キングダム
朝まで三国志悪




はじめての三国志

menu

はじめての変

陸遜の孫・陸機も犬をかわいがっていた!三国志時代の犬と人との絆

この記事の所要時間: 232




犬

 

ペットは現代中国語で「寵物(chǒng wù)」と綴ります。

直訳すると「かわいがるもの」。

ペットを家族として迎え、愛情を注いでいつくしむ私たちにとってはしっくりくる表現ですね。

 

しかし、「寵物」は比較的最近できた言葉。

ペットがかわいがられるものとしての地位を築いたのは最近のことのようです。

事実、現在最も多くの人に愛されている犬も、

元々は番犬や猟犬として飼われているに過ぎないものでした。

 

では、いったいいつから犬は愛玩動物としての地位を確立したのでしょうか。

そして、番犬や猟犬として飼われていた犬は、愛玩犬ほど愛されていなかったのでしょうか。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【意外】古代中国では犬や山猫が鼠を捕っていた?

関連記事:犬も食わない夫婦喧嘩が皇帝に持ち込まれた?司馬炎、感涙の名裁きとは?

陸遜の孫・陸機と愛犬との絆

スキッパーキー

 

人と犬の絆の物語…動物を扱う番組でよく取り扱われる題材ですよね。

犬を飼っている人はその犬の健気さに胸を打たれ、

自分が飼っている犬への愛情を深めることでしょう。

そんな人とペットの絆の物語の先駆けともいえるエピソードが『晋書』にあるのです。

 

三国呉で活躍した武将として名高い陸遜(りくそん)の孫にあたる陸機(りくき)は、

西晋王朝に出仕する際、幼少の頃から可愛がっていた猟犬も都に連れていきました。

 

時が過ぎ、実家と疎遠になっていた陸機は、

「実家に便りを持って行ってくれないか?」と犬に冗談めかして言いました。

すると、犬は尾を振りながらワン!と返事しました。

そこで、陸機が手紙を入れた竹筒をその首に括りつけると、

犬は実家の方向に走り出し、ついに返事を携えて陸機のもとに帰ってきたのです。

 

犬は主人の愛情に応え、伝書鳩ならぬ伝書犬として陸機に尽くしたのですね。

昔の中国にはどんな犬がいたの?

犬

 

さて、昔の中国にはどんな犬がいたのでしょうか。

藤島志麻(ふじしま しま)「中国古代のイヌの品種改良」によれば、

中国に存在した犬の変遷は以下のようになっています。

 

1.新石器~周代:立ち耳、柴犬程度のサイズ。

2.漢代:猟犬・番犬・贄犬と、用途別に品種改良が行われる。

3.南北朝:垂れ耳の犬の埴輪。

4.唐代:絵画に「サルーキに似た大型犬」や「パピヨンに似た小型犬」。

『旧唐書』・『新唐書』に、「拂菻狗(馬をひく犬)」。

玄宗皇帝(げんそうこうてい)時代の武官の墓から長毛犬の埴輪。

5.宋代:庶人の墓に「払菻狗」の埴輪。

6.遼代:宦官や軍人の墓室に犬の壁画。

 

4.唐代に登場した「サルーキに似た大型犬」。

サルーキは人に飼われるようになった最古の犬種と言われています。

アラブの遊牧民は、鷹を狩るときに使う猟犬として飼っていました。

 

『簪花仕女図』に描かれた2匹の「パピヨンに似たイヌ」。

16世紀頃、パピヨンは耳が蝶のように広がっているさまが可愛らしいため、

欧州の貴婦人の間で大人気になった犬種です。

 

しかし、『簪花仕女図』を描いた周昉は中唐(8~9世紀)の人。

もし描かれているのが欧州で人気を博したパピヨンそのものだったら、

唐代の人がヨーロッパの流行を先取りしていたということになり、

それはそれで面白そうですね。

 

両『唐書』に見える「拂菻狗」。

馬をひく犬といえば大型犬のダルメシアンをイメージする人が多いと思いますが、

両『唐書』の記述によれば、体高約19cm、体長約31cmとどう見積もっても小型犬サイズです。

最近は動画サイトで馬の手綱を咥えてリードする小さな犬が話題になっていましたし、

小型犬でもそれくらいのことはできてしまうのかも?

