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はじめての変

これは意外!最初は漢王朝を庇っていた袁術

この記事の所要時間: 329




 

天下御免のハチミツガイ袁術(えんじゅつ)、彼は後に皇帝を名乗っただけあり、

元から独立志向のアナーキーな人物だと思われています。

しかし、それは正しくなく袁術は以前、王朝を擁護する立場だったのです。

今回は、三国志魏志、袁術伝から、その辺りの話を紹介しましょう。

 

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董卓が献帝を連れて西遷すると袁紹は劉虞を担ぐ計画を立てる

 

孫堅(そんけん)の活躍があり、何とか董卓(とうたく)に洛陽を放棄させ

長安に退去させた反董卓連合軍ですが、献帝を董卓が握っている事実には

変わりが無く、今も逆賊の扱いでした。

 

 

これでは不都合極まりないので、連合軍のボス袁紹は、

王族の劉虞(りゅうぐ)を擁立し献帝を偽物として

連合軍に正当性を与えようとします。

 

現在では、これを袁紹の独断のように言いますが、実はそうではなく、

混乱の元凶は霊帝の腐敗政治にあり、それが今回の大乱を招いた事実を考えつつ

献帝は董卓が独断で少帝を廃位して立てた人物で即位の正当性がなく

有力な外戚もない上に、幼く、乱世を統治するには不十分である事を理由に

これを無効として劉虞を立てようという声は一定数あったのです。

 

しかし、袁術は、この計画に断固としてNOを唱えました。




袁紹は、さらに書簡を送り袁術を説得する・・

 

ナンバー2である従兄弟の袁術に反対された袁紹は怒りを覚えますが、

我慢して、さらに詳しい事情を書いた書簡を送り説得します。

 

「私は韓馥(かんぷく)と共に漢の天下の永続を望み、天下万民が等しく

帝を仰ぎ見るようにしたいと常々考えていた所です。

現在、西方には一応、幼い帝がおられますが、血統的には漢室に繋がっておらず

また、その朝廷も逆賊の董卓にこびへつらい、とても信用が置けません。

我々としては、これ以上は戦をせず拠点に兵を置いて守り、ただ反逆者共が

東に出られないようにして、自然に王朝が倒れるのを待つべきでしょう。

 

一方で、東方においては、徳高い君子をお迎えして帝に擁立すれば、

自然に人心は集まり天下太平を期待できるというものです。

どうして、当然の道理を決めるのに、そう迷われるのでありましょうか?

相手は、我が一族を滅ぼした仇です、伍子胥(ごししょ)の例を引くまでも無く

何としても、その仇を討つべきであるのに王朝に仕えるのは不義でしょう」

 

袁術は猛然と反論する、不忠者は貴様だ!

 

それに対して、袁術はまた、返事を書いています。

 

「天子様は幼いが聡明であり、周の成王の如き名君の器であります。

逆賊董卓は、暴力によって百官を威圧し思うがままに振る舞っていますが、

天子様に手を出すような事がない以上は、これは、やがて過ぎ去る小さな災厄です。

それを待つではなく、東にも別の天子を立てて、天下に二人の帝を出現させるとは

あなたは、まだ天下には混乱が足りないと考えているのか?

 

しかも、不敬にも天子様は血縁的に漢室と繋がりがない等と言われる!

何を根拠に、そんな伝聞を言うのか?これが誹謗中傷でなくて何でしょう。

 

我が袁家は、何にもまして忠義を持って漢室に仕えた家柄であった・・

伯父の袁隗(えんかい)も慈悲深い人物であり董卓に誅される事は百も承知でありながら、

天子を置き去りにするにしのびなく、敢えて死を受け入れたのです。

一族は多くが殺され、破滅し流浪しましたが、幸いにして全国から協力する人々が

出現して、逆賊董卓を討伐して仇を討てと力を貸してくれています。

 

それを肝に銘じて、飽くまで董卓を除き、天子をお救いするのが筋であるのに

さらに新たな天子を擁立しようとは、これが不忠でなくて何であろうか?

 

あなたは、一族を滅ぼした漢室に仕えるのは不義だと言うが、

一族を滅ぼしたのは董卓であり、国ではありません。

国は天と同じであり、弓を引くなど思いもよらぬ事です。

 

私は、ただひたすら董卓を誅殺し天子をお救い致し忠義を貫くのみであり、

それ以外の計画に加担するつもりはない」

 

三国志ライターkawausoの独り言

 

魏志の袁術伝は意地悪にも、前置きに

 

「袁術は異心を持ち、自分が皇帝になりたいから袁紹の劉虞擁立に反対して、

こんな事を言った」等と書いていますがこれはとても変な話です。

 

自分で皇帝になるつもりなら、むしろ、積極的に劉虞を擁立して、

漢王朝のブランド力を下げた方が、新王朝を立てるのに有利だからです。

むしろ、献帝を擁護して一つの王朝を堅持するのは不利にしかなりません。

 

事実として、献帝は袁術に劉虞と協力して漢室の再興に力を尽くすように

要請している事から、少なくとも袁紹よりは袁術に好感を持っていたようです。

 

こうして考えると、袁術は最初から新王朝の建国を狙っていた、、

という事ではなかったようです。

よく考えれば、孫堅を督戦して積極的に董卓を攻撃させたのも袁術ですからね。

 

ちょっと、袁術を見直せる話かも知れません。

 

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—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




kawauso

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三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

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