦記
北伐

はじめての三国志

menu

三国志の雑学

【孟徳新書】曹操の兵法書は敵の手に渡らなかったの?

この記事の所要時間: 310




孫子の兵法 曹操

 

曹操が兵法書としてこよなく愛したとされるのが「孫子の兵法書」です。

孫子とは一般的に春秋時代に生きた兵法家の孫武を指します。

曹操はこの孫子の兵法書に注釈をつけるほど研究していたと云われています。

孫子の兵法書は今なお様々な分野の人間に影響を与えるほどの内容で、研究対象となっています。

紀元前に書かれた兵法書が現代にも通じるということは凄いことです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら



孟徳新書

三国志大学 曹操

 

字を読むことも珍しかった時代です。

書物と云ってもようやく紙が普及してきたような文化ですから、名士は別として、

そう簡単に孫子の兵法書に目を通せる人間はいません。

そこで曹操は兵法書のテキスト版のような形でわかりやすく解説した孫子の兵法書を書き上げます。

それが「孟徳新書」です。「兵書接要」とも呼ばれています。

槍や剣を振り回して戦うことしか知らなかった武将たちが

これを読んで兵法についての知識を深めました。




兵法書は機密文書ではない

曹操 機密保持

 

この曹操の兵法書が他国に渡ったかどうかというと、

何らかの形で渡ったという見方が正解だと思います。

それによって兵法について学ぶことになった他国の武将も多数いたでしょう。

ただし、それによって曹操が困窮したことはなかったと思われます。

兵書接要はあくまでも孫子の兵法書の注釈書です。

曹操軍の組織を綴ったものではなく、曹操軍の兵法のすべてを語っているものではありません。

曹操軍の機密について書かれているわけではないのです。

 

関連記事:三国志時代のセキュリティはどうなっていたの?何でもかんでも機密保持じゃい!

関連記事:現代ビジネスマンの必携の書?兵法書『孫子』とその作者について

 

蜀の張松がそらんじた

曹操と張松

 

現に益州の使者である張松(ちょうしょう)が兵書接要について一言一句そらんじてみせたと云われています。

曹操はそれを聞いて憤慨し、兵法書を焼いたという話も三国志演義には伝わっています。

曹操の器はそれほど狭くはないと思いますが、それほどメジャーな内容だったことは確かです。

 

関連記事:曹操の塩対応に張松ブチ切れ!曹操が冷たく扱ったのは傲慢ではなく驚くべき理由が隠されていた!

関連記事:誰かに話したくなる!自由すぎ、フリースタイルな三国志の武将達8選

関連記事:蜀と孔明を最大限称えよ!三国志演義

 

組織を変革しなければならなくなった徳川氏との違い

徳川家康 wiki

 

かつてこの日本でも軍の機密を敵に知られてたいへんなことになったケースがあります。

豊臣秀吉に重臣である石川数正を引き抜かれた徳川家康の場合です。

この場合は戦闘隊形から組織の全貌まですべてを知られてしまったために徳川家康はこれまでの軍法を改めて、

すべて武田流に変更したと云われています。

曹操の場合は、あくまでも兵法書のテキストですから敵の目に触れても危機的な状況に至ることはありませんし、

すでにその内容について知っている文化人も多くいたと考えられます。

 

曹操は勉強家

三国志大学 曹操

 

曹操の凄いところは様々な分野に興味を持ち、勉強し、その知識を活用した点です。

好奇心が旺盛で、頭脳明晰、それでいて努力家な部分が他の武将や英雄と一線を画していたと云えます。

この兵書接要を例に挙げても、曹操は知識を自分のためだけに活用せず、

知恵として万民のためにあろうとしたとも受け取れます。

国の文化の発展に寄与しようとする志を持っていたとすら思える曹操ですから、

他国全般に自らの注釈書が広がることも逆に喜んでいたのではないでしょうか。

逆に医術の権威であった華佗は後世にその知識を伝えることを断り獄死しています。

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

ろひもと理穂

 

