キングダムには、羌瘣(きょうかい)やカイネ、摎(きょう)、そして
ゴッドねーちゃん禍燐(かりん)のような戦う美女が存在します。
しかし、実際の戦争は男の世界であり、女性が入る余地は無いとされていました。
ところが、キングダムの時代を遡る事300年前、越王勾践(こうせん)の時代、
軍師范蠡(はんれい)の要請を受けて、越軍を無敵の強さに鍛え上げた
軍事教官の女性がいました、それが越の女性、處女(しょじょ)です。
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この記事の目次
處女(しょじょ)は范蠡の頼みで越軍を鍛え上げる
越王勾践は、当初、名臣伍子胥(ごししょ)の補佐を受けて、
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)を行い、越への復讐に燃える
呉王、夫差(ふさ)と戦い敗れます。
あわや滅亡寸前という所で、勾践は、夫差の近臣に賄賂を贈り何とか助命され
以後は、夫差にへりくだりながら、密かに敗れた越軍の再建に乗り出しました。
しかし、負け癖のついた軍隊を短期間で鍛え上げるのは至難の業でした。
勾践より命令を受けた軍師の范蠡は思い悩みますが、その途中に處女に出会います。
彼女は美貌の女性でありながら、武芸絶倫の女武者であったようで、
范蠡は彼女の能力に惚れこんで軍事教官を任せたのです。
處女は鬼軍曹、森林や湿地、山岳で越軍を鍛える
越の人間である處女は、国の為ならと軍事教官を引き受けます。
そして、負け癖のついた至弱の越兵を短期間で鍛え上げる為に、
あえて、森林、湿地、山岳で越兵を錬兵していきました。
平地でも疲労する軍事訓練を歩くのも大変な場所で行うのです。
これぞ、まさに今風のブートキャンプ、彼女は元祖ビリー隊長と言えます。
「呉を倒す為だ!明日に向かってヴィクトリー!!」By處女
過酷な訓練に軟弱な越兵は脱落していき、彼女は鬼軍曹と呼ばれました(多分)
ですが、武芸の達人であると同時にカリスマ性があった處女の考えは、
次第に越兵に受け入れられ、越兵は短期間で
中原一の精兵に生まれ変わったのです。
強い女處女、勾践の愛より軍を撰ぶ
ところが、そんな彼女に心ひかれた人物がいました、越王、勾践です。
最初は我慢していましたが、ついには處女を後宮に入れて寵愛したい、
添い遂げたいと願うようになります。
處女の方も、勾践の想いに気付いて、女の幸福か、
それとも越軍の育成かで心が揺れ動きました。
悩みに悩んだ末に、處女が出した結論は、越軍を鍛え上げる為に
自分の人生を捧げるという決断でした。
處女の堅い決意に、勾践も彼女を後宮に迎える事を断念します。
處女の鍛え上げた越軍が宿敵呉を撃破する
彼女が人生を捧げて鍛え上げた越軍は、紀元前473年には、
とうとう呉の都、姑蘇(こそ)を陥落させ呉王夫差を捕虜にします。
越王勾践が夫差に敗北を喫してから、22年の歳月が流れていました。
その間、處女は、休む事なく軍事教官として越軍の強化に人生を捧げたのです。
自分の鍛え上げた越軍が呉を撃破したと聞いた處女は、
これで私の使命は終わったとばかりに、王宮を去り、
故郷に隠居したと伝えられています。
自分の地位に恋々としない潔さは、まさにクールビューティですが、
もしかすると、王宮に留まると勾践が再び焼けボックリに火で
「もう、呉には勝ったのだから、余と一緒になろう!いいじゃないの~」と
グダグダな関係になるのが嫌で、故郷に戻ったような気もします。
もしそうなら、あの時は、あの時です!と、キッパリ未練を断ち、
惰性に流れないのも處女の魅力だと思うのですが・・
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
處女は、越女とも言われています、これだと、ただ越の女という意味で、
寂しいので、處女の方がいいですね。
もしかすると、勾践の求婚を退けて故郷に帰って後も、生涯を独身で通したので、
ヴァージンの「処女」が転じて處女になったのかも知れません。
結婚だけが女の幸福ではないと、天賦の武芸の才を活かし軍事教官として
越王勾践を覇者にした彼女の人生は、フィクションとしてのキングダムの女性
キャラクターにも反映されていると言えるでしょう。
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