 

日々の生活を工夫で楽しくする『三国志式ライフハック

三国志式ライフハック  

 

犬と人との絆 まとめ

犬

 

犬は人類の友と呼ばれているように、犬は人と共に進化を重ねてきた生き物です。

しかし、古代より犬は家族としてではなく、

人間の生活や仕事のための道具として飼われていました。

 

中国で、犬が現代のように人を癒す存在として飼われるようになったのは唐代あたりからのようですね。

しかし、言葉としては残されていませんが、たとえ道具として犬を飼っていても、

献身的に尽くしてくれる犬に対し、

陸機のように愛情を深めていった人はたくさんいたのではないでしょうか。

犬と人との関係の根底に流れるものは、実は古代から変わっていないのかもしれません。

 

※この記事は、はじめての三国志に投稿された記事を再構成したものです。

元記事:三国志時代のペット事情が興味深い!陸遜の孫も犬を可愛がっていた!

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【はじめてのスキッパーキ】スキッパーキって、どんな犬なの?【第1話】

関連記事:【はじめてのスキッパーキ】船乗り犬?それとも牧羊犬?意外に謎の多い犬種だった?【第2話】

 

【奇想天外な夢の共演が実現 はじめての架空戦記

架空戦記

 

はじめての三国志 編集部

はじめての三国志 編集部

投稿者の記事一覧

三国志の世界観や登場人物を『楽しく・ゆるく・わかりやすく』をモットーに紹介するプラットフォームメディアです。

https://hajimete-sangokushi.com/

関連記事

  1. 献帝(けんてい)とはどんな人?後漢のラストエンペラーの成人期
  2. 儒教が引き金?外戚と宦官の対立はなぜ起こったのか
  3. 【名将対決】雷神と恐れられた名将立花道雪VS呉の名将陸遜 Par…
  4. 白馬寺とは何?洛陽にある中国最古のお寺は白馬が経典を運んだ!
  5. 黄河(こうが)とは何?どんな猛将も敵わない、最凶の暴れ河
  6. これだけ読めば丸わかり!孔明が身に着けている羽毛扇などのトレード…
  7. 劉備も茶を求めた?中国茶の歴史
  8. 劉備も孫権も黄巾賊と変わらない!三国志の蜀の皇帝劉備と呉の皇帝孫…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 蔣欽(しょうきん)とはどんな人?孫権に『国士』と激賞された呉の十二将の一人
  2. 【これだけ読めば大体わかる】山崎賢人主演!キングダム実写化の内容を大胆予想!
  3. 年末年始にまとめ読み!これを読めば三国志が丸わかり30選【総集編】
  4. 関羽が打った囲碁は、今の囲碁と同じものだったの?
  5. 張裔(ちょうえい)とはどんな人?あぶねぇ~もう少しで呉の文官になりかけた政治家
  6. 飛信隊はどのような構成だったの?史実をもとに強さも考察

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" “広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

賈詡のせいで董卓死後、中華が戦乱に陥った!? 【真田丸特集】有能なのに歴史の影に埋もれてしまった真田信之と程昱!ジミーズ二人の共通点 曹操のテストを見事クリアした王族・劉曄(りゅうよう)の逸話 島津斉彬の急死は暗殺だったの?弟の久光が黒幕? 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース13記事【9/18〜9/24】 【新企画予告】『まだ漢王朝で消耗してるの?』9月23日(土)から連載開始! そういえば曹操の墓が見つかったけど本物なの? ゴールデンカムイネタバレ予想 128話 新月の夜

おすすめ記事

  1. 規制緩和は正しいの?2100年前の中国で起きた経済論争
  2. 【春秋戦国時代】秦が15年で滅んだ6つの理由を分かりやすく解説!
  3. 曹操の誤解を解く!荀彧を殺したのは本当に曹操なの?
  4. 兵力なし、金なし、でも奮闘して評価を上げた曹操がスゴイ
  5. 【魏の五虎将】俺たちだって五虎将だ!張遼編
  6. 董卓の軍師・李儒はどれだけ凄かったの?革新的な進言を続けた謎の軍師
  7. 【九州三国志】『三國志』は中国だけじゃない!日本の三国志事情 Part.3【完】
  8. 【お知らせ】はじめての三国志メモリーズに3名の猛将を追加しました

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“西遊記"
PAGE TOP