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秦が天下統一できたのは斉が他国へ何にもしなかったのが要因か!?

2017年1月12日


 

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キングダム 政

 

古代中国史の漫画で今一番人気を博しているのはキングダムで間違えないでしょう。

この漫画は古代中国の戦国時代末期に生まれた秦国出身の李信が、

大将軍となって天下統一するまでのお話です。

最終的には政が天下統一することと李信が大将軍となって戦場で活躍することで

物語は落着するでしょう。

しかしここで疑問なのは秦の王様政を取り巻く各国は強国であり、いくら李信や他の将軍たちが

強いと言っても簡単に強国たち討ち滅ぼすことはできません。

では一体何が原因で秦は天下統一することができたのでしょう。

外部的な要因として私が推察したのは東方の強国である斉に着目しました。

なぜ斉なのか。

今回はレンの推測ですがご紹介したいと思います。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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秦の天下統一の原因は斉にありその1:長平の戦いで援軍を送ることをしなかったから

 

趙が長平で秦の大軍とやりあっていました。

この戦いの原因は戦国四君のひとりである平原君が原因で起きた戦いなのですが、

趙はこの戦いが始まった時、実は援軍を頼んでおりました。

援軍を頼んだ国は趙の近くにある大国・斉です。

斉は趙から援軍要請を受けると斉・建は援軍要請を断ってしまいます。

斉王が援軍要請を断ったと聞いた家臣の一人が

「なぜ趙へ援軍を送らないのですか。もしこの戦いで趙が滅びてしまえば次に危ないのは

我が国になるのですよ。取り返しがつかなくなる前に早く援軍を送ってください。

今ならまだ間に合います。」と進言しますが、斉王は全くこの進言を聞くことをしませんでした。

その原因は一体何なのでしょう。

 

趙に援軍を贈らなかった理由とは・・・・

キングダムと三国志

 

私が考えるに斉の国力が完全に回復していなかったことが原因にあるのではないかと考えます。

斉は斉王・建が王様になる前に燕の名将・楽毅(がくき)率いる連合軍の攻撃を受けて、

滅亡寸前にまで追い込まれてしまいます。

しかし田単(でんたん)という名将の作戦によって滅亡寸前から立ち直り、

斉の領土を回復することに成功するのですが、

滅亡寸前に追い込まれる前の斉の国力までには、

回復していなかったのではないかと考えられます。

二つ目の原因としては強力なリーダシップを持った武将や宰相がいなかったことが

挙げられるのではないのでしょうか。

長平の戦いが行われた時の各国にはまだまだ優秀な人物がおりました。

趙には廉頗(れんぱ)、平原君。魏には信陵君(しんりょうくん)、楚には春申君(しゅんしんくん)、

秦には范雎(はんしょ)、白起などです。

しかし斉には名将・名宰相と言われる人物はいなかったのではないかと考えられます。

これらが原因で斉はボンクラ王が幅を聞かせており、

この王様へ諫言するような人物はいたのかもしれませんが、

あまり効果がなかったように思われます。

 

秦の天下統一の原因は斉にありその2:宰相が秦に買収されていた

 

斉は斉王・建が王となってからも建のママが政治を取り仕切っていました。

彼女は優秀な人で各国とも連携する政策を推進しておりましたが、

ママが亡くなると宰相として国政を握った人物が最悪でした。

ママの死後宰相となった人物は后勝(こうしょう)という人物です。

この人は秦から賄賂を送られて買収されてしまいます。

そして后勝は秦に買収されてから自らの食客を秦へ送ります。

秦は后勝から送られてきた食客へ多額の金品を送ってから斉へ帰します。

多額の金品をもらった食客達は斉王へ「秦の味方をしなさい」と入れ替わり立ち代り食客達が

進言。

この為斉王・建は秦と同盟して他国が危機的状況に陥っていても一切無視して

黙っていました。

そのため秦は次々と他国を滅亡させていき最後に斉へ攻撃を仕掛けます。

斉は援軍を要請する国がなく、秦軍の攻撃に対して迎撃しますが、中国の領土のほとんどを

専有するようになった秦軍の敵ではなく呆気なく滅亡することになってしまいます。

 

戦国史ライター黒田廉の独り言

黒田廉

 

斉はこうして抵抗らしい抵抗をすることもなくあっけなく滅亡してしまいます。

もし斉が趙や、燕に援軍を送って秦と対決する姿勢を見せていれば、

秦王政の時代では天下を統一することができなかったかもしれません。

ですが、秦を打ち破るような快挙も行うことができずに

硬直状態のまま数百年間戦いに明け暮れなくてはいけなくなったかもしれませんが・・・・。

 

参考文献 史記 司馬遷 奥平卓・久米旺生訳など

 

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