張飛は繊細で優しい人だった?言い伝えから見る張飛像


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キレる張飛

 

三国志演義(さんごくしえんぎ)の中で、劉備(りゅうび)に対してなめた態度をとった督郵(とくゆう)を鞭打ったり、

劉備が訪ねて来たのにいつまでも昼寝をしている諸葛亮(しょかつりょう)の家に火をつけたりと、

粗暴なふるまいの目立つ張飛(ちょうひ)。ただ乱暴なだけのおっかない人だったのでしょうか。

民間伝承をみると、意外に繊細(せんさい)で優しい人だったのかも? と思えてきます。

 

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美人画の名人

美人画の名人張飛

 

張飛が美人画の名人であったという民間伝承があります。

張飛の生家があったという張飛店では子どもからお年寄りまで知っている話だそうです。

 

涿州博物館のホームページにある「张飞与张飞店」という紹介文によれば、

裕福な家庭に育った張飛は七歳から家庭教師をつけられており、

勉強をして物事が分かるようになると天下の現状に憤るようになり、

俺が天下を伐ち平らげて民を救うんだ! と息巻くようになったため、

このままいくとよくないことになると心配した家庭教師が張飛の情操教育のために

書道と美人画を教えたそうです。

 

張飛の絵は漢代の画家・曹丕興(そうひこう)に並ぶほどだと称されたそうです。

涿州の鼓楼(ころう)(時を告げる太鼓がある建物)の壁画「女媧娘娘補天図(じょかにゃんにゃんほてんず)」と

房樹村の西万仏閣内の壁画は張飛が描いたものであると伝えられているそうです。


料理の名人

料理人の張飛

 

四川省に張飛牛肉という名物料理があります。

四川張飛牛肉有限公司が販売している張飛牛肉のパッケージに書かれている由来によれば、

張飛が巴西郡(はせいぐん)を守備している時に魏の張郃(ちょうこう)が侵攻してきて、それを張飛は撃退し、

戦勝祝いの宴会の時に張飛は特製の牛肉料理をふるまって将兵をねぎらったそうです。

 

三国志のお話では張飛はもともと肉屋だったことになっていますから、

料理名人のイメージがあって張飛牛肉のエピソードが生まれたのだろうと思います。

北方謙三さんの『三国志』でも、張飛はおいしそうな豚の丸焼きを作っていますよね。

 

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意外に繊細な人?

劉備を肩車をする張飛

 

美人画の名人で、お料理上手。

三国志演義で描かれているような粗野で無骨で暴れん坊な張飛像とはギャップがあります。

戦いに明け暮れる忙しい日々の中で、時には絵を描いたり料理を作ったりして

気分転換をしているような張飛を思い浮かべてみると、

意外に繊細な人だったのかな、と思えてきます。


優しさゆえの暴力

五虎大将軍の張飛

 

繊細な張飛像と粗暴な張飛像とのギャップを考えていくと、

本当はとっても優しい人だったのではないかな、とも思えてきます。

例えば、劉備になめた態度をとった督郵を張飛が鞭打ったという話ですが、

自分の腹立ち紛れでやったのではなく、劉備を守るためにやったと考えることもできます。

 

三国志演義の劉備は自分が居候していた荊州が自分に何の相談もなく曹操に降伏したという

話を聞いた時に、その話を伝えた儒者・宋忠(そうちゅう)を腹立ち紛れに刀で脅かしたことがありますから、

うわべは聖人君子のようでも内には激しさを持っています。

キレる劉備

 

劉備が督郵になめた態度をとられた時、張飛の繊細なセンサーは

“危ねえ! アニキ爆発5秒前だ!”と察知し、

劉備が動く前に自分が手を汚したのではないでしょうか。

やりたくもない暴力。でもアニキにさせるわけにはいかない。ここは俺がやるしかない。

大事な人に手を汚させないために自分が汚れ役を買ってでるという優しさです。


  

三国志ライター よかミカンの独り言

三国志ライターよかミカンの独り言

 

三国志演義のお話の中で、単細胞な張飛があれこれ考えず

心のおもむくままに大暴れする、というのはなかなか爽快でいいですが、

一見単純なように見える暴力行為が実は深い洞察と思いやりに基づいたものである

かもしれないという想像もまた一興(いっきょう)ではないでしょうか。

北方謙三さんの三国志では、兵士が実戦で大変な目に遭わないように

訓練で死人がでるくらい厳しいことをする繊細で優しい張飛像が描かれています。

ハードボイルドには優しさ必須ですね!

 

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コメント

  • コメント (1)

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    • 匿名
    • 2020年 3月 03日

    張飛が粗暴というよりは、任侠な劉備がしでかした暴力沙汰を演義の張飛がおっかぶった感じだと思います。

    劉備=漢の救世主というイメージより、人が放って置けなくなってしまうような不思議な魅力のあるちょっとヤクザなちょい悪おじさんのイメージなんですよねー。




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