日本の戦国時代の武将は武田信玄の風林火山に始まり、皆、孫子の兵法書について勉強をしていました。

戦場ではその知識を活用しながら臨機応変に戦ったのです。

もちろん孫子の兵法書について知っているのと知らないのでは戦いに大きな差が生まれてくるでしょう。

しかし曹操がそのようなハンデで勝っても喜ぶことはなかったのではないでしょうか。

強敵を倒すことが曹操にとっての楽しみでもあったはずです。

その点において兵書接要の普及は曹操にとって

願ったり叶ったりの状況だったのかもしれません。

 

関連記事:【意外と知らない?】孫子の兵法を読んだ偉人達!曹操やビルゲイツも愛読、人生や経営に役立つ名言が詰まった兵法書

関連記事:【諸葛孔明の兵法】魏を苦戦させた知られざる孔明のアメーバ戦術

関連記事:【はじめての孫子】第1回 そもそも孫子って、何?

 



よく読まれている記事

曹操01

 

よく読まれている記事:曹操を好きになってはいけない6つの理由

 

朝まで三国志

 

よく読まれている記事:朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第1部

kawauso 投壺

 

関連記事:三国時代の娯楽にはどのようなものがあったの?タイムスリップして当時の人に取材してみた

 

袁紹 曹操

 

よく読まれてる記事:【三国志if】もし袁紹が官渡の戦いで曹操に勝ってたらどうなってたの?

 

この記事を書いた人:ろひもと理穂

ろひもと理穂

■自己紹介:

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。

 

■好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

 

■何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. 三国史を英訳すると素敵すぎる!インターナショナル中国文学!
  2. 本職より美味いカボチャを作った農夫・孫権
  3. 劉表(りゅうひょう)とはどんな人?肥沃な土地と膨大な兵力を保持し…
  4. 三国志の英傑達は正月に何を食べていたの?呉の人々の正月料理がまる…
  5. 郝昭(かくしょう)ってどんな人?陳倉城で孔明を撃退した「孔明キラ…
  6. 全員主役級!三国志を日本で映画化するならキャスティングはこれだ!…
  7. 【曹操孟徳の心に残る名言】姦邪朝に盈ち、善人壅塞せらる
  8. 【三国志の疑問】女性を巡る男の戦いはどこまで真実なの?史実と演義…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 蜀建国以前に劉備に仕えた歴代の軍師・参謀役を徹底紹介!
  2. 狸(徳川家康)とお猿(豊臣秀吉)の外交合戦が面白い!
  3. キングダムの時代に開花した法家の思想
  4. とっても地味な孫権の息子達7名を一挙紹介
  5. 曹操軍の参謀、荀彧(じゅんいく)ってどんな人?官渡の戦いでの大勝利も一通の手紙のおかげ?
  6. 地味だけど超大事!三国志の時代の食糧貯蔵庫とはどんなもの?

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【週間まとめ】はじめての三国志ニュース34記事【2/27〜3/5】 2話:無敵の騎馬軍団を初めて軍に取り入れた趙の武霊王 【真田丸】高速で関ヶ原の戦いは終わったが、どうして三成と家康が戦うことになったの?『黒田廉の考察』 袁術が天下を獲るためにみんなで考えよう【第4回】 【素朴な疑問】中国にも梅雨はあるの?霉雨になると関羽の古傷も傷んでいた! 陳矯(ちんきょう)とはどんな人?忠誠心と優れた決断力を持っていた魏の文官 【政界の怪物】田中角栄が日本に残した功績って何? マンガ『キングダム』に学ぶ、本心を隠し部下の本音を探れ

おすすめ記事

  1. マンガ『キングダム』に学ぶ、本心を隠し部下の本音を探れ
  2. 曹操は周瑜も魏軍に取り込もうとしていた!孫呉の大都督・周瑜も欲しがった人材マニア
  3. 【第6回 幻想少女】次なる相手は曹操か?まだ見ぬ曹操の姿に期待大!
  4. 劉邦の配下は悪党ばかりで最悪な軍だった?【前半】
  5. 25話:反菫卓連合軍の崩壊・・・それは、袁紹・袁術の確執から始まった
  6. 【シミルボン】三国志を産みだしたのは魯粛だった!クレイジーと言われた豪傑の人生
  7. これであなたも知ったかぶり!春秋時代をザックリ紹介!
  8. 73話:孔明、大論陣を張り呉の降伏派を叩き潰す

はじさん企画

李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP